Qt GUIプログラミング:QColor::lightness()関数による色の明度操作

2024-04-03

Qt GUIにおけるQColor::lightness()関数解説

使い例

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // QColorオブジェクトを作成
  QColor color(Qt::red);

  // 明度を取得
  int lightness = color.lightness();

  // 明度を表示
  qDebug() << "明度:" << lightness;

  return 0;
}

出力例

明度: 127

詳細

  • QColor::lightness()は、QColorオブジェクトのHSV色空間における明度を返します。
  • HSV色空間では、色は色相(hue)、飽和度(saturation)、明度(value)の3つの要素で表されます。
  • 明度は、色の明るさの度合いであり、0(暗い)から255(明るい)までの値で表されます。
  • QColor::lightness()は、QColorオブジェクトの色相や飽和度に影響を受けません。

関連関数

  • QColor::hue():色相を取得
  • QColor::saturation():飽和度を取得
  • QColor::setHsv():HSV色空間で色を設定

補足

  • Qt GUIは、C++で書かれたクロスプラットフォームのGUIフレームワークです。
  • QColorクラスは、Qt GUIで色を表現するために使用されます。
  • QColor::lightness()関数は、QColorオブジェクトの明度を取得するために使用されます。
  • 上記のコードは、Qt 5.15で動作確認しています。
  • Qtのバージョンによって、関数の挙動が異なる場合があります。


QColor::lightness()関数のサンプルコード

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // QColorオブジェクトを作成
  QColor color(Qt::red);

  // 明度を取得
  int lightness = color.lightness();

  // 明度に基づいて、テキストの色を設定
  QPalette palette;
  if (lightness > 127) {
    palette.setColor(QPalette::WindowText, Qt::black);
  } else {
    palette.setColor(QPalette::WindowText, Qt::white);
  }

  // ウィジェットにパレットを設定
  QWidget widget;
  widget.setPalette(palette);

  // ウィジェットを表示
  widget.show();

  return 0;
}

明度スライダーを使って、色の明度を変更する

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ウィジェットを作成
  QWidget widget;

  // QHBoxLayoutレイアウトを作成
  QHBoxLayout layout;
  widget.setLayout(&layout);

  // QColorオブジェクトを作成
  QColor color(Qt::red);

  // QSliderを作成
  QSlider slider(Qt::Horizontal);
  slider.setRange(0, 255);
  slider.setValue(color.lightness());

  // QPushButtonを作成
  QPushButton button("色を設定");

  // レイアウトにウィジェットを追加
  layout.addWidget(&slider);
  layout.addWidget(&button);

  // スライダーの値が変化した時の処理
  QObject::connect(&slider, &QSlider::valueChanged, [&](int value) {
    // QColorオブジェクトの明度を設定
    color.setHsv(color.hue(), color.saturation(), value);

    // ウィジェットの背景色を設定
    widget.setStyleSheet(QString("background-color: %1").arg(color.name()));
  });

  // ボタンがクリックされた時の処理
  QObject::connect(&button, &QPushButton::clicked, [&]() {
    // QColorDialogを使用して、色を選択
    QColorDialog dialog(color);
    if (dialog.exec()) {
      // 選択した色をQColorオブジェクトに設定
      color = dialog.selectedColor();

      // スライダーの値を設定
      slider.setValue(color.lightness());

      // ウィジェットの背景色を設定
      widget.setStyleSheet(QString("background-color: %1").arg(color.name()));
    }
  });

  // ウィジェットを表示
  widget.show();

  return 0;
}

画像の明度を変更する

#include <QtWidgets>
#include <QImage>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // 画像を読み込む
  QImage image("image.png");

  // 画像の明度を変更
  QImage::Format format = image.format();
  if (format == QImage::Format_RGB32) {
    for (int y = 0; y < image.height(); ++y) {
      for (int x = 0; x < image.width(); ++x) {
        QRgb pixel = image.pixel(x, y);
        int lightness = qGray(pixel);
        image.setPixel(x, y, qRgb(lightness, lightness, lightness));
      }
    }
  }

  // 画像を表示
  QLabel label;
  label.setPixmap(QPixmap::fromImage(image));
  label.show();

  return 0;
}

HSV色空間と明度

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // QColorオブジェクトを作成
  QColor color(Qt::red);

  // HSV色空間に変換
  QColor::Hsv hsv = color.toHsv();

  // 明度を取得
  int lightness = hsv.value;

  // 明度を変更
  hsv.value = 127;

  // QColorオブジェクトに変換
  QColor


QColor::lightness()関数のその他の方法

// QColorオブジェクトを作成
QColor color(Qt::red);

// HSV色空間に変換
QColor::Hsv hsv = color.toHsv();

// 明度を取得
int lightness = hsv.value;

// 明度を変更
hsv.value = 127;

// QColorオブジェクトに変換
QColor newColor = QColor::fromHsv(hsv);

QColor::lighter()とQColor::darker()を使用する

// QColorオブジェクトを作成
QColor color(Qt::red);

// 色を明るくする
QColor lighterColor = color.lighter();

// 色を暗くする
QColor darkerColor = color.darker();

QColor::rgb()を使用する

// QColorオブジェクトを作成
QColor color(Qt::red);

// RGB値を取得
int red = color.red();
int green = color.green();
int blue = color.blue();

// 明度に基づいて、RGB値を変更
int lightness = 127;
red = (red * lightness) / 255;
green = (green * lightness) / 255;
blue = (blue * lightness) / 255;

// QColorオブジェクトを作成
QColor newColor(red, green, blue);

QColor::hsl()を使用する

// QColorオブジェクトを作成
QColor color(Qt::red);

// HSL値を取得
int hue = color.hue();
int saturation = color.saturation();
int lightness = color.lightness();

// 明度を変更
lightness = 127;

// QColorオブジェクトを作成
QColor newColor = QColor::fromHsl(hue, saturation, lightness);

自作関数を作成する

int getLightness(const QColor& color) {
  // HSV色空間に変換
  QColor::Hsv hsv = color.toHsv();

  // 明度を返す
  return hsv.value;
}

void setLightness(QColor& color, int lightness) {
  // HSV色空間に変換
  QColor::Hsv hsv = color.toHsv();

  // 明度を設定
  hsv.value = lightness;

  // QColorオブジェクトに変換
  color = QColor::fromHsv(hsv);
}

上記以外にも、様々な方法でQColor::lightness()関数の機能を実現できます。

QColor::lightness()関数は、QColorオブジェクトの明度を取得するために使用されます。

その他の方法

  • QColor::getHsv()とQColor::setHsv()を使用する
  • QColor::lighter()とQColor::darker()を使用する
  • QColor::rgb()を使用する
  • 自作関数を作成する

これらの方法の中から、状況に応じて最適な方法を選択してください。




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