QStackedLayout::insertWidget() 関数：スタックレイアウトにウィジェットを挿入する方法

QStackedLayout::insertWidget() 関数の詳細解説

QStackedLayout::insertWidget() 関数は、スタックに新しいウィジェットを挿入するために使用されます。この関数は、以下の引数を受け取ります。

• index: ウィジェットを挿入するインデックス。0 から始まるインデックスで、0 はスタックの先頭を表します。
• widget: 挿入するウィジェット。

この関数は、挿入されたウィジェットのインデックスを返します。

QStackedLayout::insertWidget() 関数を使用する例:

QStackedLayout* layout = new QStackedLayout();

// スタックの先頭にウィジェットを追加
layout->insertWidget(0, new QWidget());

// スタックの真ん中にウィジェットを追加
layout->insertWidget(layout->count() / 2, new QWidget());

// スタックの最後にウィジェットを追加
layout->insertWidget(layout->count(), new QWidget());

QStackedLayout::insertWidget() 関数を使用する際の注意点:

• 挿入するウィジェットは、まだ他のレイアウトに属していない必要があります。
• 挿入するインデックスがスタックのサイズを超えている場合、ウィジェットはスタックの最後に追加されます。

QStackedLayout::insertWidget() 関数と合わせて、以下の関数も覚えておくと便利です。

• addWidget(): スタックの最後にウィジェットを追加します。
• currentIndex(): スタックで現在表示されているウィジェットのインデックスを取得します。
• setCurrentIndex(): スタックで表示するウィジェットのインデックスを設定します。

QStackedLayout::insertWidget() 関数を使ったサンプルコード

タブ切り替え UI

#include <QtWidgets>

class TabWidget : public QWidget {
  Q_OBJECT
public:
  TabWidget(QWidget* parent = nullptr) : QWidget(parent) {
    // スタックレイアウトを作成
    QStackedLayout* layout = new QStackedLayout(this);

    // タブボタンを作成
    QPushButton* tab1Button = new QPushButton("タブ1");
    QPushButton* tab2Button = new QPushButton("タブ2");
    QPushButton* tab3Button = new QPushButton("タブ3");

    // タブ内容を作成
    QWidget* tab1 = new QWidget();
    tab1->setStyleSheet("background-color: red;");
    QWidget* tab2 = new QWidget();
    tab2->setStyleSheet("background-color: green;");
    QWidget* tab3 = new QWidget();
    tab3->setStyleSheet("background-color: blue;");

    // スタックレイアウトにウィジェットを追加
    layout->addWidget(tab1);
    layout->addWidget(tab2);
    layout->addWidget(tab3);

    // タブボタンとスタックレイアウトを接続
    connect(tab1Button, &QPushButton::clicked, [layout](){ layout->setCurrentIndex(0); });
    connect(tab2Button, &QPushButton::clicked, [layout](){ layout->setCurrentIndex(1); });
    connect(tab3Button, &QPushButton::clicked, [layout](){ layout->setCurrentIndex(2); });

    // レイアウトを設定
    QHBoxLayout* hLayout = new QHBoxLayout();
    hLayout->addWidget(tab1Button);
    hLayout->addWidget(tab2Button);
    hLayout->addWidget(tab3Button);
    setLayout(hLayout);
  }
};

int main(int argc, char* argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  TabWidget widget;
  widget.show();

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、3つのタブボタンと、それぞれ異なる色の背景を持つ3つのタブが表示されます。タブボタンをクリックすると、対応するタブが表示されます。

ページ遷移 UI

このサンプルコードは、QStackedLayout を使ってページ遷移 UI を作成します。

#include <QtWidgets>

class PageWidget : public QWidget {
  Q_OBJECT
public:
  PageWidget(QWidget* parent = nullptr) : QWidget(parent) {
    // スタックレイアウトを作成
    QStackedLayout* layout = new QStackedLayout(this);

    // ページを作成
    QWidget* page1 = new QWidget();
    page1->setStyleSheet("background-color: red;");
    QWidget* page2 = new QWidget();
    page2->setStyleSheet("background-color: green;");

    // スタックレイアウトにウィジェットを追加
    layout->addWidget(page1);
    layout->addWidget(page2);

    // ボタンを作成
    QPushButton* nextButton = new QPushButton("次へ");
    QPushButton* backButton = new QPushButton("戻る");

    // ボタンとスタックレイアウトを接続
    connect(nextButton, &QPushButton::clicked, [layout](){ layout->setCurrentIndex(1); });
    connect(backButton, &QPushButton::clicked, [layout](){ layout->setCurrentIndex(0); });

    // レイアウトを設定
    QHBoxLayout* hLayout = new QHBoxLayout();
    hLayout->addWidget(backButton);
    hLayout->addWidget(nextButton);
    setLayout(hLayout);
  }
};

int main(int argc, char* argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  PageWidget widget;
  widget.show();

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、2つのボタンと、それぞれ異なる色の背景を持つ2つのページが表示されます。「次へ」ボタンをクリックすると次のページ、「戻る」ボタンをクリックすると前のページが表示されます。

これらのコードはあくまでもサンプルであり、さまざまな方法で QStackedLayout::insertWidget() 関数

layout->addWidget(new QWidget());

• insertWidgetBefore(): 指定されたウィジェットの前に新しいウィジェットを挿入します。

layout->insertWidgetBefore(widget, new QWidget());

layout->insertWidgetAfter(widget, new QWidget());

これらの関数は、それぞれ異なる引数を受け取るため、詳細は Qt ドキュメントを参照してください。

スタックからウィジェットを削除するには、以下の方法があります。

• removeWidget(): 指定されたウィジェットをスタックから削除します。

layout->removeWidget(widget);

• takeAt(): 指定されたインデックスにあるウィジェットをスタックから削除し、そのウィジェットへのポインタを返します。

QWidget* widget = layout->takeAt(index);

スタックのすべてのウィジェットを削除するには、以下の方法があります。

• clear(): スタック内のすべてのウィジェットを削除します。

layout->clear();

これらの方法を使いこなすことで、さまざまな UI を作成することができます。

• QStackedLayout::insertWidget() 関数は、スタックにウィジェットを追加する最も一般的な方法です。
• 他の方法は、特定の状況で役立ちます。
• どの方法を使用するかは、要件によって異なります。