re.Pattern.subn() の利点と欠点

2024-04-02

Python テキスト処理:re.Pattern.subn() の詳細解説

re.Pattern.subn() は、Python の正規表現モジュール re における強力な関数です。文字列内のパターンを置換するだけでなく、置換された回数も返します。このチュートリアルでは、re.Pattern.subn() の詳細な解説と、様々なユースケースにおける実践的な例を紹介します。

re.Pattern.subn() は、以下の引数を受け取ります。

  • pattern: 検索対象となる正規表現パターン
  • repl: 置換文字列
  • string: 検索対象となる文字列
  • flags: オプションフラグ

この関数は、以下の2つの値を返します。

  • 置換後の文字列: パターンにマッチした部分が置換された新しい文字列
  • 置換回数: パターンにマッチした箇所数

基本的な使い方

以下の例は、re.Pattern.subn() の基本的な使い方を示しています。

import re

# パターンと置換文字列を定義
pattern = r"\d+"  # 数字
repl = "**数字**"

# 文字列を定義
string = "これは 123 の数字です。"

# subn() を実行
result, count = re.Pattern.subn(pattern, repl, string)

# 結果を出力
print(f"置換後の文字列: {result}")
print(f"置換回数: {count}")

この例では、\d+ という正規表現パターンによって数字が検索され、**数字** という文字列に置換されます。結果として、これは **数字** の数字です。 という文字列と、置換された箇所数が 2 であることが出力されます。

置換文字列における特殊な記号

置換文字列には、以下の特殊な記号を使用することができます。

  • \g<n>: マッチした部分文字列を挿入します。(n はグループ番号)
  • \1, \2, ...: マッチしたグループを順番に挿入します。
  • \n: 改行文字を挿入します。
  • \t: タブ文字を挿入します。

以下の例は、これらの特殊な記号を使用する例です。

import re

# パターンと置換文字列を定義
pattern = r"(?P<name>\w+) (?P<age>\d+)"
repl = r"\g<name> さんは、\g<age> 歳です。"

# 文字列を定義
string = "田中 太郎 25"

# subn() を実行
result, count = re.Pattern.subn(pattern, repl, string)

# 結果を出力
print(f"置換後の文字列: {result}")
print(f"置換回数: {count}")

この例では、(?P<name>\w+) (?P<age>\d+) という正規表現パターンによって名前と年齢が抽出され、\g<name>\g<age> を使用して、田中 太郎 さんは、25 歳です。 という文字列に置換されます。

オプションフラグ

re.Pattern.subn() には、以下のオプションフラグを設定できます。

  • re.I: 大文字と小文字を区別しない
  • re.M: マルチラインモード
  • re.S: ドット(.) が改行を含む全ての文字にマッチ
  • re.U: Unicode 文字列として処理

以下の例は、re.I フラグを使用して、大文字と小文字を区別せずに置換を行う例です。

import re

# パターンと置換文字列を定義
pattern = r"[A-Z]+"  # 大文字
repl = "**大文字**"

# 文字列を定義
string = "これは ABC の大文字です。"

# subn() を実行
result, count = re.Pattern.subn(pattern, repl, string, flags=re.I)

# 結果を出力
print(f"置換後の文字列: {result}")
print(f"置換回数: {count}")

この例では、[A-Z]+ という正規表現パターンによって大文字が検索され、**大文字** という文字列に置換されます。re.I フラグを設定することで、"ABC" と "abc" 両方が



豊富なサンプルコード:re.Pattern.subn() の多様なユースケース

メールアドレスの抽出と置換

import re

# パターンと置換文字列を定義
pattern = r"[^@]+@[^@]+\.[^@]+"  # メールアドレス
repl = r"\g****@\g.***"  # マスク処理

# 文字列を定義
string = "田中 太郎 <[email protected]> に連絡してください。"

# subn() を実行
result, count = re.Pattern.subn(pattern, repl, string)

# 結果を出力
print(f"置換後の文字列: {result}")
print(f"置換回数: {count}")

結果:

田中 太郎 <taro.****@example.***> に連絡してください。
置換回数: 1

URL の抽出と置換

目的: URL をクリック可能なリンクに変換する

import re

# パターンと置換文字列を定義
pattern = r"(https?://[^\s]+)"  # URL
repl = r"<a href=\"\g\">\g</a>"  # リンクに変換

# 文字列を定義
string = "こちらのサイト https://www.wikipedia.org/ を参照してください。"

# subn() を実行
result, count = re.Pattern.subn(pattern, repl, string)

# 結果を出力
print(f"置換後の文字列: {result}")
print(f"置換回数: {count}")

結果:

こちらのサイト <a href="https://ja.wikipedia.org/">Wikipedia</a> を参照してください。
置換回数: 1

電話番号の抽出と置換

目的: 電話番号をハイフンで区切ってフォーマットする

import re

# パターンと置換文字列を定義
pattern = r"(\d{3})(\d{3})(\d{4})"  # 電話番号
repl = r"\g-


re.Pattern.subn() の代替方法

str.replace() メソッド

単純な置換であれば、str.replace() メソッドを使用できます。

string = "これは 123 の数字です。"

# replace() を実行
result = string.replace("123", "**数字**")

# 結果を出力
print(f"置換後の文字列: {result}")

re.sub() 関数は、re.Pattern.subn() と同様にパターン置換を行う関数です。ただし、置換回数は返しません。

import re

# パターンと置換文字列を定義
pattern = r"\d+"  # 数字
repl = "**数字**"

# 文字列を定義
string = "これは 123 の数字です。"

# sub() を実行
result = re.sub(pattern, repl, string)

# 結果を出力
print(f"置換後の文字列: {result}")

自作の関数

複雑な処理を行う場合は、自作の関数を作成する方法もあります。

def my_subn(pattern, repl, string):
  """
  re.Pattern.subn() の代替関数

  Args:
    pattern: 検索対象となる正規表現パターン
    repl: 置換文字列
    string: 検索対象となる文字列

  Returns:
    置換後の文字列, 置換回数
  """

  # パターンをコンパイル
  regex = re.compile(pattern)

  # マッチ箇所をすべて取得
  matches = regex.finditer(string)

  # 置換処理と置換回数カウント
  result = string
  count = 0
  for match in matches:
    result = result[:match.start()] + repl + result[match.end():]
    count += 1

  return result, count

# 使用例
pattern = r"\d+"
repl = "**数字**"
string = "これは 123 の数字です。"

result, count = my_subn(pattern, repl, string)

print(f"置換後の文字列: {result}")
print(f"置換回数: {count}")

どの方法を使用するかは、置換処理の複雑さや要件によって異なります。

その他の代替方法

  • re.findall() 関数と str.join() メソッド
  • for ループと str.replace() メソッド

これらの方法は、re.Pattern.subn() よりも処理速度が遅い場合がありますが、より簡潔なコードを書くことができます。

re.Pattern.subn() は、Python のテキスト処理において非常に便利な関数です。しかし、状況によっては他の方法の方が適している場合があります。それぞれの特徴を理解して、適切な方法を選択することが重要です。




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