QGraphicsItem::setOpacity()以外の透明度設定方法

2024-04-02

Qt WidgetsにおけるQGraphicsItem::setOpacity()解説

QGraphicsItem::setOpacity()は、Qt Widgetsでグラフィックスアイテムの透明度を設定する関数です。この関数を使うことで、アイテムを完全に透明から完全に不透明までの範囲で透過させることができます。

使い方

QGraphicsItem::setOpacity()は以下の形式で呼び出します。

void QGraphicsItem::setOpacity(qreal opacity);
  • opacity は、0.0から1.0までの範囲で指定する透明度です。0.0は完全に透明、1.0は完全に不透明になります。

以下のコードは、QGraphicsItemの透明度を50%に設定します。

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();
item->setOpacity(0.5);

注意点

  • setOpacity()は、アイテムのすべての描画操作に適用されます。
  • アイテムの子アイテムも、親アイテムの透明度によって影響を受けます。
  • setOpacity()は、アイテムの形状や塗りつぶしの色とは関係ありません。
  • アイテムの透明度を変更すると、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
  • QGraphicsItem::setOpacity()以外にも、アイテムの透明度を設定する方法はいくつかあります。
  • 例えば、QGraphicsItem::setBrush()を使って、透明度の設定されたブラシをアイテムに設定することができます。
  • また、QPainter::setOpacity()を使って、描画時に透明度を設定することもできます。


Qt WidgetsにおけるQGraphicsItem::setOpacity()のサンプルコード

アイテムの透明度を50%に設定する

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();
item->setOpacity(0.5);

アイテムの透明度を時間をかけて変化させる

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();

// 最初の透明度
item->setOpacity(0.0);

// アニメーションを作成
QTimer *timer = new QTimer();
timer->setInterval(100); // 100ミリ秒ごとに更新
QObject::connect(timer, &QTimer::timeout, [item]() {
  // アイテムの透明度を徐々に上げる
  qreal opacity = item->opacity() + 0.01;
  if (opacity > 1.0) {
    opacity = 1.0;
    timer->stop();
  }
  item->setOpacity(opacity);
});

timer->start();

アイテムの子アイテムの透明度も変化させる

QGraphicsItem *parentItem = new QGraphicsItem();

// 子アイテムを作成
QGraphicsItem *childItem = new QGraphicsItem();
parentItem->addChildItem(childItem);

// 親アイテムの透明度を設定
parentItem->setOpacity(0.5);

// 子アイテムの透明度も変化させる
QObject::connect(parentItem, &QGraphicsItem::opacityChanged, [childItem](qreal opacity) {
  childItem->setOpacity(opacity);
});

アイテムの透明度に応じて描画を変化させる

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();

// アイテムの描画
void paint(QPainter *painter, const QStyleOptionGraphicsItem *option, QWidget *widget) {
  // アイテムの透明度を取得
  qreal opacity = item->opacity();

  // 透明度に応じて描画の色を変える
  painter->setPen(QPen(Qt::red, 1.0 * opacity));
  painter->drawRect(option->rect);
}

item->setPaint(paint);
  • 上記のサンプルコードは、Qt Widgets 5.15.2で動作確認しています。
  • コードは必要に応じて変更してください。


Qt Widgetsにおけるアイテムの透明度を設定する他の方法

QGraphicsItem::setBrush()を使う

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();

// 透明度の設定されたブラシを作成
QBrush brush(Qt::red);
brush.setOpacity(0.5);

// アイテムにブラシを設定
item->setBrush(brush);

QPainter::setOpacity()を使って、描画時に透明度を設定することができます。

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();

// アイテムの描画
void paint(QPainter *painter, const QStyleOptionGraphicsItem *option, QWidget *widget) {
  // 描画時の透明度を設定
  painter->setOpacity(0.5);

  // アイテムを描画
  painter->drawRect(option->rect);
}

item->setPaint(paint);

QGraphicsOpacityEffectを使って、アイテムに透明度効果を適用することができます。

QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();

// 透明度効果を作成
QGraphicsOpacityEffect *effect = new QGraphicsOpacityEffect();
effect->setOpacity(0.5);

// アイテムに効果を適用
item->setGraphicsEffect(effect);

各方法の比較

方法メリットデメリット
QGraphicsItem::setOpacity()シンプルで使いやすい子アイテムの透明度も変化させる場合、個別に設定する必要がある
QGraphicsItem::setBrush()より細かい制御が可能ブラシの設定方法が複雑になる場合がある
QPainter::setOpacity()描画コードを簡単に変更できるすべての描画操作に影響を与える
QGraphicsOpacityEffectアニメーションなどに使いやすい効果の適用方法が複雑になる場合がある
  • シンプルな方法でアイテムの透明度を設定したい場合は、QGraphicsItem::setOpacity()を使うのがおすすめです。
  • 子アイテムの透明度も個別に設定したい場合は、QGraphicsItem::setBrush()を使うのがおすすめです。
  • 描画コードを簡単に変更したい場合は、QPainter::setOpacity()を使うのがおすすめです。
  • アニメーションなどに使いやすい方法は、QGraphicsOpacityEffectを使うのがおすすめです。



Qt GUI の QPointingDevice::pointerType() 関数でポインティングデバイスの種類を判断する

QPointingDevice::pointerType() は、以下の情報を提供します。マウス、タッチスクリーン、ペンなど、ユーザーが使用しているポインティングデバイスの種類。デバイスが指、スタイラス、ペンなど、どのようなポインターを持っているか。



Qt GUIにおけるQVulkanInstance::removeDebugOutputFilter()解説

QVulkanInstance::removeDebugOutputFilter()は、Vulkanデバッグ出力のフィルタリング機能を無効にするためのQt GUIクラスの関数です。詳細機能: デバッグ出力フィルタは、Vulkan APIからのデバッグメッセージをフィルタリングする機能を提供します。 特定のメッセージレベルやカテゴリのメッセージを出力しないように設定できます。


Qt GUI アプリケーション開発: テキスト処理をマスターするための QTextBlock::contains() 関数

QTextBlock::contains() 関数は、テキストブロック内の特定の位置がブロック内に存在するかどうかを判断するために使用されます。これは、テキスト編集やレイアウト処理など、さまざまな Qt GUI アプリケーションで役立ちます。


QPageLayout::setUnits() 関数による設定

QPageLayout::setUnits() 関数は、ページレイアウトの単位を設定するために使用されます。Qt GUI でページレイアウトを作成する際に、さまざまな単位を使用することができます。この関数は、その単位を指定するために使用されます。


Qt GUIにおけるQUndoCommand::mergeWith()とは?

QUndoCommand::mergeWith() は、Qt GUIにおけるUndo/Redo機能をサポートするクラス QUndoCommand のメソッドの一つです。このメソッドは、2つの QUndoCommand オブジェクトが同じ操作を表しているかどうかを判断し、その場合はそれらを1つのコマンドに統合します。これにより、Undo/Redo履歴をより効率的に管理し、メモリ使用量を削減することができます。



Qt GUI の QRawFont::QRawFont() コンストラクタの解説

QRawFont::QRawFont() は、デフォルトコンストラクタです。つまり、引数を取らずに新しい QRawFont オブジェクトを作成します。このコンストラクタによって作成されたオブジェクトは、無効な状態になります。つまり、フォントデータをレンダリングに使用することはできません。


QImage::convertToFormat() 以外の画像フォーマット変換方法

宣言: QImage QImage::convertToFormat(QImage::Format format, Qt::ImageConversionFlags flags = Qt::ImageConversionFlags()) const


QPalette::link()を使用してスタイルシートを設定

この関数の概要:宣言: QPalette::link(QPalette::ColorGroup cg, QPalette::ColorRole cr)引数: cg: ハイパーリンクの色を設定するQPalette::ColorGroupcg: ハイパーリンクの色を設定するQPalette::ColorGroup


Qt WidgetsにおけるQGraphicsEffectクラスの解説: デストラクタ関数QGraphicsEffect::~QGraphicsEffect()

QGraphicsEffect::~QGraphicsEffect()は、Qt WidgetsにおけるQGraphicsEffectクラスの仮想デストラクタ関数です。この関数は、QGraphicsEffectオブジェクトが破棄されるときに自動的に呼び出され、以下の処理を行います。


Qt Widgets: QDockWidget::changeEvent() とは?

QDockWidget::changeEvent() は、ドックウィジェットの状態変化を処理する仮想関数です。ウィジェットのサイズ変更、移動、ドッキング、フロート化などのイベントを受け取り、それに応じた処理を実行できます。イベントの種類changeEvent() は、さまざまな種類のイベントを受け取ることができます。主なイベントは以下の通りです。