PyTorch ONNX:モデルをONNX形式に変換して共有
PyTorchにおけるONNXとtorch.onnx.JitScalarType.dtype()
torch.onnx.JitScalarType.dtype()
は、ONNXモデルに含まれるスカラー型のデータ型を指定するために使用されます。この関数は、PyTorchのデータ型をONNXのデータ型に変換します。
使用例
import torch
from torch.onnx import jit_scalar_type
# PyTorchモデルを定義
model = torch.nn.Sequential(
torch.nn.Linear(10, 10),
torch.nn.ReLU(),
torch.nn.Linear(10, 1)
)
# モデルをONNX形式に変換
torch.onnx.export(model, "model.onnx", input_names=["input"], output_names=["output"],
dynamic_axes={"input": {0: "batch_size"}, "output": {0: "batch_size"}})
# スカラー型のデータ型を指定
jit_scalar_type.dtype(torch.float)
# 再度モデルをONNX形式に変換
torch.onnx.export(model, "model_with_dtype.onnx", input_names=["input"], output_names=["output"],
dynamic_axes={"input": {0: "batch_size"}, "output": {0: "batch_size"}})
この例では、jit_scalar_type.dtype(torch.float)
によって、モデル内のすべてのスカラー型のデータ型がfloat
に設定されます。
引数
dtype
: スカラー型のデータ型を指定するPyTorchのデータ型オブジェクト
戻り値
なし
注意点
jit_scalar_type.dtype()
は、モデルをONNX形式に変換する前に呼び出す必要があります。- この関数は、PyTorch 1.8以降でのみ使用できます。
PyTorchのONNXに関する情報は、PyTorch公式ドキュメントやONNX公式ドキュメントを参照してください。
torch.onnx.JitScalarType.dtype()
は、ONNXモデルに含まれるスカラー型のデータ型を指定するために使用されます。この関数は、PyTorchのデータ型をONNXのデータ型に変換します。
PyTorch ONNX サンプルコード
画像分類
import torch
from torchvision import datasets, transforms
# モデルを定義
model = torch.nn.Sequential(
torch.nn.Conv2d(1, 32, 3, 1),
torch.nn.ReLU(),
torch.nn.MaxPool2d(2, 2),
torch.nn.Flatten(),
torch.nn.Linear(32 * 5 * 5, 10)
)
# モデルをONNX形式に変換
torch.onnx.export(model, "mnist.onnx", input_names=["input"], output_names=["output"])
自然言語処理
PyTorchチュートリアル - TransformerモデルをONNX形式に変換では、Transformerモデルを定義し、ONNX形式に変換する方法を説明しています。
import torch
from torch.nn import Transformer
# モデルを定義
model = Transformer(
num_layers=6,
d_model=512,
nhead=8,
num_encoder_layers=6,
num_decoder_layers=6,
dim_feedforward=2048,
dropout=0.1,
activation="relu"
)
# モデルをONNX形式に変換
torch.onnx.export(model, "transformer.onnx", input_names=["input"], output_names=["output"])
PyTorch ONNXは、PyTorchモデルを異なるフレームワーク間で共有するためのオープンな標準形式であるONNX形式に変換するための機能です。
上記は、PyTorch ONNXのサンプルコードです。これらのサンプルコードを参考に、PyTorchモデルをONNX形式に変換してみましょう。
PyTorchモデルをONNX形式に変換するその他の方法
TorchScript
import torch
from torch.jit import trace
# モデルを定義
model = torch.nn.Sequential(
torch.nn.Linear(10, 10),
torch.nn.ReLU(),
torch.nn.Linear(10, 1)
)
# モデルをTorchScriptでコンパイル
traced_model = trace(model, example_inputs=torch.randn(1, 10))
# モデルをONNX形式に変換
traced_model.export("model.onnx", input_names=["input"], output_names=["output"])
ONNX Runtimeは、ONNXモデルを実行するためのオープンソースのランタイムです。ONNX Runtimeは、PyTorchモデルを含む様々なフレームワークのモデルを実行することができます。
import onnxruntime
# ONNXモデルを読み込む
sess = onnxruntime.InferenceSession("model.onnx")
# モデルを実行
inputs = {"input": torch.randn(1, 10)}
outputs = sess.run(inputs)
# 出力を表示
print(outputs)
PyTorchモデルをONNX形式に変換するには、torch.onnx.export()
関数を使う方法以外にも、TorchScriptやONNX Runtimeを使う方法があります。
それぞれの方法にはメリットとデメリットがあります。
torch.onnx.export()
関数を使う方法は、最もシンプルですが、すべてのモデルをONNX形式に変換できるわけではありません。- TorchScriptを使う方法は、
torch.onnx.export()
関数を使う方法よりも多くのモデルをONNX形式に変換することができますが、コードの書き換えが必要になる場合があります。 - ONNX Runtimeを使う方法は、最も汎用性の高い方法ですが、パフォーマンスが最も良いとは限りません。
どの方法を使うかは、モデルの種類や用途によって異なります。
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