CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES とは？メモリ管理の誤りを検出する Xcode の機能

CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES は CMake の変数で、Xcode プロジェクトで生成されるスキームの「診断」セクションで「Malloc Guard Edges」機能を有効にするかどうかを制御します。

詳細

• デフォルト値: FALSE
• 有効な値:
  • TRUE: Malloc Guard Edges 機能を有効にする

機能説明

Malloc Guard Edges は、メモリ管理の誤りを検出するのに役立つ Xcode の機能です。有効にすると、メモリ割り当ての境界を超えた書き込みを検出する特別なガード領域が割り当てられます。

利点

• メモリ破損やバッファオーバーフローなどのメモリ管理の誤りを検出するのに役立つ
• コードの安定性とセキュリティを向上させる

欠点

• 実行速度がわずかに遅くなる
• メモリ使用量が増加する

設定方法

CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES は、以下の方法で設定できます。

• CMakeLists.txt ファイルで set() コマンドを使用する
• CMake GUI で設定する

例

set(CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES TRUE)

補足

• CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES は CMake 3.13 以降で利用可能です。
• Xcode 10 以降が必要です。

CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES サンプルコード

CMakeLists.txt ファイルで設定する

# CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES を TRUE に設定
set(CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES TRUE)

# プロジェクトのソースコード
...

# ターゲットの追加
add_executable(my_project
  ...
)

CMake GUI で設定する

1. CMake GUI でプロジェクトを開きます。
2. 左側のツリービューで "Clang" > "Clang Options" を選択します。
3. 右側のペインで "Malloc Guard Edges" オプションを見つけます。
4. オプションの値を "TRUE" に設定します。
5. "Configure" ボタンをクリックして変更を保存します。

• 複数のスキームで異なる設定を使用する

if(CMAKE_XCODE_SCHEME_NAME STREQUAL "Debug")
  set(CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES TRUE)
else()
  set(CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES FALSE)
endif()

• 特定のコンフィギュレーションでのみ有効にする

if(CMAKE_BUILD_TYPE STREQUAL "Debug")
  set(CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES TRUE)
endif()

注意

これらのサンプルコードはあくまでも参考です。実際の使用例は、プロジェクトの要件によって異なる場合があります。

CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES を設定する他の方法

Xcode プロジェクトファイルを手動で編集する

Xcode プロジェクトファイル (*.xcodeproj) をテキストエディタで開き、以下のキーを追加します。

<key>MallocScribble</key>
<string>YES</string>

Xcode のビルド設定を使用する

1. Xcode でプロジェクトを開きます。
2. プロジェクトナビゲータでターゲットを選択します。
3. "ビルド設定" タブを選択します。
4. "Clang" > "Clang オプション" > "その他の警告" セクションで "Malloc Guard Edges" オプションを見つけます。

環境変数を使用する

以下の環境変数を設定することで、CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES をグローバルに設定することができます。

CMAKE_XCODE_SCHEME_MALLOC_GUARD_EDGES=TRUE

注意事項

• 上記の方法を組み合わせることもできます。
• 手動で Xcode プロジェクトファイルを編集する方法は、誤操作のリスクがあるため、上級者向けです。
• 環境変数を使用する方法は、すべてのプロジェクトに影響を与えるため、注意が必要です。