QTextBrowser::searchPathsの使い方を理解するためのサンプルコード集

2024-04-02

Qt WidgetsにおけるQTextBrowser::searchPathsの詳細解説

概要

QTextBrowser::searchPathsは、QStringList型のプロパティです。デフォルトでは空のリストであり、何も設定されていない状態では、QTextBrowserは内部リソースのみを検索対象とします。

このプロパティにパスを追加することで、以下の効果が得られます。

  • 特定のファイルやディレクトリを検索対象に追加
  • 検索結果を絞り込み、必要な情報を見つけやすくする
  • リソースファイルの場所を明確に指定

設定方法

QTextBrowser::searchPathsを設定するには、以下の方法があります。

  • コードによる設定
// パスを追加
QTextBrowser::searchPaths().append("/path/to/directory");

// すべてのパスを設定
QTextBrowser::setSearchPaths(QStringList("/path/to/directory1", "/path/to/directory2"));
  • Qt Designerによる設定
  1. Qt DesignerでQTextBrowserを開きます。
  2. "プロパティ"ウィジェットを開きます。
  3. "searchPaths"プロパティを見つけます。
  4. "追加"ボタンをクリックして、検索対象に追加したいパスを選択します。

検索の仕組み

QTextBrowser::searchPathsを設定すると、QTextBrowserは検索を実行する際に、以下の順序で検索対象を探します。

  1. 設定されたパス
  2. 内部リソース

設定されたパスに検索対象が見つかった場合は、内部リソースは検索されません。

使用例

QTextBrowser::searchPathsは、様々な用途で使用できます。以下にいくつか例を挙げます。

  • ヘルプドキュメントの検索

ヘルプドキュメントを特定のディレクトリに格納し、QTextBrowser::searchPathsを設定することで、ユーザーは簡単に必要な情報を見つけることができます。

  • 画像ファイルの検索

画像ファイルを特定のディレクトリに格納し、QTextBrowser::searchPathsを設定することで、QTextBrowser内で画像を表示することができます。

  • カスタムリソースの検索

独自のファイルフォーマットのリソースファイルを特定のディレクトリに格納し、QTextBrowser::searchPathsを設定することで、QTextBrowser内でこれらのファイルを読み込むことができます。

補足情報

  • QTextBrowser::searchPathsは、QTextDocument::searchPaths()と同様の機能を提供します。
  • QTextBrowser::setSearchPaths()は、Qt 5.14以降で使用可能です。
  • Qt Widgetsに関する詳細情報は、Qt公式ドキュメントを参照してください。

注意: 上記の情報は、Qt 5.15.2に基づいています。バージョンによって機能や設定方法が異なる場合がありますので、使用しているバージョンのドキュメントを確認することをおすすめします。



Qt WidgetsにおけるQTextBrowser::searchPathsのサンプルコード

シンプルな検索

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // 検索対象のパスを設定
  QStringList searchPaths;
  searchPaths << "/path/to/directory";
  QTextBrowser::setSearchPaths(searchPaths);

  // QTextBrowserを作成
  QTextBrowser browser;

  // 検索を実行
  browser.find("search term");

  browser.show();

  return app.exec();
}

検索結果の表示

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // 検索対象のパスを設定
  QStringList searchPaths;
  searchPaths << "/path/to/directory";
  QTextBrowser::setSearchPaths(searchPaths);

  // QTextBrowserを作成
  QTextBrowser browser;

  // 検索を実行
  QTextCursor cursor = browser.find("search term");

  // 検索結果をハイライト
  if (cursor.isValid()) {
    browser.setTextCursor(cursor);
  }

  browser.show();

  return app.exec();
}

ヘルプドキュメントの検索

#include <QtWidgets>
#include <QtHelp>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ヘルプドキュメントのパスを設定
  QHelpEngine helpEngine("help.qhc");

  // 検索対象のパスを設定
  QStringList searchPaths;
  searchPaths << helpEngine.docPath();
  QTextBrowser::setSearchPaths(searchPaths);

  // QTextBrowserを作成
  QTextBrowser browser;

  // 検索を実行
  browser.find("search term");

  browser.show();

  return app.exec();
}

画像ファイルの検索

#include <QtWidgets>
#include <QImage>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // 画像ファイルのパスを設定
  QStringList searchPaths;
  searchPaths << "/path/to/images";
  QTextBrowser::setSearchPaths(searchPaths);

  // QTextBrowserを作成
  QTextBrowser browser;

  // HTML形式のテキストを設定
  browser.setHtml("<img src=\"image.png\">");

  browser.show();

  return app.exec();
}

カスタムリソースの検索

#include <QtWidgets>
#include <QFile>

class CustomResource {
public:
  CustomResource(const QString &fileName) {
    // ファイルを読み込み、内容を解析
    QFile file(fileName);
    if (file.open(QIODevice::ReadOnly)) {
      // ...
    }
  }

  // ...
};

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // カスタムリソースのパスを設定
  QStringList searchPaths;
  searchPaths << "/path/to/custom/resources";
  QTextBrowser::setSearchPaths(searchPaths);

  // QTextBrowserを作成
  QTextBrowser browser;

  // 検索を実行
  browser.find("custom resource");

  // 検索結果を処理
  QTextCursor cursor = browser.find("custom resource");
  if (cursor.isValid()) {
    // カスタムリソースを読み込み、処理
    CustomResource resource(cursor.selectedText());
    // ...
  }

  browser.show();

  return app.exec();
}

注意: 上記のコードは、Qt 5.15.2に基づいています。バージョンによって機能や設定方法が異なる場合がありますので、使用しているバージョンのドキュメントを確認することをおすすめします。



QTextBrowser::searchPaths 以外の検索方法

QTextDocument::find() は、QTextDocument内のテキストを検索する関数です。この関数を使用することで、特定の文字列や正規表現を検索することができます。

QTextDocument *document = browser.document();
QTextCursor cursor = document->find("search term");

// 検索結果を処理
if (cursor.isValid()) {
  // ...
}

QTextCursor::find() は、QTextCursor内のテキストを検索する関数です。この関数を使用することで、特定の文字列や正規表現を検索することができます。

QTextCursor cursor = browser.textCursor();
cursor.find("search term");

// 検索結果を処理
if (cursor.isValid()) {
  // ...
}

QRegExp::indexIn() は、QRegExpオブジェクトで指定されたパターンに一致する最初のインデックスを返す関数です。この関数を使用することで、正規表現に基づいてテキストを検索することができます。

QRegExp regExp("search term");
int index = regExp.indexIn(browser.toPlainText());

// 検索結果を処理
if (index != -1) {
  // ...
}

QPlainTextEdit::find() は、QPlainTextEdit内のテキストを検索する関数です。この関数を使用することで、特定の文字列や正規表現を検索することができます。

QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;
textEdit->find("search term");

// 検索結果を処理
// ...

これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。

注意: 上記の情報は、Qt 5.15.2に基づいています。バージョンによって機能や設定方法が異なる場合がありますので、使用しているバージョンのドキュメントを確認することをおすすめします。




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