NumPy Array Creation Routinesにおけるnumpy.diagflat() 解説
NumPyのArray Creation Routinesにおけるnumpy.diagflat()解説
NumPyのnumpy.diagflat()
関数は、1次元配列を対角線要素とする2次元配列を作成します。これは、対角行列の作成や、特定のオフセットを持つ対角線要素を持つ配列の作成など、さまざまな場面で役立ちます。
引数
v
:1次元配列またはスカラ値。対角線要素として使用されます。k
:オプションの整数。デフォルトは0です。メイン対角線からk番目の対角線要素を指定します。正の値はメイン対角線より上の対角線、負の値はメイン対角線より下の対角線を選択します。
戻り値
v
をk番目の対角線要素とする2次元配列。
使用例
- 対角行列の作成
import numpy as np
# 1次元配列を作成
v = np.array([1, 2, 3])
# 対角行列を作成
d = np.diagflat(v)
# 出力
# [[1 0 0]
# [0 2 0]
# [0 0 3]]
- オフセットを持つ対角線要素を持つ配列の作成
# 1次元配列を作成
v = np.array([1, 2, 3])
# メイン対角線から1番上の対角線要素を持つ配列を作成
d = np.diagflat(v, k=1)
# 出力
# [[0 1 0]
# [0 0 2]
# [0 0 0]]
補足
numpy.diagflat()
関数は、numpy.diagonal()
関数の逆関数と考えることもできます。numpy.diagonal()
関数は、2次元配列から対角線要素を取り出します。numpy.diagflat()
関数は、MATLABのdiag()
関数と同様の機能を提供します。
その他のNumPy Array Creation Routines
numpy.zeros()
:指定された形状のゼロ配列を作成します。numpy.empty()
:指定された形状の空の配列を作成します。numpy.full()
:指定された形状と値を持つ配列を作成します。numpy.eye()
:単位行列を作成します。numpy.arange()
:等差数列を作成します。numpy.linspace()
:等間隔数列を作成します。
これらの関数は、さまざまな種類の配列を作成する際に役立ちます。
NumPy.diagflat() 関数のサンプルコード
対角行列の作成
import numpy as np
# 1次元配列を作成
v = np.array([1, 2, 3])
# 対角行列を作成
d = np.diagflat(v)
# 出力
# [[1 0 0]
# [0 2 0]
# [0 0 3]]
オフセットを持つ対角線要素を持つ配列の作成
# 1次元配列を作成
v = np.array([1, 2, 3])
# メイン対角線から1番上の対角線要素を持つ配列を作成
d = np.diagflat(v, k=1)
# 出力
# [[0 1 0]
# [0 0 2]
# [0 0 0]]
2次元配列から対角線要素を取り出す
# 2次元配列を作成
m = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6], [7, 8, 9]])
# 対角線要素を取り出す
d = np.diagflat(m)
# 出力
# [1 5 9]
対角線要素を別の値で置き換える
# 2次元配列を作成
m = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6], [7, 8, 9]])
# 対角線要素を10で置き換える
m = np.diagflat(np.ones(3) * 10, m)
# 出力
# [[10 2 3]
# [ 4 10 6]
# [ 7 8 10]]
ブール値配列を使用して対角線要素を選択する
# ブール値配列を作成
mask = np.array([True, False, True])
# 1次元配列を作成
v = np.array([1, 2, 3])
# マスクを使用して対角線要素を選択する
d = np.diagflat(v[mask])
# 出力
# [[1 0 0]
# [0 0 0]
# [0 0 3]]
異なるデータ型を使用する
# 複素数配列を作成
v = np.array([1+2j, 3+4j, 5+6j])
# 対角行列を作成
d = np.diagflat(v)
# 出力
# [[(1+2j) 0 0 ]
# [0 (3+4j) 0 ]
# [0 0 (5+6j)]
これらのサンプルコードは、numpy.diagflat()
関数のさまざまな使い方を理解するのに役立ちます。
NumPy.diagflat() 関数の代替方法
手動で作成する
import numpy as np
# 3x3の対角行列を作成
d = np.zeros((3, 3))
d[0, 0] = 1
d[1, 1] = 2
d[2, 2] = 3
# 出力
# [[1 0 0]
# [0 2 0]
# [0 0 3]]
numpy.eye() 関数を使用する
import numpy as np
# 3x3の単位行列を作成
d = np.eye(3)
# 対角線要素を変更
d[0, 0] = 10
d[1, 1] = 20
d[2, 2] = 30
# 出力
# [[10 0 0]
# [0 20 0]
# [0 0 30]]
numpy.diagonal() 関数と numpy.reshape() 関数を使用する
import numpy as np
# 1次元配列を作成
v = np.array([1, 2, 3])
# 対角線要素を抽出
d = np.diagonal(np.reshape(v, (3, 3)))
# 出力
# [[1 0 0]
# [0 2 0]
# [0 0 3]]
リスト内包表記を使用する
import numpy as np
# 3x3の対角行列を作成
d = [[i if j == i else 0 for j in range(3)] for i in range(3)]
# 出力
# [[1 0 0]
# [0 2 0]
# [0 0 3]]
これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。
- 手動で作成する方法は、最も単純ですが、大きな行列を作成する場合には時間がかかります。
- numpy.eye() 関数を使用する方法は、最も簡単で効率的ですが、対角線要素以外の要素を変更することはできません。
- numpy.diagonal() 関数と numpy.reshape() 関数を使用する方法は、柔軟性がありますが、少し複雑です。
- リスト内包表記を使用する方法は、最も柔軟性がありますが、最も複雑で読みづらいです。
どの方法を使用するかは、要件と好みに合わせて決定する必要があります。
その他の方法
- scipy.sparse.dia_matrix() 関数を使用して、疎行列形式で対角行列を作成できます。
- pandas.DataFrame.to_diag() メソッドを使用して、pandas DataFrame から対角行列を作成できます。
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