【PyTorch】Tensor.signbit() で符号ビットを取得する方法:サンプルコード付き
PyTorch Tensor.signbit() の解説
概要
- 戻り値:各要素の符号ビットを表す bool 型 Tensor
- 引数:なし
- 使用例:
- 数値の正負判定
- 符号に基づいたデータのフィルタリング
- ゼロ判定 (負のゼロと区別するため)
詳細
- 符号ビットは、数値の正負を表す 1 ビットのフラグです。
- True:負の数
- False:正の数またはゼロ
- 負のゼロは、符号ビットが True であり、絶対値が 0 の特殊な値です。
- torch.signbit() は、負のゼロも True と判定します。
- 整数型 Tensor には符号ビットがないため、torch.signbit() は適用できません。
例
import torch
# テンサーの作成
x = torch.tensor([-1.0, 0.0, 1.0])
# 符号ビットの確認
print(torch.signbit(x))
# tensor([ True, False, False])
# 負の数のみ抽出
y = x[torch.signbit(x)]
print(y)
# tensor([-1.0])
補足
- torch.sign() は、符号ビットだけでなく、数値の絶対値も考慮した符号を返します。
- torch.abs() は、数値の絶対値を返します。
さまざまなサンプルコード
テンサーの符号ビットを確認
import torch
# テンサーの作成
x = torch.tensor([-1.0, 0.0, 1.0])
# 符号ビットの確認
print(torch.signbit(x))
# tensor([ True, False, False])
負の数のみ抽出
# 負の数のみ抽出
y = x[torch.signbit(x)]
print(y)
# tensor([-1.0])
符号に基づいてデータをフィルタリング
# 符号に基づいてデータをフィルタリング
mask = torch.signbit(x)
filtered_data = x[mask]
# 結果の確認
print(filtered_data)
# tensor([-1.0])
ゼロ判定 (負のゼロと区別するため)
# ゼロ判定 (負のゼロと区別するため)
is_zero = (x == 0) & ~torch.signbit(x)
# 結果の確認
print(is_zero)
# tensor([False, True, False])
複雑な条件分岐
# 複雑な条件分岐
y = torch.where(torch.signbit(x), -x, x)
# 結果の確認
print(y)
# tensor([ 1.0, 0.0, 1.0])
- 特定の値より大きい/小さい要素のみ抽出
- 符号に基づいてデータをグループ化
- 符号ビットを反転
比較演算子
x = torch.tensor([-1.0, 0.0, 1.0])
# 符号ビットの確認
is_negative = x < 0
# 結果の確認
print(is_negative)
# tensor([ True, False, False])
torch.where()
# 符号ビットに基づいて True/False の Tensor を作成
sign_bits = torch.where(x < 0, True, False)
# 結果の確認
print(sign_bits)
# tensor([ True, False, False])
自作関数
def signbit(x):
"""
テンサーの符号ビットを取得する自作関数
Args:
x: 入力テンサー
Returns:
符号ビットを表す bool 型 Tensor
"""
return (x < 0).bitwise_and(torch.abs(x) != 0)
# 使用例
x = torch.tensor([-1.0, 0.0, 1.0])
# 符号ビットの確認
print(signbit(x))
# tensor([ True, False, False])
- 読みやすさを重視する場合は、比較演算子や
torch.where()
を使うのがおすすめです。 - 速度を重視する場合は、
torch.signbit()
を使うのがおすすめです。 - 特殊な処理が必要な場合は、自作関数を使うのがおすすめです。
torch.Tensor.signbit()
は、Tensor の符号ビットを取得する便利な関数です。
他にもいくつかの代替方法があるので、状況に合わせて使い分けてください。
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