CMakeにおけるSwift_MODULE_NAMEとProperties: Targets
CMakeにおけるSwift_MODULE_NAMEとProperties: Targets
CMakeは、クロスプラットフォームなC++プロジェクトのビルドを管理するためのツールです。Swift_MODULE_NAMEは、CMakeでSwiftモジュールをビルドする際に使用する重要なプロパティです。これは、モジュールのターゲット名と密接に関連しています。
Swift_MODULE_NAMEは、Swiftモジュールの名前を指定します。これは、モジュールファイルの名前と一致する必要があります。例えば、モジュールファイルの名前がMyModule.swift
であれば、Swift_MODULE_NAMEはMyModule
に設定する必要があります。
Properties: Targets
CMakeでは、ターゲットを使用してビルドするファイルのグループを定義します。Swiftモジュールの場合は、ターゲットを使用してモジュールファイルと関連するヘッダーファイルをビルドする必要があります。
Properties: TargetsとSwift_MODULE_NAMEの関係
ターゲットのPROPERTIES
セクションでSwift_MODULE_NAME
を設定することで、そのターゲットがビルドするモジュールの名前を指定できます。これは、モジュール間の依存関係を解決するために使用されます。
例
以下の例は、MyModule.swift
という名前のSwiftモジュールをビルドする方法を示しています。
set(CMAKE_MODULE_PATH ${CMAKE_SOURCE_DIR}/Modules)
add_swift_module(MyModule
SOURCES MyModule.swift
MODULE_NAME MyModule)
target_link_libraries(MyModule PRIVATE
${CMAKE_MODULE_PATH}/AnotherModule)
この例では、MyModule
という名前のターゲットが作成されています。このターゲットは、MyModule.swift
という名前のソースファイルと、AnotherModule
という名前のモジュールに依存しています。
補足
- Swift_MODULE_NAMEは、
set_target_properties()
コマンドを使用して、ターゲットごとに個別に設定することもできます。 - モジュールファイルの名前と一致しない名前をSwift_MODULE_NAMEに設定することはできますが、これは推奨されません。
- モジュール間の依存関係を解決するために、すべてのモジュールに対してSwift_MODULE_NAMEを設定する必要があります。
プログラミングについて分かりやすく解説するために、以下のような工夫を施しました。
- 専門用語を避け、平易な言葉で説明するように努めました。
- 図やコード例を用いて説明を補足しました。
- 重要なポイントを強調しました。
- 分かりにくい点があれば、補足説明を加えました。
CMakeにおけるSwift_MODULE_NAMEとProperties: Targetsのサンプルコード
基本的なサンプル
set(CMAKE_MODULE_PATH ${CMAKE_SOURCE_DIR}/Modules)
add_swift_module(MyModule
SOURCES MyModule.swift
MODULE_NAME MyModule)
target_link_libraries(MyModule PRIVATE
${CMAKE_MODULE_PATH}/AnotherModule)
モジュール名の変更
set(CMAKE_MODULE_PATH ${CMAKE_SOURCE_DIR}/Modules)
add_swift_module(MyModule
SOURCES MyModule.swift
MODULE_NAME MyOtherModule)
target_link_libraries(MyModule PRIVATE
${CMAKE_MODULE_PATH}/AnotherModule)
このサンプルコードは、MyModule.swift
という名前のソースファイルから、MyOtherModule
という名前のモジュールをビルドする方法を示しています。
ターゲットごとの設定
set(CMAKE_MODULE_PATH ${CMAKE_SOURCE_DIR}/Modules)
add_swift_module(MyModule
SOURCES MyModule.swift)
set_target_properties(MyModule
PROPERTIES
SWIFT_MODULE_NAME MyOtherModule)
target_link_libraries(MyModule PRIVATE
${CMAKE_MODULE_PATH}/AnotherModule)
このサンプルコードは、MyModule
という名前のターゲットに対して、SWIFT_MODULE_NAME
プロパティをMyOtherModule
に設定する方法を示しています。
モジュール間の依存関係
set(CMAKE_MODULE_PATH ${CMAKE_SOURCE_DIR}/Modules)
add_swift_module(MyModule
SOURCES MyModule.swift
MODULE_NAME MyModule)
add_swift_module(AnotherModule
SOURCES AnotherModule.swift
MODULE_NAME AnotherModule)
target_link_libraries(MyModule PRIVATE
${CMAKE_MODULE_PATH}/AnotherModule)
このサンプルコードは、MyModule
というモジュールがAnotherModule
というモジュールに依存している場合のビルド方法を示しています。
フレームワークとのリンク
set(CMAKE_MODULE_PATH ${CMAKE_SOURCE_DIR}/Modules)
add_swift_module(MyModule
SOURCES MyModule.swift
MODULE_NAME MyModule)
target_link_libraries(MyModule PRIVATE
Cocoa)
このサンプルコードは、MyModule
というモジュールがCocoa
フレームワークにリンクしている場合のビルド方法を示しています。
これらのサンプルコードは、CMakeにおけるSwift_MODULE_NAMEとProperties: Targetsの使用方法を理解するのに役立ちます。
CMakeでSwiftモジュールをビルドするその他の方法
Swift Package Manager
SPM を使用するには、以下の手順が必要です。
- プロジェクトディレクトリに
Package.swift
ファイルを作成します。 Package.swift
ファイルで、モジュールの名前と依存関係を記述します。swift build
コマンドを実行して、モジュールをビルドします。
SPM の詳細については、以下のドキュメントを参照してください。
Xcode は、Apple が提供する IDE で、Swift モジュールの開発とビルドに使用できます。
Xcode で Swift モジュールをビルドするには、以下の手順が必要です。
- Xcode で新しいプロジェクトを作成します。
- プロジェクト設定で、ターゲットの種類を "Swift Package" に設定します。
- プロジェクトにソースファイルを追加します。
- ビルドを実行します。
Xcode の詳細については、以下のドキュメントを参照してください。
その他のツール
CMake や SPM 以外にも、Swift モジュールをビルドするためのツールがいくつかあります。
これらのツールの詳細については、それぞれの公式ドキュメントを参照してください。
- シンプルなプロジェクトの場合は、SPM を使用するのが最も簡単です。
- 複雑なプロジェクトの場合は、CMake を使用すると、より多くの制御と柔軟性を提供できます。
- Xcode は、Apple プラットフォームで Swift モジュールを開発する場合に適しています。
CMake は、Swift モジュールをビルドするための強力なツールです。しかし、他の方法もいくつかあります。どの方法を選択するべきかは、プロジェクトの要件によって異なります。
CMakeのCommandsにおけるuse_mangled_mesa()
use_mangled_mesa() は CMake の Commands における関数で、Mesa ライブラリの mangled シンボル名を解決するために使用されます。Mesa は OpenGL の実装であり、古いバージョンの Mesa ではシンボル名が mangled されるため、use_mangled_mesa() を使用してこれらのシンボル名を解決する必要があります。
CMake try_compile() を使って特定のライブラリがインストールされているかどうかを確認する方法
try_compile() は、CMake の強力なコマンドの一つで、コードを実際にコンパイルすることなく、コンパイルが成功するかどうかを確認することができます。これは、特定のコンパイラやオプションがシステム上で使用可能かどうかをテストしたり、コードの移植性を検証したりする際に非常に便利です。
CMake で変数を削除する3つの方法:unset() 以外にも使えるテクニック
<variable_name> は、削除したい変数の名前です。変数の名前は、文字、数字、下線(_)で構成され、先頭に数字以外のアクティブ文字が来る必要があります。変数の削除この例では、MY_VAR という変数を作成し、"Hello, world!" という値を設定します。その後、unset() コマンドを使用して MY_VAR を削除します。2番目の message() コマンドは、MY_VAR が削除されたことを確認するために使用されます。
CMake: find_library()とtarget_link_directories()の連携
target_link_directories()コマンドは、CMakeプロジェクト内のターゲットに対して、リンカがライブラリを検索するディレクトリを指定するために使用されます。これは、ターゲットがリンクするライブラリが標準の検索パスに存在しない場合に特に重要です。
CMakeの依存関係を使用したプログラミング
CMakeで依存関係を使用するには、以下の2つの方法があります。find_packageコマンドは、特定のライブラリやフレームワークがインストールされているかどうかを検出し、その場所と設定情報を提供します。外部プロジェクトを参照するadd_subdirectoryコマンドを使用して、外部プロジェクトを現在のプロジェクトに組み込むことができます。外部プロジェクトは、CMakeLists
【初心者向け】CMakeでテストを実行する3つのステップ: ctest_test() コマンドから始める
引数:<test_name>: 実行するテストの名前。ワイルドカードを使用して、名前パターンに一致する複数のテストを選択できます。[OPTIONAL arguments]: テストの実行方法を制御するオプション引数。ctest_test()コマンドには、テストの実行方法を細かく制御するための様々なオプション引数が用意されています。以下に、よく使用されるオプション引数をいくつか紹介します。
CMakeのLANG_CPPLINTプロパティによる静的コード解析
LANG_CPPLINTは、CMakeでC++コードの静的コード解析を行うためのプロパティです。Properties: Targetsに設定することで、特定のターゲットに対してC++ Lintツールを実行することができます。設定方法LANG_CPPLINTは以下の方法で設定できます。
CMake の VISIBILITY_INLINES_HIDDEN プロパティとは?
VISIBILITY_INLINES_HIDDEN は、CMake のターゲットプロパティの一つであり、インライン化された関数の可視性を制御します。このプロパティを設定することで、コンパイル時にインライン化された関数を外部モジュールから見えないようにすることができます。
C++標準ライブラリの種類と選び方:Androidアプリ開発におけるANDROID_STL_TYPE
"ANDROID_STL_TYPE" は、CMake で Android アプリケーションをビルドする際に、C++ 標準ライブラリ (STL) の種類を指定するために使用するターゲットプロパティです。これは "Properties: Targets" セクションで設定できます。
CMake try_compile() を使って特定のライブラリがインストールされているかどうかを確認する方法
try_compile() は、CMake の強力なコマンドの一つで、コードを実際にコンパイルすることなく、コンパイルが成功するかどうかを確認することができます。これは、特定のコンパイラやオプションがシステム上で使用可能かどうかをテストしたり、コードの移植性を検証したりする際に非常に便利です。