Qt GUI でグラデーションブラシを作成する方法
Qt GUI の QBrush::gradient() 関数
QBrush::gradient() 関数は、Qt GUI でグラデーションブラシを作成するために使用します。グラデーションブラシは、複数の色を滑らかに変化させて塗ることができるブラシです。
機能
QBrush::gradient() 関数は、以下の種類のグラデーションブラシを作成できます。
- 線形グラデーション: 2 つの点間の直線方向に色が変化します。
- 放射状グラデーション: 中心点から放射状に色が変化します。
- 円錐状グラデーション: 円錐状に色が変化します。
使い方
QBrush::gradient() 関数は、以下の引数を受け取ります。
- type: グラデーションの種類 (Qt::LinearGradient, Qt::RadialGradient, Qt::ConicalGradient)
- start: グラデーションの開始点
- end: グラデーションの終了点
- stops: 色の停止点のリスト
例
以下は、線形グラデーションブラシを作成する例です。
QBrush brush;
brush.setStyle(Qt::LinearGradientPattern);
QLinearGradient gradient(0, 0, 100, 100);
gradient.setColorAt(0.0, Qt::red);
gradient.setColorAt(1.0, Qt::blue);
brush.setGradient(gradient);
// ウィジェットをブラシで塗りつぶす
widget->setBrush(brush);
補足
- QBrush::gradient() 関数は、Qt 5 以降で使用できます。
- グラデーションブラシの詳細については、Qt ドキュメントを参照してください。
- 上記の例では、色の停止点のみを指定していますが、他にも様々なオプションを設定できます。
- グラデーションブラシは、様々な場面で使用できます。例えば、ボタンの背景や、グラフの塗りつぶしなどに使用できます。
QBrush::gradient() 関数のサンプルコード
線形グラデーション
QBrush brush;
brush.setStyle(Qt::LinearGradientPattern);
QLinearGradient gradient(0, 0, 100, 100);
gradient.setColorAt(0.0, Qt::red);
gradient.setColorAt(0.5, Qt::yellow);
gradient.setColorAt(1.0, Qt::blue);
brush.setGradient(gradient);
// ウィジェットをブラシで塗りつぶす
widget->setBrush(brush);
放射状グラデーション
QBrush brush;
brush.setStyle(Qt::RadialGradientPattern);
QRadialGradient gradient(50, 50, 50);
gradient.setColorAt(0.0, Qt::red);
gradient.setColorAt(0.5, Qt::yellow);
gradient.setColorAt(1.0, Qt::blue);
brush.setGradient(gradient);
// ウィジェットをブラシで塗りつぶす
widget->setBrush(brush);
円錐状グラデーション
QBrush brush;
brush.setStyle(Qt::ConicalGradientPattern);
QConicalGradient gradient(50, 50, 45);
gradient.setColorAt(0.0, Qt::red);
gradient.setColorAt(0.5, Qt::yellow);
gradient.setColorAt(1.0, Qt::blue);
brush.setGradient(gradient);
// ウィジェットをブラシで塗りつぶす
widget->setBrush(brush);
その他のオプション
- グラデーションの拡散: QGradient::Spread
- グラデーションの座標変換: QTransform
- グラデーションの繰り返し: QGradient::Repeat
サンプルコードの応用例
- ボタンの背景
- グラフの塗りつぶし
- 画像のぼかし
- 影の作成
これらのサンプルコードを参考に、様々なグラデーション効果を作成してみてください。
QBrush::gradient() 関数以外の Qt GUI でグラデーションブラシを作成する方法
QGradient クラスは、グラデーションの定義に使用されます。QBrush::gradient() 関数は、内部で QGradient クラスを使用しています。
QGradient gradient(Qt::LinearGradient, QPointF(0, 0), QPointF(100, 100));
gradient.setColorAt(0.0, Qt::red);
gradient.setColorAt(1.0, Qt::blue);
QBrush brush(gradient);
// ウィジェットをブラシで塗りつぶす
widget->setBrush(brush);
QPainter::drawLinearGradient() 関数は、線形グラデーションを描画するために使用されます。
QPainter painter(widget);
QLinearGradient gradient(0, 0, 100, 100);
gradient.setColorAt(0.0, Qt::red);
gradient.setColorAt(1.0, Qt::blue);
painter.drawLinearGradient(gradient, QRect(0, 0, 100, 100));
QShader クラスを使用する
QShader クラスは、シェーダープログラムを定義するために使用されます。シェーダープログラムは、グラデーションなどの複雑な描画効果をレンダリングするために使用できます。
QShader *shader = new QShader(QShader::VertexShader);
shader->setSourceCode(
"attribute vec4 position; \n"
"void main() { \n"
" gl_Position = position; \n"
"} \n"
);
QShader *fragmentShader = new QShader(QShader::FragmentShader);
fragmentShader->setSourceCode(
"uniform vec4 color1; \n"
"uniform vec4 color2; \n"
"void main() { \n"
" gl_FragColor = mix(color1, color2, gl_FragCoord.x); \n"
"} \n"
);
QProgram program;
program.addShader(shader);
program.addShader(fragmentShader);
program.bind();
QBrush brush(program);
// ウィジェットをブラシで塗りつぶす
widget->setBrush(brush);
それぞれの方法の比較
方法 | 利点 | 欠点 |
---|---|---|
QBrush::gradient() 関数 | 簡単 | オプションが少ない |
QGradient クラス | オプションが多い | 複雑 |
QPainter::drawLinearGradient() 関数 | 柔軟性がある | コード量が多い |
QShader クラス | 高度な効果を作成できる | 複雑 |
どの方法を使用するかは、必要とするグラデーション効果とプログラミングスキルによって異なります。
上記の各方法のサンプルコードは、Qt ドキュメントを参照してください。
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