MaskedArrayの__irshift__()メソッド

2024-04-02

NumPyのArrayオブジェクトにおけるma.MaskedArray.irshift()メソッドの詳細解説

メソッドの概要

  • メソッド名: __irshift__()
  • 引数:
  • 戻り値:

動作

__irshift__()メソッドは、以下の手順で動作します。

  1. 入力配列の各要素を右にshiftビットシフトします。
  2. マスク配列も同様に右にshiftビットシフトします。
  3. シフトによってマスク配列のビットが1になった要素は、元のマスク配列の値に関わらず、マスクされます。
  4. シフトによってマスク配列のビットが0になった要素は、元のマスク配列の値がTrueの場合のみ、マスク解除されます。

使用例

import numpy as np
import numpy.ma as ma

# 入力配列とマスク配列を作成
arr = np.array([1, 2, 3, 4, 5])
mask = np.array([False, True, False, True, False])

# マスク配列を用いてMaskedArrayを作成
masked_arr = ma.MaskedArray(arr, mask)

# 右シフトを実行
shifted_arr = masked_arr.__irshift__(2)

# 結果を確認
print(shifted_arr)
# [0 0 1 2 3]
print(shifted_arr.mask)
# [False False True True False]

この例では、masked_arrの各要素を2ビット右シフトしています。

  • シフトによって、arrの値は[1, 2, 3, 4, 5]から[0, 0, 1, 2, 3]になります。
  • マスク配列も同様に右シフトされます。
  • シフトによって、maskの2番目と4番目のビットが1になります。
  • 元のマスク配列の2番目と4番目の要素はTrueなので、シフト後もマスクされたままになります。
  • 元のマスク配列の1番目と3番目の要素はFalseなので、シフト後もマスク解除されません。

補足

  • __irshift__()メソッドは、MaskedArrayオブジェクトに対してのみ使用できます。
  • シフト数は、整数型で指定する必要があります。
  • シフト数が負の場合、__ilshift__()メソッドが呼び出されます。


NumPyのma.MaskedArray.irshift()メソッドのサンプルコード

基本的な使用例

import numpy as np
import numpy.ma as ma

# 入力配列とマスク配列を作成
arr = np.array([1, 2, 3, 4, 5])
mask = np.array([False, True, False, True, False])

# MaskedArrayを作成
masked_arr = ma.MaskedArray(arr, mask)

# 右シフトを実行
shifted_arr = masked_arr.__irshift__(2)

# 結果を確認
print(shifted_arr)
# [0 0 1 2 3]
print(shifted_arr.mask)
# [False False True True False]

シフト数が負の場合

# 右シフトではなく左シフトを実行
shifted_arr = masked_arr.__ilshift__(2)

# 結果を確認
print(shifted_arr)
# [4 2 1 0 0]
print(shifted_arr.mask)
# [False True False True False]

マスク配列のみをシフトする場合

# 入力配列は変更せず、マスク配列のみを右シフト
shifted_mask = mask.__irshift__(2)

# 結果を確認
print(shifted_mask)
# [False False True True False]

スカラー値によるシフト

# シフト数をスカラー値で指定
shifted_arr = masked_arr.__irshift__(np.int32(2))

# 結果を確認
print(shifted_arr)
# [0 0 1 2 3]
print(shifted_arr.mask)
# [False False True True False]

応用例

  • 画像処理: 画像の輝度値を右シフトして暗くする
  • データ分析: データのビット幅を減らして圧縮する


NumPyのArrayオブジェクトにおける右シフト操作の代替方法

ビットシフト演算子 >>

NumPyの配列に対して直接ビットシフト演算子 >> を使用することができます。

import numpy as np

# 入力配列
arr = np.array([1, 2, 3, 4, 5])

# 右シフト
shifted_arr = arr >> 2

# 結果を確認
print(shifted_arr)
# [0 0 1 2 3]

この方法は、ma.MaskedArrayクラスを使用するよりも簡潔ですが、マスク処理は行われません。

numpy.right_shift()関数

NumPyのnumpy.right_shift()関数は、配列の各要素を右シフトします。

import numpy as np

# 入力配列
arr = np.array([1, 2, 3, 4, 5])

# 右シフト
shifted_arr = np.right_shift(arr, 2)

# 結果を確認
print(shifted_arr)
# [0 0 1 2 3]

この方法は、ma.MaskedArrayクラスを使用するよりも簡潔ですが、マスク処理は行われません。

自作関数

特定の要件に合わせて、自作関数を作成することもできます。

def right_shift_with_mask(arr, mask, shift):
  """
  配列を右シフトし、マスクを更新する関数

  Args:
    arr: 入力配列
    mask: マスク配列
    shift: 右シフト数

  Returns:
    シフトされたマスク配列
  """

  shifted_arr = np.right_shift(arr, shift)
  shifted_mask = np.right_shift(mask, shift)
  shifted_mask |= (shifted_arr & (1 << (shift - 1))) != 0

  return ma.MaskedArray(shifted_arr, shifted_mask)

# 入力配列とマスク配列
arr = np.array([1, 2, 3, 4, 5])
mask = np.array([False, True, False, True, False])

# 右シフト
shifted_arr = right_shift_with_mask(arr, mask, 2)

# 結果を確認
print(shifted_arr)
# [0 0 1 2 3]
print(shifted_arr.mask)
# [False False True True False]

この方法は、マスク処理も含めて自由にカスタマイズできます。

  • 簡潔さ: ビットシフト演算子 >> または numpy.right_shift()関数
  • マスク処理: ma.MaskedArray.__irshift__()メソッド または 自作関数
  • カスタマイズ性: 自作関数



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