Qt Widgets：ステータスバーをマスターしてユーザーインターフェースを改善する

Qt WidgetsにおけるQStatusBarクラス

主な機能

• 現在の状態や進捗状況に関する情報を表示
• テキストメッセージ、アイコン、ウィジェットなどを表示
• 複数領域に分割して異なる情報を表示
• 一時的なメッセージと永続的なメッセージを区別

使い方

1. QMainWindow::statusBar()を使って、メインウィンドウのステータスバーを取得
2. 必要に応じて、QStatusBar::addWidget()を使ってウィジェットを追加
3. QStatusBar::showMessage()を使って、一時的なメッセージを表示
4. QStatusBar::currentMessage()を使って、現在表示されている一時的なメッセージを取得

コード例

// ステータスバーを取得
QStatusBar *statusBar = mainWindow->statusBar();

// ウィジェットを追加
statusBar->addWidget(new QLabel("ラベル"));

// 一時的なメッセージを表示
statusBar->showMessage("処理中です...", 2000);

// 一時的なメッセージを消去
statusBar->clearMessage();

// 現在表示されている一時的なメッセージを取得
QString message = statusBar->currentMessage();

• QStatusBar::setSizeGripEnabled()を使って、サイズグリップの表示・非表示を設定
• QStatusBar::setStyleSheet()を使って、スタイルシートを設定

QStatusBar サンプルコード

statusBar->showMessage("処理中です...");

メッセージとアイコンの表示

QPixmap icon("icon.png");
statusBar->showMessage("完了しました", icon);

複数領域への分割

// 左側にラベルを追加
QLabel *label = new QLabel("ラベル");
statusBar->addWidget(label, 1);

// 右側にメッセージを表示
statusBar->showMessage("メッセージ", 2000);

プログレスバーの表示

QProgressBar *progressBar = new QProgressBar();
statusBar->addWidget(progressBar);

// プログレスバーの値を設定
progressBar->setValue(50);

カスタムウィジェットの表示

// カスタムウィジェットを作成
QWidget *widget = new MyWidget();
statusBar->addWidget(widget);

// MyWidgetクラス
class MyWidget : public QWidget {
public:
  MyWidget() {
    // ウィジェットの初期化
  }

protected:
  void paintEvent(QPaintEvent *event) override {
    // ウィジェットの描画処理
  }
};

スタイルシートによるカスタマイズ

statusBar->setStyleSheet("background-color: #f0f0f0; color: #333;");

アニメーション付きメッセージ

QStatusBar::Animation animation = statusBar->showAnimatedMessage("処理中です...", 2000);

// アニメーションの速度を設定
animation.setDuration(1000);

// アニメーションの種類を設定
animation.setType(QStatusBar::Animation::FadeIn);

ツールチップの表示

statusBar->setToolTip("ステータスバーに関する説明");

コンテキストメニューの表示

QMenu *menu = new QMenu();
menu->addAction("アクション1");
menu->addAction("アクション2");

statusBar->setContextMenu(menu);

マウスイベントの処理

void MainWindow::mousePressEvent(QMouseEvent *event) {
  if (statusBar->underMouse()) {
    // ステータスバー上でマウスが押された処理
  }
}

これらのサンプルコードを参考に、さまざまな方法でQStatusBarを活用することができます。

QStatusBarを使用するその他の方法

QStatusBar::showMessage()の第二引数にQt::TextFormatフラグを渡すことで、テキストのフォーマットを設定できます。

statusBar->showMessage("<b>太字</b> <i>斜体</i>", Qt::RichText);

リンクの挿入

QStatusBar::showMessage()の第二引数にQStringオブジェクトを渡すことで、リンクを挿入できます。

QString message = "詳しくは <a href=\"https://doc.qt.io/\">こちら</a> を参照してください";
statusBar->showMessage(message);

進捗バーの表示

QStatusBar::addPermanentWidget()を使って、QProgressBarなどのウィジェットを永続的に表示できます。

QProgressBar *progressBar = new QProgressBar();
statusBar->addPermanentWidget(progressBar);

アイコンの表示

QStatusBar::showMessage()の第二引数にQPixmapオブジェクトを渡すことで、アイコンを表示できます。

QPixmap icon("icon.png");
statusBar->showMessage("メッセージ", icon);

カスタムウィジェットの表示

QStatusBar::addWidget()を使って、独自のカスタムウィジェットを表示できます。

// カスタムウィジェットを作成
QWidget *widget = new MyWidget();
statusBar->addWidget(widget);

// MyWidgetクラス
class MyWidget : public QWidget {
public:
  MyWidget() {
    // ウィジェットの初期化
  }

protected:
  void paintEvent(QPaintEvent *event) override {
    // ウィジェットの描画処理
  }
};

スタイルシートによるカスタマイズ

QStatusBar::setStyleSheet()を使って、スタイルシートで外観をカスタマイズできます。

statusBar->setStyleSheet("background-color: #f0f0f0; color: #333;");

アニメーション付きメッセージ

QStatusBar::showAnimatedMessage()を使って、アニメーション付きメッセージを表示できます。

QStatusBar::Animation animation = statusBar->showAnimatedMessage("処理中です...", 2000);

// アニメーションの速度を設定
animation.setDuration(1000);

// アニメーションの種類を設定
animation.setType(QStatusBar::Animation::FadeIn);

ツールチップの表示

QStatusBar::setToolTip()を使って、ツールチップを表示できます。

statusBar->setToolTip("ステータスバーに関する説明");

コンテキストメニューの表示

QStatusBar::setContextMenu()を使って、コンテキストメニューを表示できます。

QMenu *menu = new QMenu();
menu->addAction("アクション1");
menu->addAction("アクション2");

statusBar->setContextMenu(menu);

マウスイベントの処理

QStatusBar::mousePressEvent()などのイベントハンドラを使って、マウスイベントを処理できます。

void MainWindow::mousePressEvent(QMouseEvent *event) {
  if (statusBar->underMouse()) {
    // ステータスバー上でマウスが押された処理
  }
}

これらの方法は、QStatusBarをより柔軟に活用する上で役立ちます。