QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat()の基本的な使い方

2024-04-06

Qt WidgetsにおけるQPlainTextEdit::setCurrentCharFormat()の詳細解説

QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat()は、Qt Widgetsフレームワークにおける重要な関数の一つです。この関数は、プレーンテキストエディットウィジェットQPlainTextEdit内で現在選択されている文字列に、指定された文字フォーマットを適用するために使用されます。

機能

QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat()は、以下の機能を提供します。

  • 文字装飾の変更: フォント、フォントサイズ、色、スタイルなどの文字装飾属性を、現在選択されている文字列に適用することができます。
  • テキスト強調表示: 特定のキーワードやフレーズを強調表示するために、異なる文字フォーマットを適用することができます。
  • コード編集: シンタックスハイライト機能など、コード編集に必要な機能を実装するために使用することができます。

使用方法

QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat()を使用するには、以下の手順に従います。

  1. QTextCharFormatオブジェクトを作成: 文字フォーマット属性を保持するオブジェクトを作成します。
  2. 必要な属性を設定: フォント、フォントサイズ、色、スタイルなどの属性を設定します。
  3. setCurrentCharFormat()を呼び出す: 作成したQTextCharFormatオブジェクトを引数として渡します。

QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;

// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;

// フォントを設定
format.setFont(QFont("Arial", 12));

// 色を設定
format.setForeground(Qt::red);

// 太字を設定
format.setFontWeight(QFont::Bold);

// 現在選択されている文字列にフォーマットを適用
textEdit->setCurrentCharFormat(format);

補足

  • QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat()は、現在選択されている文字列にのみ適用されます。
  • 文字フォーマット属性は、QTextCharFormatクラスによって定義されています。
  • 本解説は、Qt 5.15に基づいています。
  • 日本語での情報が少ない場合は、Qt公式ドキュメントの英語版を参照することをお勧めします。

本解説に関する質問や疑問点は、お気軽にお問い合わせください。



QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat() サンプルコード

文字の色と太字を変更

QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;

// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;

// 色を設定
format.setForeground(Qt::red);

// 太字を設定
format.setFontWeight(QFont::Bold);

// 現在選択されている文字列にフォーマットを適用
textEdit->setCurrentCharFormat(format);

// テキストを入力
textEdit->appendPlainText("これは赤い太字の文字列です。");

文字サイズとフォントを変更

QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;

// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;

// フォントサイズを設定
format.setFontPointSize(16);

// フォントを設定
format.setFontFamily("Times New Roman");

// 現在選択されている文字列にフォーマットを適用
textEdit->setCurrentCharFormat(format);

// テキストを入力
textEdit->appendPlainText("これは16pt Times New Romanの文字列です。");

下線と斜体

QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;

// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;

// 下線を設定
format.setUnderlineStyle(QTextCharFormat::UnderlineSolid);

// 斜体を設定
format.setFontItalic(true);

// 現在選択されている文字列にフォーマットを適用
textEdit->setCurrentCharFormat(format);

// テキストを入力
textEdit->appendPlainText("これは下線付き斜体の文字列です。");

背景色

QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;

// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;

// 背景色を設定
format.setBackground(Qt::yellow);

// 現在選択されている文字列にフォーマットを適用
textEdit->setCurrentCharFormat(format);

// テキストを入力
textEdit->appendPlainText("これは黄色い背景の文字列です。");

文字列の一部分にのみフォーマットを適用

QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;

// テキストを入力
textEdit->appendPlainText("これは長い文章です。");

// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;

// 太字を設定
format.setFontWeight(QFont::Bold);

// "長い" という文字列にのみフォーマットを適用
QTextCursor cursor = textEdit->textCursor();
cursor.setPosition(5); // "長い" の最初の文字の位置
cursor.movePosition(4, QTextCursor::MoveAnchor); // "長い" の最後の文字の後ろに移動
cursor.setCharFormat(format);

// 変更を反映
textEdit->setTextCursor(cursor);


QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat() 以外の方法

QTextDocument::setDocument()

QTextDocumentオブジェクトを作成し、そこに必要な文字フォーマットを設定してから、QPlainTextEdit::setDocument()を使用してエディタに設定することができます。

QTextDocument *document = new QTextDocument;

// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;

// 色を設定
format.setForeground(Qt::red);

// 太字を設定
format.setFontWeight(QFont::Bold);

// テキストを設定
QTextCursor cursor = document->textCursor();
cursor.insertText("これは赤い太字の文字列です。", format);

// ドキュメントをエディタに設定
textEdit->setDocument(document);

QTextCursor::setCharFormat()

QTextCursorオブジェクトを使用して、特定の部分の文字列にのみフォーマットを適用することができます。

QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;

// テキストを入力
textEdit->appendPlainText("これは長い文章です。");

// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;

// 太字を設定
format.setFontWeight(QFont::Bold);

// "長い" という文字列にのみフォーマットを適用
QTextCursor cursor = textEdit->textCursor();
cursor.setPosition(5); // "長い" の最初の文字の位置
cursor.movePosition(4, QTextCursor::MoveAnchor); // "長い" の最後の文字の後ろに移動
cursor.setCharFormat(format);

// 変更を反映
textEdit->setTextCursor(cursor);

QSyntaxHighlighter

コード編集のような特定の用途では、QSyntaxHighlighterクラスを使用して、シンタックスハイライト機能を実装することができます。

QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;

// シンタックスハイライターオブジェクトを作成
QSyntaxHighlighter *highlighter = new QSyntaxHighlighter(textEdit->document());

// ハイライトルールを設定
highlighter->setRules(...);

// コードを入力
textEdit->appendPlainText("...");

これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。




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