INSERT...RETURNING以外の挿入方法
MariaDB の INSERT...RETURNING プログラミングの分かりやすい解説
INSERT...RETURNING は、MariaDB で挿入された行の情報を取得するために使用される SQL ステートメントです。これは、新しい行の ID など、挿入されたデータに関する詳細情報を取得する必要がある場合に役立ちます。
構文
INSERT INTO table_name (column1, column2, ...)
VALUES (value1, value2, ...)
RETURNING column1, column2, ...;
例
次の例では、customers
テーブルに新しい顧客レコードを挿入し、その顧客 ID と名前を取得します。
INSERT INTO customers (name, email, phone)
VALUES ('John Doe', '[email protected]', '123-456-7890')
RETURNING customer_id, name;
このクエリは、次の結果を返します。
customer_id | name
------------+--------
1 | John Doe
RETURNING 句で指定できる列
RETURNING 句では、挿入された行の任意の列を指定できます。また、式を使用して列値を計算することもできます。
RETURNING 句の使用例
- 新しい行の ID を取得する
- 挿入された行の値をトリガーまたはその他の処理で使用するために取得する
- 挿入された行の値をログに記録する
制限事項
- RETURNING 句は、INSERT ステートメントで使用されるだけです。
- RETURNING 句で集計関数は使用できません。
- RETURNING 句は、挿入された行のみを返します。更新された行は返されません。
INSERT...RETURNING は、MariaDB で挿入された行の情報を取得するための強力な方法です。新しい行の ID やその他の詳細情報を取得する必要がある場合に役立ちます。
上記以外にも、MariaDB の INSERT...RETURNING に関する質問があれば、お気軽にお尋ねください。
MariaDB の INSERT...RETURNING を使った様々なサンプルコード
新しい行の ID と名前を取得
INSERT INTO customers (name, email, phone)
VALUES ('John Doe', '[email protected]', '123-456-7890')
RETURNING customer_id, name;
結果:
customer_id | name
------------+--------
1 | John Doe
新しい行の ID と挿入日時を取得
INSERT INTO orders (customer_id, product_id, order_date)
VALUES (1, 123, NOW())
RETURNING order_id, order_date;
結果:
order_id | order_date
---------+------------
1 | 2024-04-20 15:28:37
式を使用して列値を計算する
INSERT INTO products (name, price, discount)
VALUES ('Laptop', 1200, 0.1)
RETURNING product_id, name, price, discount, price * (1 - discount);
結果:
product_id | name | price | discount | total_price
------------+-----------+-------+---------+------------
1 | Laptop | 1200 | 0.1 | 1080.00
トリガーで RETURNING 句を使用する
CREATE TRIGGER customer_id_update
AFTER INSERT ON customers
FOR EACH ROW
BEGIN
INSERT INTO customer_ids (customer_id)
VALUES (NEW.customer_id);
END;
挿入された行の値をログに記録する
INSERT INTO orders (customer_id, product_id, order_date)
VALUES (1, 123, NOW())
RETURNING order_id, customer_id, product_id, order_date
INTO OUTFILE '/tmp/orders.log'
FIELDS TERMINATED BY ','
LINES TERMINATED BY '\n';
説明:
上記の例はほんの一例です。INSERT...RETURNING は、様々な目的に使用できる汎用性の高いステートメントです。
INSERT...RETURNING 以外の MariaDB でデータを挿入する方法
INSERT ステートメント
これは、MariaDB でデータを挿入する最も基本的な方法です。シンプルで使いやすいですが、挿入された行の情報を取得することはできません。
INSERT INTO customers (name, email, phone)
VALUES ('John Doe', '[email protected]', '123-456-7890');
INSERT...SELECT ステートメント
これは、別のテーブルからデータを挿入するために使用するステートメントです。既存のデータに基づいて新しい行を作成する場合に役立ちます。
INSERT INTO orders (customer_id, product_id, order_date)
SELECT customer_id, product_id, NOW()
FROM customer_orders;
LOAD DATA INFILE ステートメント
これは、テキストファイルからデータを挿入するために使用するステートメントです。大量のデータを挿入する場合に役立ちます。
LOAD DATA INFILE '/path/to/file.csv'
INTO TABLE customers
FIELDS TERMINATED BY ','
LINES TERMINATED BY '\n'
(name, email, phone);
REPLACE ステートメント
これは、既存の行を新しい行に置き換えるために使用するステートメントです。主キーに基づいて一致する行を更新する場合に役立ちます。
REPLACE INTO customers (customer_id, name, email, phone)
VALUES (1, 'John Doe', '[email protected]', '555-555-5555');
それぞれの方法の長所と短所
方法 | 長所 | 短所 |
---|---|---|
INSERT ステートメント | シンプルで使いやすい | 挿入された行の情報を取得できない |
INSERT...SELECT ステートメント | 既存のデータに基づいて新しい行を作成できる | 複雑なクエリが必要になる場合がある |
LOAD DATA INFILE ステートメント | 大量のデータを挿入できる | ファイル形式が制限される |
REPLACE ステートメント | 主キーに基づいて既存の行を更新できる | 誤ったデータで既存の行を上書きしてしまう可能性がある |
INSERT...RETURNING は、挿入された行の情報を取得する必要がある場合に便利なステートメントですが、他にも様々な方法があります。状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。
上記以外にも、MariaDB でデータを挿入する方法に関するご質問があれば、お気軽にお尋ねください。
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