マルチタッチアプリケーションにおける QPointingDeviceUniqueId クラス

Qt GUI の QPointingDeviceUniqueId クラス

QPointingDeviceUniqueId クラスは、以下の機能を提供します。

• デバイスの識別: 異なるポインティングデバイスを区別するために使用できます。
• デバイスの一意性の保証: 同じデバイスに対して常に同じ ID を返します。
• デバイスの追跡: デバイスが接続または切断されたときを追跡できます。

QPointingDeviceUniqueId クラスの使用例としては、以下のようなものがあります。

• マルチタッチアプリケーション: 異なる指を区別するために使用できます。
• デジタルペイントアプリケーション: ペンと消しゴムを区別するために使用できます。
• ポインティングデバイスの制御: デバイスごとに異なる動作を設定するために使用できます。

QPointingDeviceUniqueId クラスを使用するには、以下の手順が必要です。

1. Qt GUI モジュールをプロジェクトに追加します。
2. QPointingDeviceUniqueId クラスをヘッダーファイルにインクルードします。
3. QPointingDeviceUniqueId オブジェクトを作成します。
4. id() メソッドを使用して、デバイスの ID を取得します。
5. isValid() メソッドを使用して、デバイスが有効かどうかを確認します。

Qt GUI と QPointingDeviceUniqueId クラスを使用して、さまざまなポインティングデバイスを簡単に処理することができます。

補足

• QPointingDeviceUniqueId クラスは、Qt 5.12 以降で利用可能です。
• QPointingDeviceUniqueId クラスは、QAbstractPointer クラスのサブクラスです。
• QPointingDeviceUniqueId クラスは、QPointingDevice クラスと関連しています。

QPointingDeviceUniqueId クラスのサンプルコード

#include <QtGUI>

int main(int argc, char** argv) {
  QApplication app(argc, argv);

  // デバイスを取得
  QPointingDevice* device = QPointingDevice::devices().first();

  // デバイスの ID を取得
  QPointingDeviceUniqueId id = device->uniqueId();

  // ID を出力
  qDebug() << "デバイス ID:" << id;

  return 0;
}

サンプルコード 2: デバイスの有効性を確認する

#include <QtGUI>

int main(int argc, char** argv) {
  QApplication app(argc, argv);

  // デバイスを取得
  QPointingDevice* device = QPointingDevice::devices().first();

  // デバイスの有効性を確認
  if (device->isValid()) {
    qDebug() << "デバイスは有効です";
  } else {
    qDebug() << "デバイスは無効です";
  }

  return 0;
}

サンプルコード 3: デバイスの接続と切断を監視する

#include <QtGUI>

class DeviceWatcher : public QObject {
  Q_OBJECT

public:
  DeviceWatcher() {
    // デバイスの接続を監視
    connect(QPointingDevice::deviceAdded, this, &DeviceWatcher::onDeviceAdded);

    // デバイスの切断を監視
    connect(QPointingDevice::deviceRemoved, this, &DeviceWatcher::onDeviceRemoved);
  }

private slots:
  void onDeviceAdded(QPointingDevice* device) {
    qDebug() << "デバイスが接続されました:" << device->name();
  }

  void onDeviceRemoved(QPointingDevice* device) {
    qDebug() << "デバイスが切断されました:" << device->name();
  }
};

int main(int argc, char** argv) {
  QApplication app(argc, argv);

  // デバイス監視オブジェクトを作成
  DeviceWatcher watcher;

  return app.exec();
}

サンプルコード 4: マルチタッチアプリケーション

#include <QtGUI>

class MultiTouchApp : public QWidget {
  Q_OBJECT

public:
  MultiTouchApp() {
    // ウィジェットのサイズを設定
    setFixedSize(400, 300);

    // マウスの動きを監視
    setMouseTracking(true);
  }

protected:
  void mouseMoveEvent(QMouseEvent* event) override {
    // タッチポイントの数を出力
    qDebug() << "タッチポイント数:" << event->touchPoints().count();

    // 各タッチポイントの情報を出力
    for (const QTouchEvent::TouchPoint& point : event->touchPoints()) {
      qDebug() << "  - ID:" << point.id() << " 位置:" << point.pos();
    }
  }
};

int main(int argc, char** argv) {
  QApplication app(argc, argv);

  // マルチタッチアプリケーションを作成
  MultiTouchApp app;

  // アプリケーションを表示
  app.show();

  return app.exec();
}

QPointingDeviceUniqueId クラスの代替方法

デバイスの名前を使用する

QPointingDevice クラスには、name() メソッドがあり、デバイスの名前を取得することができます。デバイスの名前は、デバイスの種類と製造元によって異なりますが、多くの場合、デバイスを識別するのに十分な情報が含まれています。

例:

#include <QtGUI>

int main(int argc, char** argv) {
  QApplication app(argc, argv);

  // デバイスを取得
  QPointingDevice* device = QPointingDevice::devices().first();

  // デバイスの名前を取得
  QString name = device->name();

  // 名前を出力
  qDebug() << "デバイス名:" << name;

  return 0;
}

デバイスのシリアル番号を使用する

QPointingDevice クラスには、serialNumber() メソッドがあり、デバイスのシリアル番号を取得することができます。シリアル番号は、デバイスを確実に識別するのに最適な方法です。

例:

#include <QtGUI>

int main(int argc, char** argv) {
  QApplication app(argc, argv);

  // デバイスを取得
  QPointingDevice* device = QPointingDevice::devices().first();

  // デバイスのシリアル番号を取得
  QString serialNumber = device->serialNumber();

  // シリアル番号を出力
  qDebug() << "デバイスシリアル番号:" << serialNumber;

  return 0;
}

カスタム識別子を割り当てる

独自の識別子をデバイスに割り当てることもできます。これは、デバイスを特定のアプリケーションに関連付ける必要がある場合に便利です。

例:

#include <QtGUI>

class MyDevice {
  Q_OBJECT

public:
  MyDevice() {
    // 独自の識別子を割り当てる
    m_id = 1234;
  }

  int id() const {
    return m_id;
  }

private:
  int m_id;
};

int main(int argc, char** argv) {
  QApplication app(argc, argv);

  // デバイスを作成
  MyDevice* device = new MyDevice();

  // デバイスの ID を取得
  int id = device->id();

  // ID を出力
  qDebug() << "デバイス ID:" << id;

  return 0;
}

どの方法を使用するかは、アプリケーションの要件によって異なります。