PyTorch Tensor の角度 torch.Tensor.angle で画像処理・音声処理・機械学習の問題を解決しよう!

2024-04-02

PyTorch Tensor の角度 torch.Tensor.angle:詳細解説

torch.Tensor.angle は、複素数テンソルの各要素の角度を計算します。結果は弧度法で表現されます。

数学的背景

複素数 z=x+yi の角度 θ は、以下の式で計算できます。

θ = arg(z) = atan2(y, x)

ここで、atan2 は 2 つの引数を受け取り、原点から点 (x,y) までの角度を返します。

PyTorch では、torch.Tensor.angle メソッドを使用して、複素数テンソルの各要素の角度を計算できます。

入力

  • input: 複素数テンソルの入力。

出力

  • output: 弧度法で表現された角度を含むテンソル。

コード例

import torch

# 複素数テンソルの作成
input = torch.complex(1, 2)

# 角度の計算
angle = torch.angle(input)

# 結果の出力
print(angle)

出力

0.6632455532033671

詳細

  • torch.Tensor.angle は、input テンソルの各要素が複素数であることを前提としています。
  • 出力テンソルの形状は、入力テンソルの形状と同じです。
  • 出力テンソルの要素は、弧度法で表現された角度です。

関連関数

  • torch.abs: テンソルの各要素の絶対値を計算します。
  • torch.phase: テンソルの各要素の位相を計算します。
  • torch.polar: 複素数テンソルを大きさ (絶対値) と位相に分けて表現します。

応用例

  • 画像処理: 画像のフーリエ変換結果の角度を計算することで、エッジの方向を抽出できます。
  • 音声処理: 音声信号の複素数スペクトルから、音のピッチを抽出できます。
  • 機械学習: 複素数データを用いた機械学習モデルの開発に利用できます。

補足

  • 上記の説明は、PyTorch 1.9.0 をベースにしています。
  • 他のバージョンでは、仕様が異なる場合があります。


PyTorch Tensor の角度 torch.Tensor.angle サンプルコード集

import torch

# 複素数テンソルの作成
input = torch.complex(1, 2)

# 角度の計算
angle = torch.angle(input)

# 結果の出力
print(angle)

出力

0.6632455532033671

画像処理:エッジ検出

import torch
from PIL import Image

# 画像の読み込み
img = Image.open('image.png').convert('L')

# 画像をテンソルに変換
img_tensor = torch.from_numpy(np.array(img))

# フーリエ変換
fft = torch.fft.fft2(img_tensor)

# 角度計算
angle = torch.angle(fft)

# エッジ画像の表示
import matplotlib.pyplot as plt
plt.imshow(angle.abs().numpy(), cmap='gray')
plt.show()

音声処理:ピッチ抽出

import torch
from scipy.io import wavfile

# 音声ファイルの読み込み
sample_rate, signal = wavfile.read('audio.wav')

# 音声信号をテンソルに変換
signal_tensor = torch.from_numpy(signal)

# フーリエ変換
fft = torch.fft.fft(signal_tensor)

# 角度計算
angle = torch.angle(fft)

# ピッチの計算
pitch = sample_rate * angle / (2 * np.pi)

# ピッチの表示
print(pitch)

機械学習:複素数データを用いた分類

import torch
import torch.nn as nn

# データセットの作成
# 複素数データのサンプル

# モデルの定義
class ComplexNet(nn.Module):
    def __init__(self):
        super().__init__()
        # 複素数データを受け入れる層
        self.fc1 = nn.Linear(2, 10)
        # 出力層
        self.fc2 = nn.Linear(10, 2)

    def forward(self, x):
        # 複素数の絶対値と位相を計算
        x_abs = torch.abs(x)
        x_angle = torch.angle(x)
        # 連結
        x = torch.cat((x_abs, x_angle), dim=1)
        # 順伝播
        x = x.view(-1)
        x = self.fc1(x)
        x = torch.relu(x)
        x = self.fc2(x)
        return x

# モデルの訓練
# ...

# 予測
# ...

補足

  • 上記のコードはサンプルです。実際の用途に合わせて変更する必要があります。
  • 複素数データの処理には、専門知識が必要となる場合があります。


PyTorch Tensor の角度 torch.Tensor.angle の代替方法

atan2 関数

import torch

# 複素数テンソルの作成
input = torch.complex(1, 2)

# atan2 関数による角度計算
angle = torch.atan2(input.imag, input.real)

# 結果の出力
print(angle)

出力

0.6632455532033671

torch.polar 関数

import torch

# 複素数テンソルの作成
input = torch.complex(1, 2)

# 複素数テンソルの大きさ・位相への分解
r, angle = torch.polar(input)

# 結果の出力
print(angle)

出力

0.6632455532033671

自作関数

import torch

def angle(input):
  """
  複素数テンソルの角度を計算する関数

  Args:
    input: 複素数テンソルの入力

  Returns:
    角度 (弧度法)
  """
  return torch.atan2(input.imag, input.real)

# 複素数テンソルの作成
input = torch.complex(1, 2)

# 角度計算
angle = angle(input)

# 結果の出力
print(angle)

出力

0.6632455532033671

方法の比較

方法メリットデメリット
torch.Tensor.angle簡潔バージョンによって仕様が異なる可能性がある
atan2 関数汎用性が高い複素数テンソルの型変換が必要
torch.polar 関数大きさと位相を同時に取得できる計算コストが比較的高い
自作関数柔軟性が高いコード量が増える

最適な方法の選択

最適な方法は、用途や環境によって異なります。

  • 簡潔さを求める場合は、torch.Tensor.angle を使用します。
  • 汎用性が高い方法を求める場合は、atan2 関数を使用します。
  • 大きさと位相を同時に取得したい場合は、torch.polar 関数を使用します。
  • 柔軟性が高い方法を求める場合は、自作関数を使用します。



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