Qt GUIプログラミングの必須スキル！QFontMetrics::capHeight()をマスターしよう

Qt GUIにおけるQFontMetrics::capHeight()の解説

関数概要

int QFontMetrics::capHeight() const

戻り値

関数は、現在のフォントのキャップハイトをピクセル単位で返します。

使い方

QFontMetrics::capHeight()関数は、QFontMetricsオブジェクトに対して呼び出します。QFontMetricsオブジェクトは、QFontオブジェクトから取得できます。

以下は、QFontMetrics::capHeight()関数を使用する例です。

QFont font("Arial", 12);
QFontMetrics fontMetrics(font);

int capHeight = fontMetrics.capHeight();

このコードは、"Arial"フォントの12ポイントサイズのキャップハイトを取得し、capHeight変数に格納します。

応用例

QFontMetrics::capHeight()関数は、次のような場合に使用できます。

• 大文字のテキストをベースラインに揃える
• テキストボックスのサイズを調整する
• カスタム描画を行う

補足

QFontMetrics::capHeight()関数は、ピクセル単位で値を返します。論理単位で値を取得したい場合は、QFontMetrics::xHeight()関数を使用します。

QFontMetrics::capHeight()関数は、フォントの種類やサイズによって値が異なります。詳細については、Qtドキュメントを参照してください。

いろいろなサンプルコード

QFont font("Arial", 12);
QFontMetrics fontMetrics(font);

int capHeight = fontMetrics.capHeight();

QString text = "Hello, World!";

QPainter painter(widget);
painter.setFont(font);

painter.drawText(QPoint(0, capHeight), text);

このコードは、"Arial"フォントの12ポイントサイズのキャップハイトを取得し、capHeight変数に格納します。次に、"Hello, World!"というテキストを、ベースラインに揃えて描画します。

テキストボックスのサイズを調整する

QFont font("Arial", 12);
QFontMetrics fontMetrics(font);

int capHeight = fontMetrics.capHeight();

QString text = "Hello, World!";

QLineEdit edit(text);
edit.setFont(font);

int width = edit.minimumSizeHint().width();
int height = capHeight + edit.frameSize().height();

edit.resize(width, height);

このコードは、"Arial"フォントの12ポイントサイズのキャップハイトを取得し、capHeight変数に格納します。次に、"Hello, World!"というテキストを含むQLineEditオブジェクトを作成し、そのサイズをキャップハイトとフレームの高さに基づいて調整します。

カスタム描画を行う

QFont font("Arial", 12);
QFontMetrics fontMetrics(font);

int capHeight = fontMetrics.capHeight();

QPainter painter(widget);
painter.setFont(font);

for (int i = 0; i < 26; ++i) {
    QChar c = 'A' + i;
    painter.drawText(QPoint(i * 20, capHeight), c);
}

このコードは、"Arial"フォントの12ポイントサイズのキャップハイトを取得し、capHeight変数に格納します。次に、AからZまでの大文字を、20ピクセル間隔で描画します。

論理単位で値を取得する

QFont font("Arial", 12);
QFontMetrics fontMetrics(font);

qreal xHeight = fontMetrics.xHeight();

QString text = "Hello, World!";

QPainter painter(widget);
painter.setFont(font);

painter.drawText(QPoint(0, xHeight), text);

このコードは、"Arial"フォントの12ポイントサイズの論理単位での高さ（xHeight）を取得し、xHeight変数に格納します。次に、"Hello, World!"というテキストを、xHeightに基づいて描画します。

これらのサンプルコードは、QFontMetrics::capHeight()関数の使い方の一例です。具体的な用途に合わせて、コードを適宜変更してください。

QFontMetrics::capHeight()以外の方法

QFont::boundingRect()関数を使用する

QFont font("Arial", 12);
QFontMetrics fontMetrics(font);

QChar c = 'A';
QRect rect = font.boundingRect(c);

int capHeight = rect.height();

このコードは、"Arial"フォントの12ポイントサイズのQCharオブジェクトcを作成し、そのバウンディングボックスを取得します。バウンディングボックスの高さは、キャップハイトに等しいです。

QPainter::fontInfo()関数を使用する

QFont font("Arial", 12);
QPainter painter;
painter.setFont(font);

QFontInfo fontInfo = painter.fontInfo();

int capHeight = fontInfo.ascent();

このコードは、"Arial"フォントの12ポイントサイズのQFontオブジェクトを作成し、QPainterオブジェクトに設定します。次に、QPainterオブジェクトのfontInfo()関数を使用して、現在のフォント情報を取得します。ascent()プロパティは、キャップハイトに等しいです。

QFontMetrics::capHeight()関数は、QFontMetricsオブジェクトから直接キャップハイトを取得できるため、最も簡単で効率的な方法です。しかし、上記の方法も状況によっては有用な場合があります。

補足

• QFont::boundingRect()関数は、指定された文字のバウンディングボックスをピクセル単位で返します。論理単位で値を取得したい場合は、QFont::boundingRectF()関数を使用します。
• QPainter::fontInfo()関数は、現在のQPainterオブジェクトに設定されているフォント情報に関する情報を提供します。

これらの方法は、それぞれ長所と短所があります。具体的な用途に合わせて、最適な方法を選択してください。