C++でQt WidgetsのQAbstractItemView::selectedIndexes()を使う
Qt WidgetsにおけるQAbstractItemView::selectedIndexes()解説
QAbstractItemView::selectedIndexes()は、Qt Widgetsモジュールにおける重要な関数の一つです。これは、QAbstractItemViewクラスとその派生クラス(QListView、QTableViewなど)で使用され、選択されたインデックスのリストを取得するために使用されます。
機能
この関数は、選択されたすべてのインデックスをQModelIndexオブジェクトのリストとして返します。QModelIndexオブジェクトは、モデル内の特定のアイテムを表します。
使用例
以下の例は、QListViewで選択されたすべてのアイテムのテキストを表示する方法を示します。
QListView listView;
// ...
// アイテムモデルを設定
listView.setModel(model);
// 選択されたインデックスを取得
QModelIndexList selectedIndexes = listView.selectedIndexes();
// 選択されたアイテムのテキストを表示
for (const QModelIndex &index : selectedIndexes) {
QString text = model->data(index, Qt::DisplayRole).toString();
qDebug() << text;
}
詳細
- 引数:この関数は引数を受け取りません。
- 戻り値:選択されたインデックスのリストをQModelIndexオブジェクトとして返します。
- 関連クラス:
- QAbstractItemView: 抽象的なアイテムビュークラス
- QModelIndex: モデル内のアイテムを表すオブジェクト
- QListView: リストビュー
- QTableView: テーブルビュー
補足
- この関数は、シングルセレクションとマルチセレクションの両方に対応しています。
- 選択されたインデックスは、モデルのインデックス空間で表現されます。
- モデルが変更された場合、選択されたインデックスはが無効になる可能性があります。
- Qt Widgetsモジュールには、他にもさまざまなアイテムビュー関連の関数があります。詳細は、Qtドキュメントを参照してください。
QAbstractItemView::selectedIndexes() のサンプルコード
アイテムのテキストを表示する
QListView listView;
// ...
// アイテムモデルを設定
listView.setModel(model);
// 選択されたインデックスを取得
QModelIndexList selectedIndexes = listView.selectedIndexes();
// 選択されたアイテムのテキストを表示
for (const QModelIndex &index : selectedIndexes) {
QString text = model->data(index, Qt::DisplayRole).toString();
qDebug() << text;
}
アイテムを編集する
QListView listView;
// ...
// アイテムモデルを設定
listView.setModel(model);
// 選択されたインデックスを取得
QModelIndexList selectedIndexes = listView.selectedIndexes();
// 選択されたアイテムを編集
for (const QModelIndex &index : selectedIndexes) {
// 編集ダイアログを表示
bool ok = editDialog.exec();
// 編集内容をモデルに反映
if (ok) {
model->setData(index, editDialog.text(), Qt::EditRole);
}
}
アイテムを削除する
QListView listView;
// ...
// アイテムモデルを設定
listView.setModel(model);
// 選択されたインデックスを取得
QModelIndexList selectedIndexes = listView.selectedIndexes();
// 選択されたアイテムを削除
for (const QModelIndex &index : selectedIndexes) {
model->removeRow(index.row());
}
アイテムを別の場所に移動する
QListView listView;
// ...
// アイテムモデルを設定
listView.setModel(model);
// 選択されたインデックスを取得
QModelIndexList selectedIndexes = listView.selectedIndexes();
// 選択されたアイテムを別の場所に移動
for (const QModelIndex &index : selectedIndexes) {
model->moveRow(index.row(), destinationIndex);
}
ドラッグアンドドロップ
QListView listView;
// ...
// アイテムモデルを設定
listView.setModel(model);
// ドラッグアンドドロップを有効にする
listView.setDragEnabled(true);
// ドロップイベントを受け取る
void listView::dragMoveEvent(QDragMoveEvent *event) {
// ドラッグされたアイテムのインデックスを取得
QModelIndexList sourceIndexes = event->sourceIndexes();
// ドロップ先のインデックスを取得
QModelIndex dropIndex = listView.indexAt(event->pos());
// アイテムを移動できるかどうかをチェック
if (model->canMoveRows(sourceIndexes.first().row(), sourceIndexes.last().row(), dropIndex)) {
event->acceptMove();
} else {
event->ignore();
}
}
// ドロップイベントを処理する
void listView::dropEvent(QDropEvent *event) {
// ドラッグされたアイテムのインデックスを取得
QModelIndexList sourceIndexes = event->sourceIndexes();
// ドロップ先のインデックスを取得
QModelIndex dropIndex = listView.indexAt(event->pos());
// アイテムを移動する
model->moveRows(sourceIndexes.first().row(), sourceIndexes.last().row(), dropIndex);
}
注意: これらのサンプルコードは、Qt 5.15.2に基づいています。他のバージョンのQtでは、コードが異なる場合があります。
QAbstractItemView::selectedIndexes() 以外の方法
QItemSelectionModel::selectedIndexes()
QItemSelectionModelクラスは、アイテムビューの選択状態を管理します。QItemSelectionModel::selectedIndexes() メソッドを使用して、選択されたインデックスのリストを取得できます。
QItemSelectionModel *selectionModel = listView.selectionModel();
QModelIndexList selectedIndexes = selectionModel->selectedIndexes();
QModel::selectedIndexes()
QModelクラスは、アイテムデータの管理を担当します。QModel::selectedIndexes() メソッドを使用して、選択されたインデックスのリストを取得できます。
QModel *model = listView.model();
QModelIndexList selectedIndexes = model->selectedIndexes();
独自のコード
上記の方法以外にも、独自のコードを使用して選択されたアイテムを取得することができます。たとえば、アイテムビューの各アイテムをループ処理し、そのアイテムが選択されているかどうかをチェックできます。
for (int i = 0; i < model->rowCount(); i++) {
QModelIndex index = model->index(i, 0);
if (listView->selectionModel()->isSelected(index)) {
// アイテムが選択されている
}
}
どの方法を使用するべきかは、アプリケーションの要件によって異なります。一般的には、QAbstractItemView::selectedIndexes() メソッドを使用するのが最も簡単で効率的です。ただし、より多くの制御が必要な場合は、他の方法を使用する必要があります。
その他の方法
- QAbstractItemView::selectionModel() : アイテムビューの選択モデルを取得します。
- QItemSelectionModel::selectedRows() : 選択された行のリストを取得します。
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