INSERT...RETURNING以外の挿入方法

2024-04-21

MariaDB の INSERT...RETURNING プログラミングの分かりやすい解説

INSERT...RETURNING は、MariaDB で挿入された行の情報を取得するために使用される SQL ステートメントです。これは、新しい行の ID など、挿入されたデータに関する詳細情報を取得する必要がある場合に役立ちます。

構文

INSERT INTO table_name (column1, column2, ...)
VALUES (value1, value2, ...)
RETURNING column1, column2, ...;

次の例では、customers テーブルに新しい顧客レコードを挿入し、その顧客 ID と名前を取得します。

INSERT INTO customers (name, email, phone)
VALUES ('John Doe', '[email protected]', '123-456-7890')
RETURNING customer_id, name;

このクエリは、次の結果を返します。

customer_id | name
------------+--------
1           | John Doe

RETURNING 句で指定できる列

RETURNING 句では、挿入された行の任意の列を指定できます。また、式を使用して列値を計算することもできます。

RETURNING 句の使用例

  • 新しい行の ID を取得する
  • 挿入された行の値をトリガーまたはその他の処理で使用するために取得する
  • 挿入された行の値をログに記録する

制限事項

  • RETURNING 句は、INSERT ステートメントで使用されるだけです。
  • RETURNING 句で集計関数は使用できません。
  • RETURNING 句は、挿入された行のみを返します。更新された行は返されません。

INSERT...RETURNING は、MariaDB で挿入された行の情報を取得するための強力な方法です。新しい行の ID やその他の詳細情報を取得する必要がある場合に役立ちます。

上記以外にも、MariaDB の INSERT...RETURNING に関する質問があれば、お気軽にお尋ねください。



MariaDB の INSERT...RETURNING を使った様々なサンプルコード

新しい行の ID と名前を取得

INSERT INTO customers (name, email, phone)
VALUES ('John Doe', '[email protected]', '123-456-7890')
RETURNING customer_id, name;

結果:

customer_id | name
------------+--------
1           | John Doe

新しい行の ID と挿入日時を取得

INSERT INTO orders (customer_id, product_id, order_date)
VALUES (1, 123, NOW())
RETURNING order_id, order_date;

結果:

order_id | order_date
---------+------------
1        | 2024-04-20 15:28:37

式を使用して列値を計算する

INSERT INTO products (name, price, discount)
VALUES ('Laptop', 1200, 0.1)
RETURNING product_id, name, price, discount, price * (1 - discount);

結果:

product_id | name      | price | discount | total_price
------------+-----------+-------+---------+------------
1           | Laptop    | 1200   | 0.1     | 1080.00

トリガーで RETURNING 句を使用する

CREATE TRIGGER customer_id_update
AFTER INSERT ON customers
FOR EACH ROW
BEGIN
  INSERT INTO customer_ids (customer_id)
  VALUES (NEW.customer_id);
END;

挿入された行の値をログに記録する

INSERT INTO orders (customer_id, product_id, order_date)
VALUES (1, 123, NOW())
RETURNING order_id, customer_id, product_id, order_date
INTO OUTFILE '/tmp/orders.log'
FIELDS TERMINATED BY ','
LINES TERMINATED BY '\n';

説明:

上記の例はほんの一例です。INSERT...RETURNING は、様々な目的に使用できる汎用性の高いステートメントです。



INSERT...RETURNING 以外の MariaDB でデータを挿入する方法

INSERT ステートメント

これは、MariaDB でデータを挿入する最も基本的な方法です。シンプルで使いやすいですが、挿入された行の情報を取得することはできません。

INSERT INTO customers (name, email, phone)
VALUES ('John Doe', '[email protected]', '123-456-7890');

INSERT...SELECT ステートメント

これは、別のテーブルからデータを挿入するために使用するステートメントです。既存のデータに基づいて新しい行を作成する場合に役立ちます。

INSERT INTO orders (customer_id, product_id, order_date)
SELECT customer_id, product_id, NOW()
FROM customer_orders;

LOAD DATA INFILE ステートメント

これは、テキストファイルからデータを挿入するために使用するステートメントです。大量のデータを挿入する場合に役立ちます。

LOAD DATA INFILE '/path/to/file.csv'
INTO TABLE customers
FIELDS TERMINATED BY ','
LINES TERMINATED BY '\n'
(name, email, phone);

REPLACE ステートメント

これは、既存の行を新しい行に置き換えるために使用するステートメントです。主キーに基づいて一致する行を更新する場合に役立ちます。

REPLACE INTO customers (customer_id, name, email, phone)
VALUES (1, 'John Doe', '[email protected]', '555-555-5555');

それぞれの方法の長所と短所

方法長所短所
INSERT ステートメントシンプルで使いやすい挿入された行の情報を取得できない
INSERT...SELECT ステートメント既存のデータに基づいて新しい行を作成できる複雑なクエリが必要になる場合がある
LOAD DATA INFILE ステートメント大量のデータを挿入できるファイル形式が制限される
REPLACE ステートメント主キーに基づいて既存の行を更新できる誤ったデータで既存の行を上書きしてしまう可能性がある

INSERT...RETURNING は、挿入された行の情報を取得する必要がある場合に便利なステートメントですが、他にも様々な方法があります。状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。

上記以外にも、MariaDB でデータを挿入する方法に関するご質問があれば、お気軽にお尋ねください。




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