Django テストフレームワークにおける django.test.TransactionTestCase.assertNumQueries() の徹底解説

Djangoのテストフレームワークにおける django.test.TransactionTestCase.assertNumQueries()

メソッド概要

assertNumQueries(num, func, *args, **kwargs)

• num: 期待されるクエリ数
• func: テスト対象となる関数
• args: func に渡される引数
• kwargs: func に渡されるキーワード引数

使用例

from django.test import TransactionTestCase

class MyTestCase(TransactionTestCase):
    def test_my_function(self):
        # テスト対象となる関数
        def my_function():
            # データベースへのクエリを実行する処理
            ...

        # クエリ数が1回であることを検証
        with self.assertNumQueries(1):
            my_function()

上記の例では、my_function 関数呼び出しが1回のデータベースクエリで実行されることを検証しています。

メリット

• コードの効率性とパフォーマンスを検証するのに役立ちます。
• 不要なクエリや非効率なクエリを見つけることができます。
• テストケースの信頼性を向上させることができます。

注意点

• テスト対象となる関数内でデータベースへのクエリ以外の実行処理が含まれている場合、その処理による影響も考慮する必要があります。
• 外部ライブラリなど、テスト対象コード以外の部分でデータベースへのクエリが発生する場合、誤った結果になる可能性があります。
• テストケースの粒度を小さくすることで、より精度の高い検証を行うことができます。

• assertNumQueries() は、start_counting_queries() と stop_counting_queries() メソッドと組み合わせて、より詳細なクエリ検証を行うこともできます。
• Django 1.7 以降では、assertNoQueries() メソッドも利用可能です。これは、指定された関数呼び出しがデータベースへのクエリを一切実行しないことを検証するものです。

assertNumQueries() メソッドのサンプルコード

from django.test import TransactionTestCase

class MyTestCase(TransactionTestCase):
    def test_my_function(self):
        # テスト対象となる関数
        def my_function():
            # データベースからオブジェクトを取得する
            obj = MyModel.objects.get(pk=1)

        # クエリ数が1回であることを検証
        with self.assertNumQueries(1):
            my_function()

複数クエリを伴う関数の検証

from django.test import TransactionTestCase

class MyTestCase(TransactionTestCase):
    def test_my_function(self):
        # テスト対象となる関数
        def my_function():
            # 複数のデータベースへのクエリを実行する処理
            ...

        # クエリ数が2回であることを検証
        with self.assertNumQueries(2):
            my_function()

外部ライブラリによるクエリ

from django.test import TransactionTestCase

class MyTestCase(TransactionTestCase):
    def test_my_function(self):
        # 外部ライブラリ
        from my_library import my_function

        # テスト対象となる関数
        def my_function():
            # 外部ライブラリの関数を使用する
            my_function()

        # 外部ライブラリの関数は1回のクエリを実行する
        with self.assertNumQueries(1):
            my_function()

start_counting_queries() と stop_counting_queries() の併用

from django.test import TransactionTestCase

class MyTestCase(TransactionTestCase):
    def test_my_function(self):
        # テスト対象となる関数
        def my_function():
            # 複数のデータベースへのクエリを実行する処理
            ...

        # テスト対象部分のみクエリ数を検証
        self.start_counting_queries()
        my_function()
        num_queries = self.stop_counting_queries()

        # クエリ数が2回であることを検証
        self.assertEqual(num_queries, 2)

assertNoQueries() メソッド

from django.test import TransactionTestCase

class MyTestCase(TransactionTestCase):
    def test_my_function(self):
        # テスト対象となる関数
        def my_function():
            # 何もしない
            pass

        # クエリが実行されないことを検証
        with self.assertNoQueries():
            my_function()

• 上記のサンプルコードは、あくまでも参考例です。
• テストケースの内容に合わせて、適切なサンプルコードを選択してください。
• 詳細については、Django テストフレームワークのドキュメントを参照してください。

assertNumQueries() 以外の方法

self.client.get() の assertRedirects() と assertContains()

from django.test import TestCase

class MyTestCase(TestCase):
    def test_my_view(self):
        # テスト対象となるビュー
        def my_view(request):
            # データベースからオブジェクトを取得する
            obj = MyModel.objects.get(pk=1)
            return render(request, 'my_template.html', {'obj': obj})

        # ビューへのアクセス
        response = self.client.get('/my-view/')

        # リダイレクトとテンプレート内容を検証
        self.assertRedirects(response, '/my-other-view/')
        self.assertContains(response, obj.name)

上記の例では、my_view 関数が1回のデータベースクエリで実行されることを暗黙的に検証しています。これは、assertRedirects() と assertContains() の検証が成功するためには、my_view 関数が期待通りのオブジェクトを取得し、テンプレートにレンダリングする必要があるためです。

ロギング

import logging

from django.test import TestCase

class MyTestCase(TestCase):
    def test_my_function(self):
        # テスト対象となる関数
        def my_function():
            # データベースへのクエリを実行する処理
            ...

        # ロギングを設定
        logger = logging.getLogger('django.db.backends')
        logger.setLevel(logging.DEBUG)

        # テスト実行
        my_function()

        # ログを確認
        for record in logger.handlers[0].records:
            if 'SELECT' in record.message:
                # クエリ数を検証
                self.assertEqual(len(record.args), 1)

上記の例では、ロギングを使用して、my_function 関数実行時に発生したデータベースクエリを検証しています。

カスタマイズされたテストヘルパー

from django.db import connection

from django.test import TestCase

class MyTestCase(TestCase):
    def test_my_function(self):
        # テスト対象となる関数
        def my_function():
            # データベースへのクエリを実行する処理
            ...

        # カスタマイズされたテストヘルパー
        def num_queries():
            return len(connection.queries)

        # テスト実行
        with self.assertNumQueries(1, num_queries):
            my_function()

上記の例では、num_queries() というカスタマイズされたテストヘルパーを作成して、現在のデータベースクエリ数を取得しています。

どの方法を選択するべきかは、テストケースの内容と目的によって異なります。

• 簡易的な検証であれば、assertNumQueries() メソッドが最も簡単です。
• より詳細な検証が必要であれば、ロギングやカスタマイズされたテストヘルパーを使用する必要があります。

assertNumQueries() 以外にも、Django テストフレームワークにおいて、データベースへのクエリ数を検証する方法はいくつかあります。

テストケースの内容と目的に合わせて、適切な方法を選択してください。