QGraphicsItem::resetTransform()以外の方法でアイテムの変換をリセットする

2024-04-02

Qt Widgets の QGraphicsItem::resetTransform() 関数解説

QGraphicsItem::resetTransform() 関数は、Qt Widgets フレームワークでグラフィックスアイテムの変換をリセットするために使用されます。これは、アイテムを元の状態に戻したい場合や、他の変換を適用する前に初期状態にしたい場合に便利です。

機能

この関数は、アイテムに適用されているすべての変換を削除します。これには、スケーリング、回転、移動などの変換が含まれます。

使用方法

resetTransform() 関数は、QGraphicsItem クラスのメンバー関数です。アイテムの変換をリセットするには、次のコードを使用します。

item->resetTransform();

次の例は、QGraphicsItem の変換をリセットする方法を示します。

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char **argv)
{
  QApplication app(argc, argv);

  // アイテムを作成
  QGraphicsItem *item = new QGraphicsRectItem();
  item->setPos(100, 100);
  item->setRect(0, 0, 100, 100);

  // アイテムを回転
  item->setTransform(QTransform().rotate(45));

  // アイテムの変換をリセット
  item->resetTransform();

  // シーンにアイテムを追加
  QGraphicsScene scene;
  scene.addItem(item);

  // ビューを作成
  QGraphicsView view(&scene);
  view.show();

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、最初は 45 度回転した矩形が表示されます。その後、resetTransform() 関数が呼び出され、矩形は元の状態に戻ります。

注意事項

  • resetTransform() 関数は、アイテムに適用されているすべての変換を削除します。これには、ユーザーがプログラムで設定した変換だけでなく、Qt が自動的に適用した変換も含まれます。
  • アイテムにアニメーションを適用している場合は、resetTransform() 関数を呼び出す前にアニメーションを停止する必要があります。


Qt Widgets の QGraphicsItem::resetTransform() 関数を使ったサンプルコード

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();
item->setPos(100, 100);
item->setRect(0, 0, 100, 100);

// アイテムを回転
item->setTransform(QTransform().rotate(45));

// アイテムを元の位置とサイズにリセット
item->resetTransform();
item->setPos(0, 0);
item->setRect(0, 0, 100, 100);

アイテムをスケーリングと回転の影響を受けない状態にリセットする

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();
item->setPos(100, 100);
item->setRect(0, 0, 100, 100);

// アイテムをスケーリング
item->setTransform(QTransform().scale(2, 2));

// アイテムを回転
item->setTransform(item->transform().rotate(45));

// アイテムをスケーリングと回転の影響を受けない状態にリセット
item->resetTransform();
item->setTransform(QTransform().translate(100, 100));

アイテムをアニメーションの影響を受けない状態にリセットする

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();
item->setPos(100, 100);
item->setRect(0, 0, 100, 100);

// アイテムをアニメーションさせる
QPropertyAnimation *animation = new QPropertyAnimation(item, "pos");
animation->setDuration(1000);
animation->setStartValue(QPoint(100, 100));
animation->setEndValue(QPoint(200, 200));
animation->start();

// アニメーションを停止し、アイテムを元の位置にリセット
animation->stop();
item->resetTransform();
item->setPos(100, 100);

アイテムを親アイテムの座標系にリセットする

QGraphicsItem *parentItem = new QGraphicsItem();
parentItem->setPos(100, 100);

QGraphicsItem *childItem = new QGraphicsItem();
childItem->setPos(50, 50);
childItem->setParentItem(parentItem);

// 子アイテムを親アイテムの座標系にリセット
childItem->resetTransform();

// 子アイテムは親アイテムの原点 (0, 0) に配置される

これらのサンプルコードは、QGraphicsItem::resetTransform() 関数のさまざまな使用方法を示しています。これらのコードを参考に、自分のアプリケーションで必要な動作を実現してください。



Qt Widgets でアイテムの変換をリセットする他の方法

setTransform() 関数を使って、アイテムの変換行列を単位行列に設定することで、アイテムの変換をリセットできます。

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();
item->setPos(100, 100);
item->setRect(0, 0, 100, 100);

// アイテムを回転
item->setTransform(QTransform().rotate(45));

// アイテムの変換をリセット
item->setTransform(QTransform());

setMatrix() 関数を使って、アイテムの変換行列を単位行列に設定することで、アイテムの変換をリセットできます。

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();
item->setPos(100, 100);
item->setRect(0, 0, 100, 100);

// アイテムを回転
item->setTransform(QTransform().rotate(45));

// アイテムの変換をリセット
item->setMatrix(QMatrix());

setPos() と setRect() 関数を使う

アイテムの位置とサイズを元の値に戻すことで、アイテムの変換をリセットできます。

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();
item->setPos(100, 100);
item->setRect(0, 0, 100, 100);

// アイテムを回転
item->setTransform(QTransform().rotate(45));

// アイテムの変換をリセット
item->setPos(100, 100);
item->setRect(0, 0, 100, 100);

これらの方法は、QGraphicsItem::resetTransform() 関数よりも簡潔に記述できますが、resetTransform() 関数の方が汎用性が高いです。

  • アイテムの変換を完全にリセットしたい場合は、resetTransform() 関数を使うのが最善です。
  • アイテムの変換行列を直接制御したい場合は、setTransform() 関数または setMatrix() 関数を使うことができます。
  • アイテムの位置とサイズのみをリセットしたい場合は、setPos() 関数と setRect() 関数を使うのが最も簡単です。



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