メニューボタンで使いやすさ向上! Qt WidgetsにおけるQPushButton::menu()の詳細解説
Qt WidgetsにおけるQPushButton::menu()の詳細解説
QPushButton::menu()
は、Qt Widgets モジュールで提供される関数で、QPushButton に関連付けられたメニューを取得します。メニューには、ボタンの機能を拡張するアクションを追加できます。
機能
- 既存のメニューを取得する
- メニューが存在しない場合は、新しいメニューを作成して取得する
- メニューをボタンに関連付ける
- メニューの所有権をボタンに譲渡する
コード例
// メニューの作成
QMenu *menu = new QMenu();
menu->addAction("アクション1");
menu->addAction("アクション2");
// ボタンへのメニューの関連付け
QPushButton *button = new QPushButton("ボタン");
button->setMenu(menu);
// メニューの表示
button->showMenu();
詳細
menu()
は、QMenu *
型のポインタを返します。- メニューが存在しない場合、
menu()
は新しいメニューを作成して返します。 - メニューはボタンに関連付けられ、ボタンがクリックされると表示されます。
- メニューの所有権はボタンに譲渡されるため、ボタンが破棄されるとメニューも破棄されます。
その他の関連関数
setMenu(QMenu *)
:ボタンにメニューを関連付けます。menuAboutToShow()
:メニューが表示される前に呼び出されるシグナルです。menuHidden()
:メニューが非表示になった後に呼び出されるシグナルです。
補足
- メニューは、ボタンの機能を拡張するだけでなく、ボタンの外観をカスタマイズするためにも使用できます。
- メニューには、アイコン、チェックボックス、ラジオボタンなどのさまざまなウィジェットを追加できます。
- メニューは、複雑なアプリケーションのユーザーインターフェースを構築するための強力なツールです。
- 上記の情報は参考用であり、予告なく変更される可能性があります。
- 最新の情報については、Qt ドキュメントを参照してください。
- ご質問やご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
Qt WidgetsにおけるQPushButton::menu()のサンプルコード
基本的なサンプル
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// メニューの作成
QMenu *menu = new QMenu();
menu->addAction("アクション1");
menu->addAction("アクション2");
// ボタンへのメニューの関連付け
QPushButton *button = new QPushButton("ボタン");
button->setMenu(menu);
// ボタンの表示
button->show();
return app.exec();
}
メニューの所有権
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// メニューの作成
QMenu *menu = new QMenu();
menu->addAction("アクション1");
menu->addAction("アクション2");
// ボタンへのメニューの関連付け
// メニューの所有権をボタンに譲渡する
QPushButton *button = new QPushButton("ボタン");
button->setMenu(menu);
// ボタンの表示
button->show();
// ボタンが破棄されると、メニューも破棄される
delete button;
return app.exec();
}
このコードは、setMenu()
関数の第 2 引数に true
を渡すことで、メニューの所有権をボタンに譲渡しています。これにより、ボタンが破棄されると、メニューも破棄されます。
メニューのカスタマイズ
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// メニューの作成
QMenu *menu = new QMenu();
menu->addAction("アクション1");
menu->addAction("アクション2");
// アイコンの設定
menu->setIcon(QIcon(":/icon.png"));
// メニュー項目のチェックボックスの設定
QAction *action1 = menu->actions().at(0);
action1->setCheckable(true);
// ボタンへのメニューの関連付け
QPushButton *button = new QPushButton("ボタン");
button->setMenu(menu);
// ボタンの表示
button->show();
return app.exec();
}
このコードは、メニューにアイコンを設定したり、メニュー項目にチェックボックスを追加したりして、メニューをカスタマイズしています。
シグナルの使用
#include <QtWidgets>
class MyButton : public QPushButton {
Q_OBJECT
public:
MyButton(QWidget *parent = nullptr) : QPushButton(parent) {
// メニューの作成
menu = new QMenu();
menu->addAction("アクション1");
menu->addAction("アクション2");
// メニューへのメニューの関連付け
setMenu(menu);
// メニューが表示される前に呼び出されるシグナルに接続
connect(menu, &QMenu::aboutToShow, this, &MyButton::onMenuAboutToShow);
// メニューが非表示になった後に呼び出されるシグナルに接続
connect(menu, &QMenu::hidden, this, &MyButton::onMenuHidden);
}
private slots:
void onMenuAboutToShow() {
// メニューが表示される前に処理を行う
}
void onMenuHidden() {
// メニューが非表示になった後に処理を行う
}
QMenu *menu;
};
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ボタンの作成
MyButton *button = new MyButton();
// ボタンの表示
button->show();
return app.exec();
}
このコードは、menuAboutToShow()
シグナルと menuHidden()
シグナルに接続して、メニューが表示される前と後に処理を行う例です。
その他
上記のサンプルコードはほんの一例です。QPushButton::menu() 関数は、さまざまな方法で使用できます。詳細は Qt ドキュメントを参照してください。
QPushButton::menu() 以外の方法
QToolButton は、ボタンにアイコンとテキストを表示できるウィジェットです。QToolButton には、メニューを簡単に追加できる setMenu()
関数があります。
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// メニューの作成
QMenu *menu = new QMenu();
menu->addAction("アクション1");
menu->addAction("アクション2");
// ツールボタンの作成
QToolButton *button = new QToolButton();
button->setText("ボタン");
button->setIcon(QIcon(":/icon.png"));
// メニューへのメニューの関連付け
button->setMenu(menu);
// ボタンの表示
button->show();
return app.exec();
}
QAction は、メニュー項目やツールバーボタンなど、さまざまな場所に表示できるアクションを表すオブジェクトです。QAction を使用して、QPushButton にメニューを追加できます。
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// メニューの作成
QMenu *menu = new QMenu();
menu->addAction("アクション1");
menu->addAction("アクション2");
// アクションの作成
QAction *action = new QAction("ボタン");
action->setIcon(QIcon(":/icon.png"));
// アクションにメニューを設定
action->setMenu(menu);
// ボタンの作成
QPushButton *button = new QPushButton();
button->setDefaultAction(action);
// ボタンの表示
button->show();
return app.exec();
}
QMenu::exec() 関数を使用して、ボタンの近くにメニューを直接表示できます。
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// メニューの作成
QMenu *menu = new QMenu();
menu->addAction("アクション1");
menu->addAction("アクション2");
// ボタンの作成
QPushButton *button = new QPushButton("ボタン");
// ボタンがクリックされた時にメニューを表示
connect(button, &QPushButton::clicked, [=]() {
menu->exec(button->mapToGlobal(QPoint(0, button->height())));
});
// ボタンの表示
button->show();
return app.exec();
}
どの方法を使用するかは、アプリケーションの要件によって異なります。
その他
上記以外にも、Qt にはさまざまなメニュー関連の機能があります。詳細は Qt ドキュメントを参照してください。
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