QRegion::intersects() 関数とは?

2024-04-03

Qt GUI の QRegion::intersects() 関数

QRegion クラスは、2D 平面上の領域を表すクラスです。この領域は、矩形、多角形、またはその他の形状で構成することができます。intersects() 関数は、2 つの QRegion オブジェクトを受け取り、それらが交差しているかどうかを判定します。

この関数は以下の 2 つの形式で使用できます:

  1. QRegion::intersects(const QRect &rect): この形式は、QRegion オブジェクトと矩形との交差判定を行います。
  2. QRegion::intersects(const QRegion &region): この形式は、2 つの QRegion オブジェクト同士の交差判定を行います。

どちらの形式も、以下のいずれかの値を返します:

  • true: 2 つの領域が交差している
  • false: 2 つの領域が交差していない

例:

// 矩形と QRegion の交差判定
QRect rect(10, 20, 30, 40);
QRegion region(50, 60, 70, 80);

bool intersects = region.intersects(rect);

if (intersects) {
  // 2 つの領域が交差している
} else {
  // 2 つの領域が交差していない
}

QRegion::intersects() 関数は、さまざまな場面で使用できます。

  • ウィジェットの重なり判定
  • ドラッグアンドドロップ処理
  • マウスイベント処理
  • 画像処理

その他の QRegion 関数:

  • QRegion::contains(): 点または矩形が領域内にあるかどうかを判定します。
  • QRegion::boundingRect(): 領域の最小矩形を取得します。
  • QRegion::united(): 2 つの領域を結合します。
  • QRegion::subtracted(): 2 つの領域の差分を取得します。


QRegion::intersects() 関数のサンプルコード

ウィジェットの重なり判定

// ウィジェットの重なり判定を行う関数
bool isOverlapping(QWidget *widget1, QWidget *widget2) {
  // ウィジェットの矩形を取得
  QRect rect1 = widget1->geometry();
  QRect rect2 = widget2->geometry();

  // 矩形の交差判定
  bool intersects = rect1.intersects(rect2);

  return intersects;
}

ドラッグアンドドロップ処理

// ドラッグアンドドロップ処理を行う関数
void dragEnterEvent(QDragEnterEvent *event) {
  // ドラッグされたオブジェクトの矩形を取得
  QRect rect = event->mimeData()->rect();

  // ウィジェットの領域を取得
  QRegion region = this->geometry();

  // 領域の交差判定
  bool intersects = region.intersects(rect);

  if (intersects) {
    // ドラッグを受け入れる
    event->acceptProposedAction();
  } else {
    // ドラッグを拒否する
    event->ignore();
  }
}

マウスイベント処理

// マウスイベント処理を行う関数
void mouseMoveEvent(QMouseEvent *event) {
  // マウスカーソルの座標を取得
  QPoint point = event->pos();

  // 領域内の判定
  bool inside = region.contains(point);

  if (inside) {
    // 領域内での処理
  } else {
    // 領域外での処理
  }
}

画像処理

// 画像処理を行う関数
void processImage(QImage &image) {
  // 画像の領域を取得
  QRegion region = image.rect();

  // 領域内のピクセル処理
  for (int y = region.top(); y < region.bottom(); y++) {
    for (int x = region.left(); x < region.right(); x++) {
      // ピクセル処理
    }
  }
}
  • 上記のサンプルコードはあくまでも例です。実際の使用例に合わせて変更する必要があります。
  • QRegion クラスには、他にもさまざまな関数があります。詳細は Qt の公式ドキュメントを参照してください。


QRegion::intersects() 関数の代替方法

矩形同士の交差判定

2 つの領域が矩形の場合は、QRect::intersects() 関数を使用して交差判定を行うことができます。

// 矩形同士の交差判定
QRect rect1(10, 20, 30, 40);
QRect rect2(50, 60, 70, 80);

bool intersects = rect1.intersects(rect2);

if (intersects) {
  // 2 つの領域が交差している
} else {
  // 2 つの領域が交差していない
}

点と領域の判定

領域が矩形ではない場合は、QRegion::contains() 関数を使用して、点 (領域の頂点) が領域内にあるかどうかを判定することができます。

// 点と領域の判定
QPoint point(50, 60);
QRegion region(10, 20, 30, 40);

bool inside = region.contains(point);

if (inside) {
  // 点が領域内にある
} else {
  // 点が領域外にある
}

複雑な形状の判定

2 つの領域が複雑な形状の場合は、QPainterPath::intersects() 関数を使用して交差判定を行うことができます。

// 複雑な形状の判定
QPainterPath path1;
path1.addEllipse(10, 20, 30, 40);

QPainterPath path2;
path2.addRect(50, 60, 70, 80);

bool intersects = path1.intersects(path2);

if (intersects) {
  // 2 つの領域が交差している
} else {
  // 2 つの領域が交差していない
}

その他のライブラリ

Qt 以外にも、2 つの領域の交差判定を行うライブラリがあります。

どの方法を使用するかは、2 つの領域の形状と処理速度によって異なります。

  • 2 つの領域が矩形の場合は、QRect::intersects() 関数が最も効率的です。
  • 領域が複雑な形状の場合は、QPainterPath::intersects() 関数を使用する必要があります。
  • 処理速度が重要な場合は、Qt 以外のライブラリを使用することを検討する必要があります。



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