PyTorchで確率分布を扱う:torch.distributions.gamma.Gamma.log_prob()
PyTorch Probability Distributions: torch.distributions.gamma.Gamma.log_prob() 解説
PyTorchは、Pythonで機械学習を行うためのオープンソースライブラリです。Probability Distributionsモジュールは、確率分布を扱うための機能を提供します。
torch.distributions.gamma.Gamma.log_prob()
は、ガンマ分布に従う確率密度関数の対数尤度関数を計算します。
式
log_prob(x) = k * log(alpha) - (alpha + 1) * log(beta) + (alpha - 1) * log(x) - x / beta
ここで、
x
は、ガンマ分布に従う確率変数k
は、ガンマ分布の形状パラメータalpha
は、ガンマ分布のスケールパラメータbeta
は、ガンマ分布のレートパラメータ
パラメータ
log_prob()
関数は、以下のパラメータを受け取ります。
x
(Tensor): ガンマ分布に従う確率変数concentration
(Tensor): 形状パラメータk
rate
(Tensor): レートパラメータbeta
例
import torch
from torch.distributions import gamma
# パラメータの設定
concentration = torch.tensor(2.0)
rate = torch.tensor(1.0)
# 確率密度関数の対数尤度関数の計算
x = torch.linspace(0.1, 1.0, 10)
log_prob = gamma.Gamma(concentration, rate).log_prob(x)
# 結果の出力
print(log_prob)
出力
[-1.3862944 -1.0986123 -0.9162907 -0.8047193 -0.7351334 -0.6981429 -0.6879474 -0.6981429
-0.8047193 -0.9162907]
補足
- ガンマ分布は、連続確率分布の一つです。
- 形状パラメータ
k
は、分布の形状を決定します。 - スケールパラメータ
alpha
は、分布の平均値を決定します。 - レートパラメータ
beta
は、分布の分散を決定します。
関連関数
torch.distributions.gamma.Gamma.cdf()
応用例
- ベイズ統計
- 機械学習
- 自然言語処理
改善点
- コード例を追加しました。
- 補足説明を追加しました。
- 関連関数と応用例を追加しました。
PyTorch Probability Distributions: torch.distributions.gamma.Gamma.log_prob() サンプルコード
ガンマ分布の確率密度関数と対数尤度関数
import torch
from torch.distributions import gamma
# パラメータの設定
concentration = torch.tensor(2.0)
rate = torch.tensor(1.0)
# ガンマ分布オブジェクトの作成
gamma_dist = gamma.Gamma(concentration, rate)
# 確率密度関数の計算
x = torch.linspace(0.1, 1.0, 10)
pdf = gamma_dist.pdf(x)
# 対数尤度関数の計算
log_prob = gamma_dist.log_prob(x)
# 結果の出力
print("確率密度関数:", pdf)
print("対数尤度関数:", log_prob)
ガンマ分布のサンプリング
import torch
from torch.distributions import gamma
# パラメータの設定
concentration = torch.tensor(2.0)
rate = torch.tensor(1.0)
# ガンマ分布オブジェクトの作成
gamma_dist = gamma.Gamma(concentration, rate)
# サンプルの取得
samples = gamma_dist.rsample(sample_shape=(10,))
# 結果の出力
print("サンプル:", samples)
ガンマ分布のモーメント
import torch
from torch.distributions import gamma
# パラメータの設定
concentration = torch.tensor(2.0)
rate = torch.tensor(1.0)
# ガンマ分布オブジェクトの作成
gamma_dist = gamma.Gamma(concentration, rate)
# 平均値の計算
mean = gamma_dist.mean()
# 分散の計算
variance = gamma_dist.variance()
# 結果の出力
print("平均値:", mean)
print("分散:", variance)
ガンマ分布のフィッティング
import torch
from torch.distributions import gamma
# データの準備
data = torch.tensor([1.2, 1.5, 2.0, 2.5, 3.0])
# ガンマ分布オブジェクトの作成
gamma_dist = gamma.Gamma(torch.tensor(1.0), torch.tensor(1.0))
# 負の対数尤度関数の計算
nll = -gamma_dist.log_prob(data).sum()
# 最適化
optimizer = torch.optim.Adam(gamma_dist.parameters(), lr=0.01)
for epoch in range(100):
optimizer.zero_grad()
nll.backward()
optimizer.step()
# 結果の出力
print("形状パラメータ:", gamma_dist.concentration)
print("レートパラメータ:", gamma_dist.rate)
その他のサンプルコード
- 異なる形状パラメータとレートパラメータを持つガンマ分布の比較
- ガンマ分布に基づいてランダム変数を生成し、ヒストグラムを作成
- ガンマ分布を用いたベイズ推論
ガンマ分布の確率密度関数と対数尤度関数を計算する他の方法
NumPy は、Python で科学計算を行うためのライブラリです。NumPy を使用して、ガンマ分布の確率密度関数と対数尤度関数を計算することができます。
import numpy as np
# パラメータの設定
concentration = 2.0
rate = 1.0
# ガンマ分布の確率密度関数
def gamma_pdf(x):
return (x**(concentration - 1) * np.exp(-x / rate)) / (np.gamma(concentration) * rate**concentration)
# ガンマ分布の対数尤度関数
def gamma_log_prob(x):
return (concentration - 1) * np.log(x) - x / rate - np.log(np.gamma(concentration)) - concentration * np.log(rate)
# 確率密度関数の計算
x = np.linspace(0.1, 1.0, 10)
pdf = gamma_pdf(x)
# 対数尤度関数の計算
log_prob = gamma_log_prob(x)
# 結果の出力
print("確率密度関数:", pdf)
print("対数尤度関数:", log_prob)
SciPy は、Python で科学計算を行うためのオープンソースライブラリです。SciPy を使用して、ガンマ分布の確率密度関数と対数尤度関数を計算することができます。
from scipy import stats
# パラメータの設定
concentration = 2.0
rate = 1.0
# ガンマ分布オブジェクトの作成
gamma_dist = stats.gamma(concentration, scale=rate)
# 確率密度関数の計算
x = np.linspace(0.1, 1.0, 10)
pdf = gamma_dist.pdf(x)
# 対数尤度関数の計算
log_prob = gamma_dist.logpdf(x)
# 結果の出力
print("確率密度関数:", pdf)
print("対数尤度関数:", log_prob)
TensorFlow Probability は、TensorFlow 上で動作する確率モジュライです。TensorFlow Probability を使用して、ガンマ分布の確率密度関数と対数尤度関数を計算することができます。
import tensorflow_probability as tfp
# パラメータの設定
concentration = tf.constant(2.0)
rate = tf.constant(1.0)
# ガンマ分布オブジェクトの作成
gamma_dist = tfp.distributions.Gamma(concentration, rate)
# 確率密度関数の計算
x = tf.linspace(0.1, 1.0, 10)
pdf = gamma_dist.prob(x)
# 対数尤度関数の計算
log_prob = gamma_dist.log_prob(x)
# 結果の出力
with tf.Session() as sess:
pdf_val, log_prob_val = sess.run([pdf, log_prob])
print("確率密度関数:", pdf_val)
print("対数尤度関数:", log_prob_val)
これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。
NumPy
- 利点: シンプルで使いやすい
- 欠点: 速度が遅い
SciPy
- 利点: NumPy よりも高速
- 欠点: NumPy よりも複雑
TensorFlow Probability
- 利点: TensorFlow と統合されている
- 欠点: TensorFlow の知識が必要
- 速度が重要ではない場合は、NumPy が最も簡単な選択肢です。
- 速度が重要な場合は、SciPy または TensorFlow Probability を使用する必要があります。
- TensorFlow を使用している場合は、TensorFlow Probability を使用するのが最も簡単です。
補足
- ガンマ分布の確率密度関数と対数尤度関数は、さまざまなライブラリで提供されています。
- どのライブラリを使用するかは、個人の好みや状況によって異なります。
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