CMake GUIでOSX_ARCHITECTURES_CONFIGを設定する方法

2024-04-02

CMakeにおけるOSX_ARCHITECTURES_CONFIGの詳細解説

概要

  • デフォルト値: OSX_ARCHITECTURES プロパティによって設定されます。
  • データ型: STRING
  • 使用箇所: ターゲットのプロパティ
  • 設定方法:
    • CMake GUI

設定例

# ターゲット "my_app" の "Debug" 構成で、x86_64 と arm64 アーキテクチャを指定
set_target_properties(my_app PROPERTIES OSX_ARCHITECTURES_CONFIG_DEBUG x86_64 arm64)

# ターゲット "my_lib" の "Release" 構成で、x86_64 アーキテクチャのみを指定
set_target_properties(my_lib PROPERTIES OSX_ARCHITECTURES_CONFIG_RELEASE x86_64)

詳細解説

  • OSX_ARCHITECTURES_CONFIG は、ターゲット毎に異なるアーキテクチャを指定するために使用できます。例えば、"my_app" は "Debug" 構成では x86_64 と arm64 アーキテクチャでビルドし、"Release" 構成では x86_64 アーキテクチャのみでビルドするといった設定が可能です。
  • CMake は、指定されたアーキテクチャに対応するコンパイラとリンカを自動的に選択します。
  • 複数のアーキテクチャを指定する場合、スペースで区切ります。
  • OSX_ARCHITECTURES_CONFIG は、OSX_ARCHITECTURES プロパティよりも優先されます。

補足

  • ビルド構成 とは、"Debug" や "Release" などの設定のことです。
  • アーキテクチャ とは、CPU の種類のことです。例えば、x86_64 は 64 ビットの Intel CPU を指します。

用語集

  • CMake: クロスプラットフォームビルドツール
  • ターゲット: ビルド対象となるプログラムやライブラリ
  • プロパティ: ターゲットの属性
  • ビルド構成: Debug や Release などの設定
  • アーキテクチャ: CPU の種類
  • 本解説は、CMake バージョン 3.14 以降を対象としています。
  • 何かご不明な点があれば、お気軽にご質問ください。


CMakeにおけるOSX_ARCHITECTURES_CONFIGのサンプルコード

ターゲット毎に異なるアーキテクチャを指定する

# ターゲット "my_app" の "Debug" 構成で、x86_64 と arm64 アーキテクチャを指定
set_target_properties(my_app PROPERTIES OSX_ARCHITECTURES_CONFIG_DEBUG x86_64 arm64)

# ターゲット "my_lib" の "Release" 構成で、x86_64 アーキテクチャのみを指定
set_target_properties(my_lib PROPERTIES OSX_ARCHITECTURES_CONFIG_RELEASE x86_64)

# すべてのターゲットの "Debug" 構成で、arm64 アーキテクチャを追加
set_property(TARGET GLOBAL PROPERTY OSX_ARCHITECTURES_CONFIG_DEBUG arm64)

特定のアーキテクチャ向けのビルドをスキップする

# "Debug" 構成で arm64 アーキテクチャ向けのビルドをスキップ
set(CMAKE_OSX_ARCHITECTURES_CONFIG_DEBUG "")

# "Release" 構成で x86_64 アーキテクチャ向けのビルドをスキップ
set(CMAKE_OSX_ARCHITECTURES_CONFIG_RELEASE "arm64")

CMake GUI で設定する

  • CMake GUI でターゲットを選択
  • "Properties" タブを開く
  • "Configuration" ドロップダウンリストから "Debug" または "Release" を選択
  • "OSX_ARCHITECTURES_CONFIG" フィールドに、スペースで区切られたアーキテクチャのリストを入力
  • 上記のサンプルコードは、あくまでも参考です。
  • ご自身のプロジェクトに合わせて、適宜コードを変更してください。


CMakeでOSX_ARCHITECTURES_CONFIGを設定する他の方法

CMAKE_OSX_ARCHITECTURES プロパティは、すべてのターゲット に対して、すべてのビルド構成 で使用されるアーキテクチャを指定します。

例:

set(CMAKE_OSX_ARCHITECTURES x86_64 arm64)

ターゲットの "OSX_ARCHITECTURES" プロパティを使用する

OSX_ARCHITECTURES プロパティは、特定のターゲット に対して、すべてのビルド構成 で使用されるアーキテクチャを指定します。

例:

add_executable(my_app)
set_target_properties(my_app PROPERTIES OSX_ARCHITECTURES x86_64 arm64)

環境変数を使用する

CMAKE_OSX_ARCHITECTURES 環境変数は、すべてのターゲット に対して、すべてのビルド構成 で使用されるアーキテクチャを指定します。

例:

export CMAKE_OSX_ARCHITECTURES=x86_64 arm64

CMakeLists.txt ファイル内で直接アーキテクチャを指定する

add_executable コマンドの ARCH オプションを使用して、ターゲット毎にアーキテクチャを直接指定することができます。

例:

add_executable(my_app_x86_64 ARCH x86_64)
add_executable(my_app_arm64 ARCH arm64)

比較

方法適用範囲優先順位詳細
CMAKE_OSX_ARCHITECTURESすべてのターゲット最低すべてのターゲットと構成に適用される
OSX_ARCHITECTURES特定のターゲット指定されたターゲットのすべての構成に適用される
CMAKE_OSX_ARCHITECTURES 環境変数すべてのターゲットCMAKE_OSX_ARCHITECTURES プロパティよりも優先される
直接指定特定のターゲット最高OSX_ARCHITECTURES プロパティよりも優先される

補足

  • 上記の方法のどれを選択しても、同じ結果を得ることができます。
  • ご自身のプロジェクトに合わせて、最適な方法を選択してください。



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