QInputDeviceクラスを使いこなして、Qt GUIアプリケーションをレベルアップ

2024-04-12

Qt GUIにおけるQInputDeviceクラス

主な機能

  • 入力デバイスの検出と列挙
  • 入力イベントの受信と処理
  • デバイス固有の機能へのアクセス
  • 入力デバイスのシミュレーション

使い方

QInputDeviceクラスを使用するには、まず以下のヘッダーファイルをインクルードする必要があります。

#include <QtGUI/QInputDevice>

次に、QInputDeviceクラスのインスタンスを作成します。

QInputDevice *device = QInputDevice::devices()[0];

QInputDeviceクラスには、入力デバイスに関する様々な情報を取得するためのメソッドが用意されています。

  • deviceType(): デバイスの種類を取得します。
  • name(): デバイスの名前を取得します。
  • manufacturer(): デバイスの製造元を取得します。
  • serialNumber(): デバイスのシリアル番号を取得します。

また、QInputDeviceクラスは、入力イベントを処理するためのメソッドも提供しています。

  • event(): 入力イベントを受け取ります。
  • filterEvent(): 入力イベントをフィルタリングします。

QInputDeviceクラスの詳細については、Qt公式ドキュメントの QInputDevice クラス: https://doc.qt.io/qt-6/qinputdevice.html を参照してください。

以下のコードは、キーボードからの入力を処理する例です。

#include <QtGUI/QInputDevice>
#include <QtEvent>

void keyPressEvent(QKeyEvent *event) {
  if (event->key() == Qt::Key_Escape) {
    QApplication::quit();
  }
}

int main(int argc, char **argv) {
  QApplication app(argc, argv);

  QInputDevice *device = QInputDevice::devices()[0];
  device->installEventFilter(new QObject());

  QObject::connect(device, &QInputDevice::keyPressEvent, keyPressEvent);

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、キーボードのEscキーを押すとアプリケーションが終了します。



Qt GUIにおけるQInputDeviceクラスのサンプルコード

キーボード入力

#include <QtGUI/QInputDevice>
#include <QtEvent>

void keyPressEvent(QKeyEvent *event) {
  if (event->key() == Qt::Key_Escape) {
    QApplication::quit();
  }
}

int main(int argc, char **argv) {
  QApplication app(argc, argv);

  QInputDevice *device = QInputDevice::devices()[0];
  device->installEventFilter(new QObject());

  QObject::connect(device, &QInputDevice::keyPressEvent, keyPressEvent);

  return app.exec();
}

マウス入力

#include <QtGUI/QInputDevice>
#include <QtEvent>

void mousePressEvent(QMouseEvent *event) {
  if (event->button() == Qt::LeftButton) {
    // 左ボタンが押された処理
  } else if (event->button() == Qt::RightButton) {
    // 右ボタンが押された処理
  }
}

int main(int argc, char **argv) {
  QApplication app(argc, argv);

  QInputDevice *device = QInputDevice::devices()[1];
  device->installEventFilter(new QObject());

  QObject::connect(device, &QInputDevice::mousePressEvent, mousePressEvent);

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、マウスの左ボタンまたは右ボタンをクリックすると、それぞれの処理が実行されます。

タッチスクリーン入力

#include <QtGUI/QInputDevice>
#include <QtEvent>

void touchEvent(QTouchEvent *event) {
  foreach (QTouchEvent::TouchPoint point, event->touchPoints()) {
    // タッチポイントの処理
  }
}

int main(int argc, char **argv) {
  QApplication app(argc, argv);

  QInputDevice *device = QInputDevice::devices()[2];
  device->installEventFilter(new QObject());

  QObject::connect(device, &QInputDevice::touchEvent, touchEvent);

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、タッチスクリーンに触れると、タッチポイントの情報が取得できます。

  • QInputDeviceクラスは、複数のデバイスを同時に処理することができます。
  • QInputDeviceクラスは、デバイス固有の機能にアクセスするためのメソッドを提供しています。
  • QInputDeviceクラスは、入力デバイスのシミュレーション機能を提供しています。


Qt GUIにおけるQInputDeviceクラスの代替方法

QMainWindow::inputDevice()

QMainWindowクラスには、inputDevice() メソッドがあり、現在のメインウィンドウに関連付けられた入力デバイスを取得できます。

QInputDevice *device = mainWindow->inputDevice();

QApplication::inputDevices()

QApplicationクラスには、inputDevices() メソッドがあり、システム上にあるすべての入力デバイスを取得できます。

QList<QInputDevice *> devices = QApplication::inputDevices();

QEvent::type()

QEventクラスのtype() メソッドを使用して、イベントの種類を判別し、それに応じて処理することができます。

void event(QEvent *event) {
  if (event->type() == QEvent::KeyPress) {
    // キーボード入力処理
  } else if (event->type() == QEvent::MouseButtonPress) {
    // マウス入力処理
  } else if (event->type() == QEvent::TouchBegin) {
    // タッチスクリーン入力処理
  }
}
  • Qt GUIフレームワークには、QKeyEventQMouseEventQTouchEvent などのクラスがあり、それぞれの入力デバイスの種類に特化した機能を提供しています。
  • Qt DesignerなどのGUIデザイナーツールを使用して、入力デバイスのイベント処理を設定することができます。

どの方法を使うべきかは、アプリケーションの要件によって異なります。

  • シンプルなアプリケーションであれば、QInputDeviceクラスのevent() メソッドを使用して、すべての入力イベントを処理することができます。
  • より複雑なアプリケーションであれば、QKeyEventQMouseEventQTouchEvent などのクラスを使用して、それぞれの入力デバイスの種類に特化した処理を行うことができます。
  • Qt DesignerなどのGUIデザイナーツールを使用すると、コードを書かずにGUI上で入力デバイスのイベント処理を設定することができます。



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