QTextBrowser::searchPathsの使い方を理解するためのサンプルコード集
Qt WidgetsにおけるQTextBrowser::searchPathsの詳細解説
概要
QTextBrowser::searchPathsは、QStringList型のプロパティです。デフォルトでは空のリストであり、何も設定されていない状態では、QTextBrowserは内部リソースのみを検索対象とします。
このプロパティにパスを追加することで、以下の効果が得られます。
- 特定のファイルやディレクトリを検索対象に追加
- 検索結果を絞り込み、必要な情報を見つけやすくする
- リソースファイルの場所を明確に指定
設定方法
QTextBrowser::searchPathsを設定するには、以下の方法があります。
- コードによる設定
// パスを追加
QTextBrowser::searchPaths().append("/path/to/directory");
// すべてのパスを設定
QTextBrowser::setSearchPaths(QStringList("/path/to/directory1", "/path/to/directory2"));
- Qt Designerによる設定
- Qt DesignerでQTextBrowserを開きます。
- "プロパティ"ウィジェットを開きます。
- "searchPaths"プロパティを見つけます。
- "追加"ボタンをクリックして、検索対象に追加したいパスを選択します。
検索の仕組み
QTextBrowser::searchPathsを設定すると、QTextBrowserは検索を実行する際に、以下の順序で検索対象を探します。
- 設定されたパス
- 内部リソース
設定されたパスに検索対象が見つかった場合は、内部リソースは検索されません。
使用例
QTextBrowser::searchPathsは、様々な用途で使用できます。以下にいくつか例を挙げます。
- ヘルプドキュメントの検索
ヘルプドキュメントを特定のディレクトリに格納し、QTextBrowser::searchPathsを設定することで、ユーザーは簡単に必要な情報を見つけることができます。
- 画像ファイルの検索
画像ファイルを特定のディレクトリに格納し、QTextBrowser::searchPathsを設定することで、QTextBrowser内で画像を表示することができます。
- カスタムリソースの検索
独自のファイルフォーマットのリソースファイルを特定のディレクトリに格納し、QTextBrowser::searchPathsを設定することで、QTextBrowser内でこれらのファイルを読み込むことができます。
補足情報
- QTextBrowser::searchPathsは、QTextDocument::searchPaths()と同様の機能を提供します。
- QTextBrowser::setSearchPaths()は、Qt 5.14以降で使用可能です。
- Qt Widgetsに関する詳細情報は、Qt公式ドキュメントを参照してください。
注意: 上記の情報は、Qt 5.15.2に基づいています。バージョンによって機能や設定方法が異なる場合がありますので、使用しているバージョンのドキュメントを確認することをおすすめします。
Qt WidgetsにおけるQTextBrowser::searchPathsのサンプルコード
シンプルな検索
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// 検索対象のパスを設定
QStringList searchPaths;
searchPaths << "/path/to/directory";
QTextBrowser::setSearchPaths(searchPaths);
// QTextBrowserを作成
QTextBrowser browser;
// 検索を実行
browser.find("search term");
browser.show();
return app.exec();
}
検索結果の表示
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// 検索対象のパスを設定
QStringList searchPaths;
searchPaths << "/path/to/directory";
QTextBrowser::setSearchPaths(searchPaths);
// QTextBrowserを作成
QTextBrowser browser;
// 検索を実行
QTextCursor cursor = browser.find("search term");
// 検索結果をハイライト
if (cursor.isValid()) {
browser.setTextCursor(cursor);
}
browser.show();
return app.exec();
}
ヘルプドキュメントの検索
#include <QtWidgets>
#include <QtHelp>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ヘルプドキュメントのパスを設定
QHelpEngine helpEngine("help.qhc");
// 検索対象のパスを設定
QStringList searchPaths;
searchPaths << helpEngine.docPath();
QTextBrowser::setSearchPaths(searchPaths);
// QTextBrowserを作成
QTextBrowser browser;
// 検索を実行
browser.find("search term");
browser.show();
return app.exec();
}
画像ファイルの検索
#include <QtWidgets>
#include <QImage>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// 画像ファイルのパスを設定
QStringList searchPaths;
searchPaths << "/path/to/images";
QTextBrowser::setSearchPaths(searchPaths);
// QTextBrowserを作成
QTextBrowser browser;
// HTML形式のテキストを設定
browser.setHtml("<img src=\"image.png\">");
browser.show();
return app.exec();
}
カスタムリソースの検索
#include <QtWidgets>
#include <QFile>
class CustomResource {
public:
CustomResource(const QString &fileName) {
// ファイルを読み込み、内容を解析
QFile file(fileName);
if (file.open(QIODevice::ReadOnly)) {
// ...
}
}
// ...
};
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// カスタムリソースのパスを設定
QStringList searchPaths;
searchPaths << "/path/to/custom/resources";
QTextBrowser::setSearchPaths(searchPaths);
// QTextBrowserを作成
QTextBrowser browser;
// 検索を実行
browser.find("custom resource");
// 検索結果を処理
QTextCursor cursor = browser.find("custom resource");
if (cursor.isValid()) {
// カスタムリソースを読み込み、処理
CustomResource resource(cursor.selectedText());
// ...
}
browser.show();
return app.exec();
}
注意: 上記のコードは、Qt 5.15.2に基づいています。バージョンによって機能や設定方法が異なる場合がありますので、使用しているバージョンのドキュメントを確認することをおすすめします。
QTextBrowser::searchPaths 以外の検索方法
QTextDocument::find() は、QTextDocument内のテキストを検索する関数です。この関数を使用することで、特定の文字列や正規表現を検索することができます。
QTextDocument *document = browser.document();
QTextCursor cursor = document->find("search term");
// 検索結果を処理
if (cursor.isValid()) {
// ...
}
QTextCursor::find() は、QTextCursor内のテキストを検索する関数です。この関数を使用することで、特定の文字列や正規表現を検索することができます。
QTextCursor cursor = browser.textCursor();
cursor.find("search term");
// 検索結果を処理
if (cursor.isValid()) {
// ...
}
QRegExp::indexIn() は、QRegExpオブジェクトで指定されたパターンに一致する最初のインデックスを返す関数です。この関数を使用することで、正規表現に基づいてテキストを検索することができます。
QRegExp regExp("search term");
int index = regExp.indexIn(browser.toPlainText());
// 検索結果を処理
if (index != -1) {
// ...
}
QPlainTextEdit::find() は、QPlainTextEdit内のテキストを検索する関数です。この関数を使用することで、特定の文字列や正規表現を検索することができます。
QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;
textEdit->find("search term");
// 検索結果を処理
// ...
これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。
注意: 上記の情報は、Qt 5.15.2に基づいています。バージョンによって機能や設定方法が異なる場合がありますので、使用しているバージョンのドキュメントを確認することをおすすめします。
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