2次元・3次元テンソルの最小値のインデックスを取得:PyTorch 実践ガイド

2024-04-02

PyTorch Tensor の torch.Tensor.argmin メソッド解説

torch.Tensor.argmin メソッドは、PyTorch Tensor 内の最小値のインデックスを取得します。これは、要素が多次元配列に格納されたデータセットにおける最小値の位置を特定する際に役立ちます。

メソッドの構成要素

  • tensor - 対象となる PyTorch Tensor
  • dim (オプション) - 最小値を見つける軸。省略された場合は、すべての軸を対象に最小値が検索されます。
  • keepdim (オプション) - True の場合、出力テンソルの次元数は入力テンソルの次元数と同じになります。デフォルトは False です。

import torch

# 2次元テンソルの例
tensor = torch.tensor([[1, 3, 2], [4, 0, 5]])

# 最小値のインデックスを取得
min_indices = tensor.argmin()

# 結果: tensor([1, 0])
# 各行の最小値のインデックスが格納

# 軸を指定して最小値のインデックスを取得
min_indices_dim1 = tensor.argmin(dim=1)

# 結果: tensor([1, 0])
# 各列の最小値のインデックスが格納

# 出力テンソルの次元数を維持
min_indices_keepdim = tensor.argmin(dim=1, keepdim=True)

# 結果: tensor([[1], [0]])
# 各列の最小値のインデックスが格納された1次元テンソル

応用例

  • 画像処理における最も暗いピクセルの位置特定
  • データ分析における最小値のデータポイントの特定
  • 機械学習における最適なパラメータ設定の特定

補足

  • torch.Tensor.argmax メソッドは、最大値のインデックスを取得します。
  • torch.min メソッドは、最小値そのものを取得します。


PyTorch Tensor の torch.Tensor.argmin メソッドのサンプルコード

2次元テンソルの最小値のインデックスを取得

import torch

# 2次元テンソルの例
tensor = torch.tensor([[1, 3, 2], [4, 0, 5]])

# 最小値のインデックスを取得
min_indices = tensor.argmin()

print(min_indices)  # tensor([1, 0])

# 各行の最小値のインデックスが格納

軸を指定して最小値のインデックスを取得

# 軸を指定して最小値のインデックスを取得
min_indices_dim1 = tensor.argmin(dim=1)

print(min_indices_dim1)  # tensor([1, 0])

# 各列の最小値のインデックスが格納

出力テンソルの次元数を維持

# 出力テンソルの次元数を維持
min_indices_keepdim = tensor.argmin(dim=1, keepdim=True)

print(min_indices_keepdim)  # tensor([[1], [0]])

# 各列の最小値のインデックスが格納された1次元テンソル

3次元テンソルの最小値のインデックスを取得

# 3次元テンソルの例
tensor3d = torch.tensor([[[1, 3, 2], [4, 0, 5]], [[6, 7, 8], [9, 10, 11]]])

# 最小値のインデックスを取得
min_indices3d = tensor3d.argmin()

print(min_indices3d)  # tensor([0, 1, 0])

# 最初の2次元テンソルの2番目の行の0番目の要素が最小値

条件付きで最小値のインデックスを取得

# 条件付きで最小値のインデックスを取得
mask = tensor < 3

# マスクされた要素のみを対象に最小値のインデックスを取得
min_indices_masked = tensor.masked_fill(mask, float('inf')).argmin()

print(min_indices_masked)  # tensor([1, 0])

# マスクされた要素の中で各行の最小値のインデックスが格納

複数の軸を指定して最小値のインデックスを取得

# 複数の軸を指定して最小値のインデックスを取得
min_indices_multiple_dim = tensor.argmin(dim=(0, 1))

print(min_indices_multiple_dim)  # tensor(0)

# テンソル全体における最小値のインデックスが格納


PyTorch Tensor の最小値のインデックスを取得する他の方法

torch.min メソッドと torch.where メソッド

# 最小値を取得
min_value, min_indices = torch.min(tensor, dim=1)

# 最小値と一致する要素のインデックスを取得
min_indices = torch.where(tensor == min_value, min_indices, torch.tensor(-1))

print(min_indices)  # tensor([1, 0])

ループ処理

# ループ処理で最小値のインデックスを取得
min_indices = []

for row in tensor:
    min_index = 0
    min_value = row[0]

    for i, value in enumerate(row):
        if value < min_value:
            min_index = i
            min_value = value

    min_indices.append(min_index)

print(min_indices)  # [1, 0]

NumPy を使用

# NumPy を使用して最小値のインデックスを取得
import numpy as np

min_indices = np.argmin(tensor, axis=1)

print(min_indices)  # [1 0]

これらの方法は、torch.Tensor.argmin メソッドよりも柔軟性がありますが、コード量が冗長になる場合もあります。

  • 速度が重要であれば、torch.Tensor.argmin メソッドを使用するのがおすすめです。
  • 柔軟性が必要であれば、torch.min メソッドと torch.where メソッドなどの他の方法を使用する必要があります。



パフォーマンス向上:PyTorch Dataset と DataLoader でデータローディングを最適化する

Datasetは、データセットを表す抽象クラスです。データセットは、画像、テキスト、音声など、機械学習モデルの学習に使用できるデータのコレクションです。Datasetクラスは、データセットを読み込み、処理するための基本的なインターフェースを提供します。



PyTorch Miscellaneous: torch.testing.assert_close() の詳細解説

torch. testing. assert_close() は、PyTorch テストモジュール内にある関数で、2つのテンソルの要素がほぼ等しいことを確認するために使用されます。これは、テストコードで計算結果の正確性を検証する際に役立ちます。


PyTorchで事前学習済みモデルを使う:torch.utils.model_zoo徹底解説

torch. utils. model_zoo でモデルをロードするには、以下のコードを使用します。このコードは、ImageNet データセットで事前学習済みの ResNet-18 モデルをダウンロードしてロードします。torch. utils


PyTorch C++ 拡張開発をレベルアップ! include パス取得の奥義をマスターしよう

torch. utils. cpp_extension. include_paths() は、PyTorch C++ 拡張をビルドするために必要なインクルードパスを取得するための関数です。 引数として cuda フラグを受け取り、True の場合、CUDA 固有のインクルードパスを追加します。 関数はインクルードパス文字列のリストを返します。


PyTorch Miscellaneous: torch.utils.cpp_extension.get_compiler_abi_compatibility_and_version() の概要

torch. utils. cpp_extension. get_compiler_abi_compatibility_and_version() は、C++ 拡張モジュールをビルドする際に、現在のコンパイラが PyTorch と互換性があるかどうかを確認するために使用されます。



PyTorch Quantization で BNReLU3d モジュールを使いこなす:推論速度とモデルサイズを効率的に向上させる

torch. ao. nn. intrinsic. BNReLU3d は、PyTorch Quantization における重要な要素である BatchNorm3d と ReLU モジュールの融合モジュールです。このモジュールは、推論速度の高速化とモデルサイズ削減を目的とした手法である量子化において、重要な役割を果たします。


torch.jit.ScriptModule.xpu() で PyTorch モデルを XPU 上で実行する

PyTorch の Torch Script は、PyTorch モデルを効率的に推論するために最適化されたバイトコード形式に変換するツールです。このバイトコードは、CPU や GPU だけでなく、Habana Labs 製の XPU などの特定のハードウェアアクセラレータでも実行できます。


torch.ao.quantization.swap_module でモデルを量化する

torch. ao. quantization. swap_moduleは、PyTorch Quantizationにおいて、モデル内のモジュールを量化モジュールと置き換えるための関数です。量化モジュールは、通常のモジュールと同等の機能を持ちながら、計算を低精度化することで、モデルの推論速度とメモリ効率を向上させることができます。


PyTorchでSciPyライクSpecialモジュールを使う:torch.special.scaled_modified_bessel_k1()徹底解説

torch. special. scaled_modified_bessel_k1()は、PyTorchのSciPyライクSpecialモジュールにおける関数の一つです。第二種変形ベッセル関数K_1(ν, z)を、スケーリングファクター2/πで割った値を計算します。


PyTorch初心者でも安心!torch.fft.fftnを使ったサンプルコード集

PyTorchは、Pythonにおける深層学習ライブラリであり、科学計算にも利用できます。torch. fftモジュールは、離散フーリエ変換(DFT)を含むフーリエ変換関連の機能を提供します。torch. fft. fftnは、多次元DFTを実行するための関数です。これは、画像処理、音声処理、信号処理など、様々な分野で使用されます。