CMakeのCommandsにおけるuse_mangled_mesa()
CMakeのCommandsにおけるuse_mangled_mesa()の解説
use_mangled_mesa()
は CMake の Commands における関数で、Mesa ライブラリの mangled シンボル名を解決するために使用されます。Mesa は OpenGL の実装であり、古いバージョンの Mesa ではシンボル名が mangled されるため、use_mangled_mesa()
を使用してこれらのシンボル名を解決する必要があります。
詳細
Mesa ライブラリのシンボル名は、古いバージョンの Mesa では name mangling という手法で変更されています。これは、名前空間の衝突を避けるために行われます。しかし、name mangling されたシンボル名は、C++ のコードから直接呼び出すことができません。
use_mangled_mesa()
は、name mangling されたシンボル名を元の名前に変換するために使用されます。この関数は、Mesa ライブラリを使用する CMake プロジェクトで、以下のコマンドのように使用されます。
use_mangled_mesa()
このコマンドを実行すると、CMake は Mesa ライブラリの mangled シンボル名を解決するための必要な情報を生成します。
使用例
以下のコードは、use_mangled_mesa()
を使用して Mesa ライブラリの glXChooseVisual()
関数を呼び出す例です。
use_mangled_mesa()
add_executable(example example.cpp)
target_link_libraries(example
${MESA_LIBRARIES}
)
set_target_properties(example
PROPERTIES
LINK_FLAGS "-Wl,--no-as-needed"
)
このコードでは、use_mangled_mesa()
コマンドを使用して、Mesa ライブラリの mangled シンボル名を解決しています。また、target_link_libraries()
コマンドを使用して、Mesa ライブラリをプロジェクトにリンクしています。
注意事項
use_mangled_mesa()
は、古いバージョンの Mesa ライブラリを使用する場合にのみ必要です。Mesa 10.0 以降では、name mangling は使用されていません。
補足
- CMake のバージョンによっては、
use_mangled_mesa()
コマンドが利用できない場合があります。 use_mangled_mesa()
コマンドを使用する場合は、Mesa ライブラリの開発ヘッダーファイルもプロジェクトに含める必要があります。
CMake の Commands における use_mangled_mesa() のサンプルコード
シンプルな例
use_mangled_mesa()
add_executable(example example.cpp)
target_link_libraries(example
${MESA_LIBRARIES}
)
このコードは、Mesa ライブラリの glXChooseVisual()
関数を呼び出す例です。
特定のバージョンの Mesa ライブラリを使用する例
if(MESA_VERSION VERSION_LESS 10.0)
use_mangled_mesa()
endif()
add_executable(example example.cpp)
target_link_libraries(example
${MESA_LIBRARIES}
)
このコードは、Mesa ライブラリのバージョンが 10.0 よりも古い場合にのみ、use_mangled_mesa()
コマンドを使用します。
Mesa ライブラリの開発ヘッダーファイルを含める例
use_mangled_mesa()
find_package(Mesa REQUIRED)
add_executable(example example.cpp)
target_include_directories(example
${MESA_INCLUDE_DIR}
)
target_link_libraries(example
${MESA_LIBRARIES}
)
このコードは、Mesa ライブラリの開発ヘッダーファイルをプロジェクトに含める例です。
静的ライブラリと共有ライブラリの両方を使用する例
use_mangled_mesa()
find_package(Mesa REQUIRED)
add_executable(example example.cpp)
target_include_directories(example
${MESA_INCLUDE_DIR}
)
if(BUILD_SHARED_LIBS)
target_link_libraries(example
${MESA_SHARED_LIBRARIES}
)
else()
target_link_libraries(example
${MESA_STATIC_LIBRARIES}
)
endif()
このコードは、Mesa ライブラリの静的ライブラリと共有ライブラリの両方を使用する例です。
複数のバージョンの Mesa ライブラリをサポートする例
if(MESA_VERSION VERSION_LESS 10.0)
use_mangled_mesa()
find_package(Mesa REQUIRED COMPONENTS X11)
add_executable(example example.cpp)
target_include_directories(example
${MESA_INCLUDE_DIR}
)
target_link_libraries(example
${MESA_LIBRARIES}
)
else()
find_package(Mesa REQUIRED COMPONENTS EGL GLESv2)
add_executable(example example.cpp)
target_include_directories(example
${MESA_INCLUDE_DIR}
)
target_link_libraries(example
${MESA_LIBRARIES}
)
endif()
このコードは、複数のバージョンの Mesa ライブラリをサポートする例です。
これらのサンプルコードは、use_mangled_mesa()
コマンドの使い方を理解するのに役立つでしょう。
シンボル名を手動で解決する
use_mangled_mesa()
を使用せずに古いバージョンの Mesa ライブラリを使用するには、シンボル名を手動で解決する必要があります。これは、以下の方法で行うことができます。
- シンボル名の mangled された名前と元の名前のマッピングテーブルを作成する。
- マッピングテーブルを使用して、コード中のシンボル名を元の名前に変換する。
この方法は、非常に手間がかかり、エラーが発生しやすいという欠点があります。
古いバージョンの CMake を使用する
CMake 3.10 以前のバージョンの CMake では、use_mangled_mesa()
コマンドは必要ありませんでした。これらの古いバージョンの CMake を使用して、古いバージョンの Mesa ライブラリをビルドすることができます。
しかし、古いバージョンの CMake は、最新の機能やバグ修正が適用されていないという欠点があります。
Mesa ライブラリをアップグレードする
古いバージョンの Mesa ライブラリを使用する代わりに、Mesa ライブラリをアップグレードすることを検討することができます。Mesa ライブラリの最新バージョンは、name mangling を使用していないため、use_mangled_mesa()
コマンドは必要ありません。
Mesa ライブラリのアップグレード方法は、プラットフォームによって異なります。
use_mangled_mesa()
は、古いバージョンの Mesa ライブラリを使用する必要がある場合にのみ使用すべきです。可能であれば、Mesa ライブラリをアップグレードすることを検討することをお勧めします。
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