Qt GUIにおけるQAccessibleTableInterface::selectedCellCount()解説
Qt GUIにおけるQAccessibleTableInterface::selectedCellCount()解説
QAccessibleTableInterface::selectedCellCount()は、Qt GUIのアクセシビリティ機能を提供するクラスQAccessibleTableInterfaceのメソッドです。このメソッドは、現在選択されているセルの数を返します。
詳細
QAccessibleTableInterfaceクラスは、視覚障碍者などのユーザーがテーブルを操作できるようにするためのインターフェースを提供します。このインターフェースは、テーブルの構造、セル内の内容、選択状態などの情報を提供します。
**selectedCellCount()**メソッドは、このインターフェースのメソッドの一つです。このメソッドは、テーブル内で現在選択されているセルの数を返します。
使用方法
このメソッドを使用するには、以下の手順が必要です。
- QAccessibleTableInterfaceオブジェクトを取得する。
- selectedCellCount()メソッドを呼び出す。
例
// QAccessibleTableInterfaceオブジェクトを取得する
QAccessibleTableInterface *table = accessibleTableAt(QPoint(x, y));
// 選択されているセルの数を取得する
int selectedCellCount = table->selectedCellCount();
戻り値
このメソッドは、テーブル内で現在選択されているセルの数を返します。
補足
- このメソッドは、テーブル全体が選択されている場合でも、1を返します。
- 個々のセルの選択状態を取得するには、isCellSelected()メソッドを使用する必要があります。
QAccessibleTableInterface::selectedCellCount() のサンプルコード
サンプルコード1: 選択されたセルの数を出力する
#include <QAccessible>
#include <QTableWidget>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// テーブルウィジェットを作成
QTableWidget tableWidget;
tableWidget.resizeColumnsToContents();
// テーブルにデータを追加
for (int i = 0; i < 10; i++) {
for (int j = 0; j < 5; j++) {
tableWidget.setItem(i, j, new QTableWidgetItem(QString("(%1, %2)").arg(i).arg(j)));
}
}
// テーブルウィジェットを表示
tableWidget.show();
// QAccessibleTableInterfaceオブジェクトを取得
QAccessibleTableInterface *table = accessibleTableAt(tableWidget.mapToGlobal(QPoint(0, 0)));
// 選択されたセルの数を取得
int selectedCellCount = table->selectedCellCount();
// 選択されたセルの数を標準出力に出力
std::cout << "選択されたセルの数: " << selectedCellCount << std::endl;
return 0;
}
サンプルコード2: 選択されたセルの行と列を取得する
#include <QAccessible>
#include <QTableWidget>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// テーブルウィジェットを作成
QTableWidget tableWidget;
tableWidget.resizeColumnsToContents();
// テーブルにデータを追加
for (int i = 0; i < 10; i++) {
for (int j = 0; j < 5; j++) {
tableWidget.setItem(i, j, new QTableWidgetItem(QString("(%1, %2)").arg(i).arg(j)));
}
}
// テーブルウィジェットを表示
tableWidget.show();
// QAccessibleTableInterfaceオブジェクトを取得
QAccessibleTableInterface *table = accessibleTableAt(tableWidget.mapToGlobal(QPoint(0, 0)));
// 選択されたセルの数を取得
int selectedCellCount = table->selectedCellCount();
// すべての選択されたセルをループ処理
for (int i = 0; i < selectedCellCount; i++) {
// 選択されたセルの行と列を取得
int row = table->selectedCellRow(i);
int column = table->selectedCellColumn(i);
// 行と列を標準出力に出力
std::cout << "選択されたセル: (" << row << ", " << column << ")" << std::endl;
}
return 0;
}
サンプルコード3: セルの選択状態を変更する
#include <QAccessible>
#include <QTableWidget>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// テーブルウィジェットを作成
QTableWidget tableWidget;
tableWidget.resizeColumnsToContents();
// テーブルにデータを追加
for (int i = 0; i < 10; i++) {
for (int j = 0; j < 5; j++) {
tableWidget.setItem(i, j, new QTableWidgetItem(QString("(%1, %2)").arg(i).arg(j)));
}
}
// テーブルウィジェットを表示
tableWidget.show();
// QAccessibleTableInterfaceオブジェクトを取得
QAccessibleTableInterface *table = accessibleTableAt(tableWidget.mapToGlobal(QPoint(0, 0)));
// セル(3, 2)を選択
table->selectCell(3, 2);
// セル(5, 4)を選択状態に追加
table->addToSelection(5, 4);
// セル(1, 0)の選択状態を解除
table->removeFromSelection(1, 0);
return 0;
}
QAccessibleTableInterface::selectedCellCount() 以外の方法
QTableWidget::selectedItems()
QTableWidget クラスの selectedItems() メソッドは、選択されているすべての QTableWidgetItem オブジェクトのリストを返します。このリストから、選択されているセルの数や、個々のセルの行と列を取得することができます。
// 選択されているすべてのアイテムを取得
QList<QTableWidgetItem *> selectedItems = tableWidget->selectedItems();
// 選択されているセルの数を取得
int selectedCellCount = selectedItems.size();
// すべての選択されたセルをループ処理
for (QTableWidgetItem *item : selectedItems) {
// 選択されたセルの行と列を取得
int row = item->row();
int column = item->column();
// 行と列を標準出力に出力
std::cout << "選択されたセル: (" << row << ", " << column << ")" << std::endl;
}
QModelIndexList クラスは、モデルインデックスのリストを表します。QTableWidget クラスの selectionModel() メソッドは、選択されているすべてのモデルインデックスのリストを返します。このリストから、選択されているセルの数や、個々のセルの行と列を取得することができます。
// 選択されているすべてのモデルインデックスを取得
QModelIndexList selectedIndexes = tableWidget->selectionModel()->selectedIndexes();
// 選択されているセルの数を取得
int selectedCellCount = selectedIndexes.size();
// すべての選択されたセルをループ処理
for (QModelIndex index : selectedIndexes) {
// 選択されたセルの行と列を取得
int row = index.row();
int column = index.column();
// 行と列を標準出力に出力
std::cout << "選択されたセル: (" << row << ", " << column << ")" << std::endl;
}
独自のコード
上記のいずれの方法も、特定のニーズに合わない場合は、独自のコードを書くことができます。Qt の QAccessible クラスは、テーブルの構造、セル内の内容、選択状態などの情報を取得するための API を提供します。
- 選択されているセルの数だけを取得したい場合は、QAccessibleTableInterface::selectedCellCount() メソッドを使用するのが最も簡単です。
- 個々のセルの行と列を取得したい場合は、QTableWidget::selectedItems() メソッドまたは QModelIndexList を使用することができます。
- より複雑な処理が必要な場合は、独自のコードを書くことができます。
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