初心者向け: Qt WidgetsでQFileDialog::testOption()を使ってファイルダイアログオプションを検証する方法

2024-04-03

Qt WidgetsにおけるQFileDialog::testOption()の詳細解説

QFileDialog::testOption()は、ファイルダイアログオプションの有効性を検証するための関数です。ファイルダイアログを開く前に、特定のオプションがサポートされているかどうかを確認したい場合に役立ちます。

関数宣言

bool QFileDialog::testOption(QFileDialog::Option option) const

引数

  • option: テスト対象のオプション。QFileDialog::Option型で指定します。

戻り値

  • オプションが有効な場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。

使用例

// 保存ダイアログを開く前に、"Overwrite"オプションが有効かどうかを確認する
if (QFileDialog::testOption(QFileDialog::Overwrite)) {
  // オプションが有効なので、ダイアログを開く
  QFileDialog dialog(this);
  dialog.setOptions(QFileDialog::DontUseNativeDialog | QFileDialog::Overwrite);
  dialog.exec();
} else {
  // オプションが無効なので、警告を表示する
  QMessageBox::warning(this, "警告", "上書き保存オプションが無効です。");
}

詳細

QFileDialog::testOption()は、以下のオプションについてテストできます。

  • QFileDialog::DontUseNativeDialog: ネイティブファイルダイアログを使用しない
  • QFileDialog::ShowDirsOnly: ディレクトリのみを表示する
  • QFileDialog::DontResolveSymlinks: シンボリックリンクを解決しない
  • QFileDialog::ShowHiddenFiles: 隠しファイルを表示する
  • QFileDialog::ReadOnly: ファイルをオープン専用で開く
  • QFileDialog::AcceptOpen: ファイルを開く操作を許可する
  • QFileDialog::AcceptMoveToOtherDirectory: ファイルを別のディレクトリに移動する操作を許可する
  • QFileDialog::Overwrite: 既存ファイルを上書きする
  • QFileDialog::ForceOverwrite: 既存ファイルを強制的に上書きする
  • QFileDialog::DontConfirmOverwrite: 上書き確認を行わない
  • QFileDialog::DefaultDesktopOnly: デスクトップ上のファイルのみを表示する
  • `QFileDialog::AllDirs**: すべてのディレクトリを表示する
  • QFileDialog::NoFilter: ファイルフィルタを適用しない
  • `QFileDialog::List**: ファイルをリスト形式で表示する
  • QFileDialog::Detail: ファイルを詳細形式で表示する
  • QFileDialog::IconView: ファイルをアイコン形式で表示する
  • QFileDialog::MiniThumbnailPreview: ファイルのサムネイルプレビューを表示する

補足

  • QFileDialog::testOption()は、ファイルダイアログを開く前にのみ使用できます。
  • オプションが有効かどうかは、プラットフォームによって異なる場合があります。


Qt WidgetsにおけるQFileDialog::testOption()のサンプルコード

#include <QtWidgets/QFileDialog>
#include <QtWidgets/QMessageBox>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // 保存ダイアログを開く前に、"Overwrite"オプションが有効かどうかを確認する
  if (QFileDialog::testOption(QFileDialog::Overwrite)) {
    // オプションが有効なので、ダイアログを開く
    QFileDialog dialog;
    dialog.setOptions(QFileDialog::DontUseNativeDialog | QFileDialog::Overwrite);
    dialog.exec();
  } else {
    // オプションが無効なので、警告を表示する
    QMessageBox::warning(nullptr, "警告", "上書き保存オプションが無効です。");
    return 1;
  }

  return 0;
}

サンプルコード2:ファイル選択ダイアログで隠しファイルを表示する

#include <QtWidgets/QFileDialog>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ファイル選択ダイアログを開く前に、"ShowHiddenFiles"オプションが有効かどうかを確認する
  if (QFileDialog::testOption(QFileDialog::ShowHiddenFiles)) {
    // オプションが有効なので、ダイアログを開く
    QFileDialog dialog;
    dialog.setOptions(QFileDialog::DontUseNativeDialog | QFileDialog::ShowHiddenFiles);
    dialog.exec();
  } else {
    // オプションが無効なので、警告を表示する
    QMessageBox::warning(nullptr, "警告", "隠しファイルを表示するオプションが無効です。");
    return 1;
  }

  return 0;
}

サンプルコード3:複数のオプションを同時にテストする

#include <QtWidgets/QFileDialog>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // 複数のオプションを同時にテストする
  bool canOverwrite = QFileDialog::testOption(QFileDialog::Overwrite);
  bool canShowHiddenFiles = QFileDialog::testOption(QFileDialog::ShowHiddenFiles);

  if (canOverwrite && canShowHiddenFiles) {
    // 両方のオプションが有効なので、ダイアログを開く
    QFileDialog dialog;
    dialog.setOptions(QFileDialog::DontUseNativeDialog | QFileDialog::Overwrite | QFileDialog::ShowHiddenFiles);
    dialog.exec();
  } else {
    // どちらかのオプションが無効なので、警告を表示する
    QString message = "以下のオプションが無効です:\n";
    if (!canOverwrite) {
      message += "  - 上書き保存\n";
    }
    if (!canShowHiddenFiles) {
      message += "  - 隠しファイルを表示\n";
    }
    QMessageBox::warning(nullptr, "警告", message);
    return 1;
  }

  return 0;
}

補足

  • 上記のサンプルコードは、Qt Widgets 5.15 を使用して記述されています。
  • サンプルコードを Qt Creator で実行するには、プロジェクト設定で Qt Widgets モジュールを有効にする必要があります。


QFileDialog::testOption() の代替方法

方法1:QSettings を使用する

QSettings クラスを使用して、アプリケーション設定に保存されたオプション値を読み込むことができます。

#include <QtCore/QSettings>

bool isOverwriteOptionEnabled() {
  QSettings settings;
  return settings.value("FileDialog/OverwriteOption", false).toBool();
}

方法2:QFileDialog のコンストラクタを使用する

QFileDialog のコンストラクタにオプションを渡すことで、ダイアログが開く前に特定のオプションを有効にすることができます。

QFileDialog dialog(this, Qt::WindowFlags(), QFileDialog::Overwrite);
dialog.exec();

QFileDialog::setOptions() メソッドを使用して、ダイアログが開いている間にオプションを変更することができます。

QFileDialog dialog(this);
dialog.setOptions(QFileDialog::DontUseNativeDialog | QFileDialog::Overwrite);
dialog.exec();
  • アプリケーション設定にオプション値を保存したい場合は、QSettings を使用する必要があります。
  • 特定のオプションを有効にしてダイアログを開きたい場合は、QFileDialog のコンストラクタにオプションを渡す方法が最も簡単です。
  • ダイアログが開いている間にオプションを変更したい場合は、QFileDialog::setOptions() メソッドを使用する必要があります。

その他の方法

  • プラットフォーム固有の API を使用して、ファイルダイアログオプションの有効性を検証することができます。
  • Qt のフォーラムやコミュニティで、他の開発者にアドバイスを求めることができます。



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