CMake Modules FindwxWidgets の使い方

2024-04-12

CMake Modules FindwxWidgets プログラミング解説

FindwxWidgets は、CMake モジュールの一つで、wxWidgets ライブラリのインストール場所を検出して、プロジェクトに必要な情報を設定します。これにより、プロジェクト内で wxWidgets を簡単に使用することができます。

動作

FindwxWidgets は、以下の方法で wxWidgets を検出します。

  1. Windows の場合:
    • wxWidgets_ROOT_DIR 環境変数
    • レジストリ
    • デフォルトのインストールパス
  2. Unix 系の場合:
    • wx-config コマンド

これらの方法で wxWidgets が見つかった場合、以下の変数が設定されます。

  • wxWidgets_FOUND: wxWidgets が見つかったかどうかを示すブール値
  • wxWidgets_INCLUDE_DIRS: wxWidgets のヘッダーファイルのディレクトリ
  • wxWidgets_LIBRARY_DIRS: wxWidgets のライブラリファイルのディレクトリ
  • wxWidgets_LIBRARIES: wxWidgets のライブラリの名前
  • wxWidgets_CONFIG: wxWidgets の設定情報

これらの変数は、プロジェクト内で wxWidgets を使用するために必要となります。

使用例

# FindwxWidgets モジュールの読み込み
find_package(wxWidgets REQUIRED)

# wxWidgets のヘッダーファイルのインクルード
# include_directories(${wxWidgets_INCLUDE_DIRS})

# wxWidgets のライブラリのリンク
link_libraries(${wxWidgets_LIBRARIES})

# wxWidgets を使用するコード
...

FindwxWidgets モジュールの詳細については、以下のリソースを参照してください。

補足

  • FindwxWidgets モジュールは、CMake バージョン 3.4 以降で利用可能です。
  • wxWidgets のバージョンによって、FindwxWidgets モジュールの動作が異なる場合があります。
  • FindwxWidgets モジュールは、wxWidgets のデフォルトのインストールパスを検索します。カスタムインストールの場合は、wxWidgets_ROOT_DIR 環境変数を設定する必要があります。


CMake Modules FindwxWidgets サンプルコード

基本的なサンプル

# FindwxWidgets モジュールの読み込み
find_package(wxWidgets REQUIRED COMPONENTS core base)

# wxWidgets のヘッダーファイルのインクルード
include_directories(${wxWidgets_INCLUDE_DIRS})

# wxWidgets のライブラリのリンク
link_libraries(${wxWidgets_LIBRARIES})

# wxWidgets を使用するコード
wxFrame *frame = new wxFrame(NULL, wxID_ANY, "wxWidgets Example");
frame->Show();

app.MainLoop();

オプションコンポーネントの指定

# FindwxWidgets モジュールの読み込み
find_package(wxWidgets REQUIRED COMPONENTS core base OPTIONAL_COMPONENTS net)

# wxWidgets のヘッダーファイルのインクルード
include_directories(${wxWidgets_INCLUDE_DIRS})

# wxWidgets のライブラリのリンク
link_libraries(${wxWidgets_LIBRARIES})

# wxWidgets のネットワーキング機能を使用する場合
# if(wxWidgets_FOUND AND wxWidgets_NET_FOUND)
#   // wxWidgets のネットワーキング機能を使用するコード
# endif

# wxWidgets を使用するコード
wxFrame *frame = new wxFrame(NULL, wxID_ANY, "wxWidgets Example");
frame->Show();

app.MainLoop();

wxWidgets のバージョン指定

# FindwxWidgets モジュールの読み込み
find_package(wxWidgets REQUIRED COMPONENTS core base VERSION 3.1.4)

# wxWidgets のヘッダーファイルのインクルード
include_directories(${wxWidgets_INCLUDE_DIRS})

# wxWidgets のライブラリのリンク
link_libraries(${wxWidgets_LIBRARIES})

# wxWidgets を使用するコード
wxFrame *frame = new wxFrame(NULL, wxID_ANY, "wxWidgets Example");
frame->Show();

app.MainLoop();

カスタムインストールパス

# wxWidgets のカスタムインストールパスを指定
set(wxWidgets_ROOT_DIR "/usr/local/wxWidgets")

# FindwxWidgets モジュールの読み込み
find_package(wxWidgets REQUIRED COMPONENTS core base)

# wxWidgets


CMake Modules FindwxWidgets の代替方法

wx-config コマンドの使用

wxWidgets には、wx-config というコマンドラインツールが付属しています。このツールを使用して、wxWidgets のヘッダーファイルとライブラリファイルの場所を取得することができます。

# wx-config コマンドを使用して、wxWidgets のヘッダーファイルの場所を取得
wx-config --cflags

# wx-config コマンドを使用して、wxWidgets のライブラリファイルの場所を取得
wx-config --libs

これらの情報を CMake のプロジェクトファイルに直接記述することで、wxWidgets をプロジェクトで使用することができます。

手動設定

FindwxWidgets モジュールを使用せず、wxWidgets のヘッダーファイルとライブラリファイルの場所を手動で設定することもできます。

# wxWidgets のヘッダーファイルの場所
set(wxWidgets_INCLUDE_DIRS "/usr/local/wxWidgets/include")

# wxWidgets のライブラリファイルの場所
set(wxWidgets_LIBRARY_DIRS "/usr/local/wxWidgets/lib")

# wxWidgets のライブラリの名前
set(wxWidgets_LIBRARIES "wxwidgets")

# wxWidgets を使用するコード
...

この方法は、wxWidgets のインストールパスが標準的ではない場合に役立ちます。

サードパーティ製の CMake モジュール

FindwxWidgets モジュール以外にも、wxWidgets を検出するためのサードパーティ製 CMake モジュールが存在します。これらのモジュールは、FindwxWidgets モジュールよりも多くの機能を提供している場合があります。

FindwxWidgets モジュールは、wxWidgets をプロジェクトで使用する最も簡単な方法ですが、いくつかの代替方法もあります。これらの方法は、それぞれの状況に応じて使い分けることができます。




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