PyTorch ONNX:モデルをONNX形式に変換して共有

2024-04-02

PyTorchにおけるONNXとtorch.onnx.JitScalarType.dtype()

torch.onnx.JitScalarType.dtype()は、ONNXモデルに含まれるスカラー型のデータ型を指定するために使用されます。この関数は、PyTorchのデータ型をONNXのデータ型に変換します。

使用例

import torch
from torch.onnx import jit_scalar_type

# PyTorchモデルを定義
model = torch.nn.Sequential(
    torch.nn.Linear(10, 10),
    torch.nn.ReLU(),
    torch.nn.Linear(10, 1)
)

# モデルをONNX形式に変換
torch.onnx.export(model, "model.onnx", input_names=["input"], output_names=["output"],
                  dynamic_axes={"input": {0: "batch_size"}, "output": {0: "batch_size"}})

# スカラー型のデータ型を指定
jit_scalar_type.dtype(torch.float)

# 再度モデルをONNX形式に変換
torch.onnx.export(model, "model_with_dtype.onnx", input_names=["input"], output_names=["output"],
                  dynamic_axes={"input": {0: "batch_size"}, "output": {0: "batch_size"}})

この例では、jit_scalar_type.dtype(torch.float)によって、モデル内のすべてのスカラー型のデータ型がfloatに設定されます。

引数

  • dtype: スカラー型のデータ型を指定するPyTorchのデータ型オブジェクト

戻り値

なし

注意点

  • jit_scalar_type.dtype()は、モデルをONNX形式に変換する前に呼び出す必要があります。
  • この関数は、PyTorch 1.8以降でのみ使用できます。

PyTorchのONNXに関する情報は、PyTorch公式ドキュメントやONNX公式ドキュメントを参照してください。

torch.onnx.JitScalarType.dtype()は、ONNXモデルに含まれるスカラー型のデータ型を指定するために使用されます。この関数は、PyTorchのデータ型をONNXのデータ型に変換します。



PyTorch ONNX サンプルコード

画像分類

import torch
from torchvision import datasets, transforms

# モデルを定義
model = torch.nn.Sequential(
    torch.nn.Conv2d(1, 32, 3, 1),
    torch.nn.ReLU(),
    torch.nn.MaxPool2d(2, 2),
    torch.nn.Flatten(),
    torch.nn.Linear(32 * 5 * 5, 10)
)

# モデルをONNX形式に変換
torch.onnx.export(model, "mnist.onnx", input_names=["input"], output_names=["output"])

自然言語処理

PyTorchチュートリアル - TransformerモデルをONNX形式に変換では、Transformerモデルを定義し、ONNX形式に変換する方法を説明しています。

import torch
from torch.nn import Transformer

# モデルを定義
model = Transformer(
    num_layers=6,
    d_model=512,
    nhead=8,
    num_encoder_layers=6,
    num_decoder_layers=6,
    dim_feedforward=2048,
    dropout=0.1,
    activation="relu"
)

# モデルをONNX形式に変換
torch.onnx.export(model, "transformer.onnx", input_names=["input"], output_names=["output"])

PyTorch ONNXは、PyTorchモデルを異なるフレームワーク間で共有するためのオープンな標準形式であるONNX形式に変換するための機能です。

上記は、PyTorch ONNXのサンプルコードです。これらのサンプルコードを参考に、PyTorchモデルをONNX形式に変換してみましょう。



PyTorchモデルをONNX形式に変換するその他の方法

TorchScript

import torch
from torch.jit import trace

# モデルを定義
model = torch.nn.Sequential(
    torch.nn.Linear(10, 10),
    torch.nn.ReLU(),
    torch.nn.Linear(10, 1)
)

# モデルをTorchScriptでコンパイル
traced_model = trace(model, example_inputs=torch.randn(1, 10))

# モデルをONNX形式に変換
traced_model.export("model.onnx", input_names=["input"], output_names=["output"])

ONNX Runtimeは、ONNXモデルを実行するためのオープンソースのランタイムです。ONNX Runtimeは、PyTorchモデルを含む様々なフレームワークのモデルを実行することができます。

import onnxruntime

# ONNXモデルを読み込む
sess = onnxruntime.InferenceSession("model.onnx")

# モデルを実行
inputs = {"input": torch.randn(1, 10)}
outputs = sess.run(inputs)

# 出力を表示
print(outputs)

PyTorchモデルをONNX形式に変換するには、torch.onnx.export()関数を使う方法以外にも、TorchScriptやONNX Runtimeを使う方法があります。

それぞれの方法にはメリットとデメリットがあります。

  • torch.onnx.export()関数を使う方法は、最もシンプルですが、すべてのモデルをONNX形式に変換できるわけではありません。
  • TorchScriptを使う方法は、torch.onnx.export()関数を使う方法よりも多くのモデルをONNX形式に変換することができますが、コードの書き換えが必要になる場合があります。
  • ONNX Runtimeを使う方法は、最も汎用性の高い方法ですが、パフォーマンスが最も良いとは限りません。

どの方法を使うかは、モデルの種類や用途によって異なります。




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