NumPy Array Creation Routinesにおけるnumpy.diagflat() 解説

2024-04-02

NumPyのArray Creation Routinesにおけるnumpy.diagflat()解説

NumPyのnumpy.diagflat()関数は、1次元配列を対角線要素とする2次元配列を作成します。これは、対角行列の作成や、特定のオフセットを持つ対角線要素を持つ配列の作成など、さまざまな場面で役立ちます。

引数

  • v:1次元配列またはスカラ値。対角線要素として使用されます。
  • k:オプションの整数。デフォルトは0です。メイン対角線からk番目の対角線要素を指定します。正の値はメイン対角線より上の対角線、負の値はメイン対角線より下の対角線を選択します。

戻り値

vをk番目の対角線要素とする2次元配列。

使用例

  1. 対角行列の作成
import numpy as np

# 1次元配列を作成
v = np.array([1, 2, 3])

# 対角行列を作成
d = np.diagflat(v)

# 出力
# [[1 0 0]
#  [0 2 0]
#  [0 0 3]]
  1. オフセットを持つ対角線要素を持つ配列の作成
# 1次元配列を作成
v = np.array([1, 2, 3])

# メイン対角線から1番上の対角線要素を持つ配列を作成
d = np.diagflat(v, k=1)

# 出力
# [[0 1 0]
#  [0 0 2]
#  [0 0 0]]

補足

  • numpy.diagflat()関数は、numpy.diagonal()関数の逆関数と考えることもできます。numpy.diagonal()関数は、2次元配列から対角線要素を取り出します。
  • numpy.diagflat()関数は、MATLABのdiag()関数と同様の機能を提供します。

その他のNumPy Array Creation Routines

  • numpy.zeros():指定された形状のゼロ配列を作成します。
  • numpy.empty():指定された形状の空の配列を作成します。
  • numpy.full():指定された形状と値を持つ配列を作成します。
  • numpy.eye():単位行列を作成します。
  • numpy.arange():等差数列を作成します。
  • numpy.linspace():等間隔数列を作成します。

これらの関数は、さまざまな種類の配列を作成する際に役立ちます。



NumPy.diagflat() 関数のサンプルコード

対角行列の作成

import numpy as np

# 1次元配列を作成
v = np.array([1, 2, 3])

# 対角行列を作成
d = np.diagflat(v)

# 出力
# [[1 0 0]
#  [0 2 0]
#  [0 0 3]]

オフセットを持つ対角線要素を持つ配列の作成

# 1次元配列を作成
v = np.array([1, 2, 3])

# メイン対角線から1番上の対角線要素を持つ配列を作成
d = np.diagflat(v, k=1)

# 出力
# [[0 1 0]
#  [0 0 2]
#  [0 0 0]]

2次元配列から対角線要素を取り出す

# 2次元配列を作成
m = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6], [7, 8, 9]])

# 対角線要素を取り出す
d = np.diagflat(m)

# 出力
# [1 5 9]

対角線要素を別の値で置き換える

# 2次元配列を作成
m = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6], [7, 8, 9]])

# 対角線要素を10で置き換える
m = np.diagflat(np.ones(3) * 10, m)

# 出力
# [[10  2  3]
#  [ 4 10  6]
#  [ 7  8 10]]

ブール値配列を使用して対角線要素を選択する

# ブール値配列を作成
mask = np.array([True, False, True])

# 1次元配列を作成
v = np.array([1, 2, 3])

# マスクを使用して対角線要素を選択する
d = np.diagflat(v[mask])

# 出力
# [[1 0 0]
#  [0 0 0]
#  [0 0 3]]

異なるデータ型を使用する

# 複素数配列を作成
v = np.array([1+2j, 3+4j, 5+6j])

# 対角行列を作成
d = np.diagflat(v)

# 出力
# [[(1+2j) 0    0   ]
#  [0    (3+4j) 0   ]
#  [0    0    (5+6j)]

これらのサンプルコードは、numpy.diagflat()関数のさまざまな使い方を理解するのに役立ちます。



NumPy.diagflat() 関数の代替方法

手動で作成する

import numpy as np

# 3x3の対角行列を作成
d = np.zeros((3, 3))
d[0, 0] = 1
d[1, 1] = 2
d[2, 2] = 3

# 出力
# [[1 0 0]
#  [0 2 0]
#  [0 0 3]]

numpy.eye() 関数を使用する

import numpy as np

# 3x3の単位行列を作成
d = np.eye(3)

# 対角線要素を変更
d[0, 0] = 10
d[1, 1] = 20
d[2, 2] = 30

# 出力
# [[10 0 0]
#  [0 20 0]
#  [0 0 30]]

numpy.diagonal() 関数と numpy.reshape() 関数を使用する

import numpy as np

# 1次元配列を作成
v = np.array([1, 2, 3])

# 対角線要素を抽出
d = np.diagonal(np.reshape(v, (3, 3)))

# 出力
# [[1 0 0]
#  [0 2 0]
#  [0 0 3]]

リスト内包表記を使用する

import numpy as np

# 3x3の対角行列を作成
d = [[i if j == i else 0 for j in range(3)] for i in range(3)]

# 出力
# [[1 0 0]
#  [0 2 0]
#  [0 0 3]]

これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。

  • 手動で作成する方法は、最も単純ですが、大きな行列を作成する場合には時間がかかります。
  • numpy.eye() 関数を使用する方法は、最も簡単で効率的ですが、対角線要素以外の要素を変更することはできません。
  • numpy.diagonal() 関数と numpy.reshape() 関数を使用する方法は、柔軟性がありますが、少し複雑です。
  • リスト内包表記を使用する方法は、最も柔軟性がありますが、最も複雑で読みづらいです。

どの方法を使用するかは、要件と好みに合わせて決定する必要があります。

その他の方法

  • scipy.sparse.dia_matrix() 関数を使用して、疎行列形式で対角行列を作成できます。
  • pandas.DataFrame.to_diag() メソッドを使用して、pandas DataFrame から対角行列を作成できます。



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