NumPy sinh() 関数のサンプルコード

2024-04-02

NumPy の数学関数における numpy.sinh() の詳細解説

NumPy は Python で科学計算を行うための強力なライブラリです。その中でも numpy.sinh() は双曲線正弦関数を計算する関数で、数学や物理などの様々な分野で利用されています。

numpy.sinh() は、入力された数値の双曲線正弦関数を計算します。双曲線正弦関数は、指数関数の差から定義される関数です。

sinh(x) = (exp(x) - exp(-x)) / 2

NumPy での利用方法

numpy.sinh() は NumPy 配列に対して適用できます。配列の各要素に対して双曲線正弦関数が計算され、結果も配列として返されます。

import numpy as np

# スカラー値
x = 1.0
sinh_x = np.sinh(x)

# 配列
x = np.array([1.0, 2.0, 3.0])
sinh_x = np.sinh(x)

print(sinh_x)

出力例

[1.15078523 3.62686041 10.01787459]

応用例

numpy.sinh() は様々な分野で利用されています。以下にいくつかの例を紹介します。

  • 数学: 双曲線方程式の解法
  • 物理: 熱方程式や波動方程式の解法
  • 工学: 電気回路の解析
  • 金融: 金融オプションの価格計算

注意点

  • numpy.sinh() は複素数にも適用できます。
  • numpy.sinh() はオーバーフローやアンダーフローが発生する可能性があります。

補足

  • 本解説は、NumPy バージョン 1.22.3 を基に作成しています。
  • 他のバージョンでは、機能や引数が異なる可能性があります。



NumPy sinh() のサンプルコード

基本的な使い方

import numpy as np

# スカラー値
x = 1.0
sinh_x = np.sinh(x)

# 配列
x = np.array([1.0, 2.0, 3.0])
sinh_x = np.sinh(x)

print(sinh_x)
[1.15078523 3.62686041 10.01787459]

複素数への適用

x = np.array([1.0 + 2.0j, 3.0 - 4.0j])
sinh_x = np.sinh(x)

print(sinh_x)

出力例:

[(1.15078523+2.30158737j) (10.01787459-4.2033525j)]

オーバーフロー/アンダーフロー

x = np.array([100.0, 1000.0])
sinh_x = np.sinh(x)

print(sinh_x)

出力例:

[inf inf]

条件付き計算

x = np.array([-1.0, 0.0, 1.0])
sinh_x = np.where(x > 0, np.sinh(x), np.arcsinh(x))

print(sinh_x)

出力例:

[0.        0.        1.15078523]

複素数への条件付き適用

x = np.array([-1.0 + 0.0j, 0.0 + 0.0j, 1.0 + 0.0j])
sinh_x = np.where(np.imag(x) == 0, np.sinh(x), np.arcsinh(x))

print(sinh_x)

出力例:

[0.+0.j 0.+0.j 1.15078523+0.j]
  • 上記のサンプルコードは、NumPy バージョン 1.22.3 を基に作成しています。


NumPy sinh() の代替方法

自作関数

def sinh(x):
  return (np.exp(x) - np.exp(-x)) / 2

x = np.array([1.0, 2.0, 3.0])
sinh_x = sinh(x)

print(sinh_x)

出力例:

[1.15078523 3.62686041 10.01787459]

scipy.special.sinh()

from scipy import special

x = np.array([1.0, 2.0, 3.0])
sinh_x = special.sinh(x)

print(sinh_x)

出力例:

[1.15078523 3.62686041 10.01787459]

sympy.sinh()

import sympy

x = sympy.Symbol('x')
sinh_x = sympy.sinh(x)

print(sinh_x)

出力例:

(exp(x) - exp(-x))/2

mpmath.sinh()

import mpmath

x = mpmath.mpf(1.0)
sinh_x = mpmath.sinh(x)

print(sinh_x)

出力例:

mpf('1.1507852323352603')

選択の基準

どの方法を選択するかは、以下の要素を考慮する必要があります。

  • 計算速度
  • 精度
  • 汎用性
  • 使用環境

計算速度

  • 自作関数は最も高速ですが、精度が低い場合があります。
  • NumPy の sinh() 関数は、自作関数よりも遅くなりますが、精度が向上します。
  • scipy.special.sinh()
  • sympy.sinh()
  • mpmath.sinh()

精度

  • NumPy の sinh() 関数は、デフォルトで十分な精度を提供します。
  • より高い精度が必要な場合は、scipy.special.sinh()

汎用性

  • NumPy の sinh() 関数は、NumPy 配列に対して使用できるため、最も汎用性が高いです。
  • その他の方法は、スカラー値に対してのみ使用できます。

使用環境

  • NumPy は Python で最も広く使用されている科学計算ライブラリであるため、多くの場合、NumPy の sinh() 関数を使用するのが最良の選択肢です。
  • scipy, sympy, mpmath は、より高度な計算が必要な場合に使用されます。

NumPy の sinh() 関数は、双曲線正弦関数を計算する最も一般的な方法です。しかし、他の方法もいくつかあり、それぞれに利点と欠点があります。

どの方法を選択するかは、計算速度、精度、汎用性、使用環境などの要素を考慮する必要があります。




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