Qt GUI プログラミング:QTextDocument::revision() を徹底解説
Qt GUIのQTextDocument::revision()解説
関数の概要
- 宣言:
int revision() const
- 戻り値: ドキュメントの現在のリビジョン番号
- スレッド安全性: 常にスレッドセーフ
用途
**QTextDocument::revision()**は以下の用途に使用できます。
- ドキュメントの内容が変更されたかどうかをチェックする
- 複数のバージョン間でドキュメントの変更を追跡する
- 変更を元に戻したりやり直したりする
使用例
QTextDocument doc;
// 最初のリビジョン番号を取得
int initialRevision = doc.revision();
// ドキュメントの内容を変更
doc.setPlainText("Hello, world!");
// 変更後のリビジョン番号を取得
int newRevision = doc.revision();
// リビジョン番号が変化したことを確認
if (initialRevision != newRevision) {
// ドキュメントの内容が変更された
}
補足
- リビジョン番号は、ドキュメントの内容が変更されるたびに自動的に増加します。
- ユーザーが直接リビジョン番号を変更することはできません。
- QTextDocument::undo()やQTextDocument::redo()などの関数を使用して、ドキュメントの変更を元に戻したりやり直したりすることができます。
- QTextDocument::setModified()関数は、リビジョン番号に影響を与えません。
その他
QTextDocument::revision() のサンプルコード
QTextDocument doc;
// 最初のリビジョン番号を取得
int initialRevision = doc.revision();
// ドキュメントの内容を変更
doc.setPlainText("Hello, world!");
// 変更後のリビジョン番号を取得
int newRevision = doc.revision();
// リビジョン番号が変化したことを確認
if (initialRevision != newRevision) {
// ドキュメントの内容が変更された
qDebug() << "ドキュメントの内容が変更されました";
} else {
// ドキュメントの内容は変更されていない
qDebug() << "ドキュメントの内容は変更されていません";
}
複数のバージョン間でドキュメントの変更を追跡する
QTextDocument doc;
// 最初のリビジョン番号を取得
int initialRevision = doc.revision();
// ドキュメントの内容を複数回変更
doc.setPlainText("Hello, world!");
doc.setPlainText("This is a new revision.");
doc.setPlainText("This is another revision.");
// 現在のリビジョン番号を取得
int currentRevision = doc.revision();
// リビジョン番号の差分を使用して、変更されたバージョンを特定
for (int i = initialRevision; i < currentRevision; ++i) {
// 各リビジョン間の変更を表示
qDebug() << "リビジョン" << i << ":";
qDebug() << doc.undoText(i);
}
変更を元に戻したりやり直したりする
QTextDocument doc;
// ドキュメントの内容を変更
doc.setPlainText("Hello, world!");
// 変更を元に戻す
doc.undo();
// ドキュメントの内容を確認
qDebug() << doc.toPlainText(); // 出力: ""
// 変更をやり直す
doc.redo();
// ドキュメントの内容を確認
qDebug() << doc.toPlainText(); // 出力: "Hello, world!"
その他
- 上記のコードは、Qt GUIフレームワークの基本的な使い方を示しています。
- より複雑なユースケースについては、Qt Documentationを参照してください。
QTextDocument::revision() 以外の方法
QTextDocument::documentChanged() シグナル
QTextDocument::documentChanged() シグナルは、ドキュメントの内容が変更されるたびに発生します。このシグナルに接続することで、変更を検出することができます。
例:
QTextDocument doc;
// シグナルに接続
QObject::connect(&doc, &QTextDocument::documentChanged, []() {
// ドキュメントの内容が変更された
qDebug() << "ドキュメントの内容が変更されました";
});
// ドキュメントの内容を変更
doc.setPlainText("Hello, world!");
QTextCursor::position()
QTextCursor::position() は、現在のカーソル位置を取得します。この値を使用して、ドキュメントの内容が変更されたかどうかをチェックすることができます。
例:
QTextDocument doc;
QTextCursor cursor(doc);
// 最初のカーソル位置を取得
int initialPosition = cursor.position();
// ドキュメントの内容を変更
doc.setPlainText("Hello, world!");
// 変更後のカーソル位置を取得
int newPosition = cursor.position();
// カーソル位置が変化したことを確認
if (initialPosition != newPosition) {
// ドキュメントの内容が変更された
qDebug() << "ドキュメントの内容が変更されました";
}
QTextDocument::compare()
QTextDocument::compare() は、2 つのドキュメントの内容を比較します。この関数を使用して、ドキュメントの内容が変更されたかどうかをチェックすることができます。
例:
QTextDocument doc1;
doc1.setPlainText("Hello, world!");
QTextDocument doc2;
doc2.setPlainText("This is a new document.");
// 2 つのドキュメントの内容を比較
bool areEqual = doc1.compare(doc2) == QTextDocument::DocumentMatch;
// ドキュメントの内容が異なることを確認
if (!areEqual) {
// ドキュメントの内容が変更されました
qDebug() << "ドキュメントの内容が変更されました";
}
その他
上記の方法は、ドキュメントの状態を追跡し、変更を検出するための一般的な方法です。
- 使用する方法は、特定のユースケースによって異なります。
- どの方法を選択するかは、パフォーマンスと複雑さのトレードオフを考慮する必要があります。
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