MariaDBのパフォーマンス分析:Information Schema PROFILINGテーブルの活用方法

2024-04-02

MariaDBのInformation Schema PROFILINGテーブル:SQL文と構造を理解し、パフォーマンスを向上させる

PROFILINGテーブルは、以下の列を含む次の構造になっています。

  • QUERY_ID: 実行されたSQL文に割り当てられる一意の識別番号
  • SEQ: SQL文内の各ステートメントを表すシーケンス番号
  • STATE: ステートメントの実行状態(開始、終了、エラーなど)
  • DURATION: ステートメントの実行時間(マイクロ秒単位)
  • CPU_USER: ステートメントの実行に使用されたユーザーCPU時間(マイクロ秒単位)
  • MEMORY_USED: ステートメントの実行中に使用されたメモリ量(バイト単位)
  • ROWS_READ: ステートメントによって読み取られた行数
  • ROWS_CHANGED: ステートメントによって変更された行数
  • ROWS_DELETED: ステートメントによって削除された行数
  • FIRST_SEEN: ステートメントが最初に実行された日時
  • QUERY: 実行されたSQL文

PROFILINGテーブルは、以下の目的で活用できます。

  • パフォーマンスの問題の特定: 実行時間が長いSQL文や、大量のCPUリソースを使用するSQL文を特定できます。
  • SQL文の実行計画の分析: 各ステートメントの実行時間とリソース使用量を分析することで、実行計画を改善することができます。
  • インデックスの使用状況の分析: どのインデックスが頻繁に使用され、どのインデックスが使用されていないかを分析できます。
  • データベースチューニング: 収集した情報に基づいて、データベースの設定やスキーマを調整することで、パフォーマンスを向上させることができます。

PROFILINGテーブルは、次の方法で利用できます。

  • MySQL Workbench: MySQL WorkbenchのSchema BrowserでInformation Schemaデータベースを開き、PROFILINGテーブルを選択して、データを表示したり、クエリを実行したりすることができます。
  • MySQLコマンドライン: SELECTステートメントを使用して、PROFILINGテーブルからデータを取得できます。
  • サードパーティ製ツール: SQL Profilerなどのサードパーティ製ツールを使用して、PROFILINGテーブルのデータを分析することができます。

MariaDBのInformation Schema PROFILINGテーブルは、データベースのパフォーマンスを分析し、改善するために役立つ強力なツールです。このテーブルの構造と使用方法を理解することで、SQL文のパフォーマンスの問題を特定し、解決することができます。



MariaDBのInformation Schema PROFILINGテーブルのサンプルコード

SELECT
  QUERY_ID,
  SEQ,
  STATE,
  DURATION,
  CPU_USER,
  CPU_SYSTEM,
  MEMORY_USED,
  ROWS_READ,
  ROWS_CHANGED,
  ROWS_DELETED
FROM INFORMATION_SCHEMA.PROFILING;

実行時間が長いSQL文を特定する

SELECT
  QUERY_ID,
  SEQ,
  STATE,
  DURATION
FROM INFORMATION_SCHEMA.PROFILING
WHERE DURATION > 1000000;

特定のSQL文の実行計画を分析する

SELECT
  QUERY_ID,
  SEQ,
  STATE,
  DURATION,
  FIRST_SEEN,
  LAST_SEEN,
  QUERY
FROM INFORMATION_SCHEMA.PROFILING
WHERE QUERY LIKE '%SELECT%';

インデックスの使用状況を分析する

SELECT
  QUERY_ID,
  SEQ,
  STATE,
  ROWS_READ,
  ROWS_CHANGED,
  ROWS_DELETED
FROM INFORMATION_SCHEMA.PROFILING
WHERE QUERY LIKE '%INDEX%';

MySQL WorkbenchでPROFILINGテーブルを表示する

  1. MySQL Workbenchを開きます。
  2. 左側のナビゲーションパネルで、接続したいデータベースを選択します。
  3. 上部のメニューバーから、「Schema Browser」を選択します。
  4. 「Information Schema」データベースを展開します。
  5. 「PROFILING」テーブルを選択します。
  6. 右側のテーブルビューアに、PROFILINGテーブルのデータが表示されます。

補足

  • 上記のサンプルコードは、MariaDB 10.5.12で動作確認しています。
  • PROFILINGテーブルは、デフォルトでは無効になっています。有効にするには、profilingセッション変数を1に設定する必要があります。
  • PROFILINGテーブルは、大量のデータを含む可能性があります。パフォーマンスの問題を特定するために、必要なデータのみを取得するようにクエリを調整する必要があります。



MariaDBのInformation Schema PROFILINGテーブルを活用する他の方法

EXPLAINプランは、データベースがどのようにSQL文を実行するかを分析するのに役立ちます。PROFILINGテーブルと組み合わせることで、SQL文の実行計画を理解し、パフォーマンスの問題を特定することができます。

MySQL Performance Schemaは、データベースのパフォーマンスに関する詳細な情報を提供します。PROFILINGテーブルと組み合わせることで、より詳細なパフォーマンス分析を行うことができます。

サードパーティ製ツール

SQL Profilerなどのサードパーティ製ツールは、PROFILINGテーブルのデータを分析し、視覚化することができます。これらのツールは、データベースのパフォーマンスを分析し、改善するための強力なツールです。

SHOW PROFILEコマンドは、実行されたSQL文のパフォーマンス情報を表示します。このコマンドは、PROFILINGテーブルと組み合わせることで、より詳細な情報を得ることができます。

SHOW PROFILESコマンドは、すべてのセッションで実行されたSQL文のパフォーマンス情報を表示します。このコマンドは、データベース全体の




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