Qt Widgets：QTextEdit::copy()とQTextCursor::copy()の違い

Qt WidgetsにおけるQLineEdit::copy()の解説

QLineEdit::copy()関数は非常にシンプルで、以下のように使用できます。

// QLineEditオブジェクトを作成
QLineEdit lineEdit;

// テキストを設定
lineEdit.setText("Hello, world!");

// テキストをコピー
lineEdit.copy();

上記のコードを実行すると、"Hello, world!"というテキストがシステムのクリップボードにコピーされます。その後、他のアプリケーションでCtrl+Vキーを押すことで、このテキストを貼り付けることができます。

QLineEdit::copy()関数は、いくつかのオプション引数を受け取ることができます。これらの引数を使用することで、コピーするテキストの範囲や、コピー後のフォーマットなどを制御することができます。

オプション引数

• selectionOnly:
  • trueの場合、選択範囲のみをコピーします。
  • 既定値はfalseで、テキスト全体がコピーされます。
• mode:
  • Qt::CopySelection : 選択範囲のみをコピーします。
  • Qt::CopyPlainText : テキストのみをコピーします。
  • Qt::CopyRichText : リッチテキスト形式でコピーします。
  • 既定値はQt::CopyPlainTextです。

例

以下のコードは、選択範囲のみをプレーンテキスト形式でコピーする例です。

lineEdit.copy(true, Qt::CopyPlainText);

補足

• QLineEdit::copy()関数は、Qt::Shortcut::Copyキーショートカットにも対応しています。
• QLineEdit::selectAll()関数を事前に呼び出すことで、テキスト全体を選択してからコピーすることができます。
• QApplication::clipboard()オブジェクトを使用することで、クリップボードにアクセスしたり、内容を取得したりすることができます。

QLineEdit::copy() 関数のサンプルコード

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // QLineEditオブジェクトを作成
  QLineEdit lineEdit;

  // テキストを設定
  lineEdit.setText("Hello, world!");

  // テキストをコピー
  lineEdit.copy();

  // ウィンドウを表示
  lineEdit.show();

  return app.exec();
}

選択範囲のみをコピーする例

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // QLineEditオブジェクトを作成
  QLineEdit lineEdit;

  // テキストを設定
  lineEdit.setText("This is a sample text.");

  // 選択範囲を設定
  lineEdit.setSelection(5, 10);

  // 選択範囲のみをコピー
  lineEdit.copy(true);

  // ウィンドウを表示
  lineEdit.show();

  return app.exec();
}

リッチテキスト形式でコピーする例

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // QLineEditオブジェクトを作成
  QLineEdit lineEdit;

  // リッチテキストを設定
  lineEdit.setText("<b>Hello</b>, <i>world</i>!");

  // リッチテキスト形式でコピー
  lineEdit.copy(false, Qt::CopyRichText);

  // ウィンドウを表示
  lineEdit.show();

  return app.exec();
}

QShortcut を使用してコピーする例

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // QLineEditオブジェクトを作成
  QLineEdit lineEdit;

  // テキストを設定
  lineEdit.setText("This is a sample text.");

  // コピーショートカットを作成
  QShortcut *copyShortcut = new QShortcut(QKeySequence::Copy, &lineEdit);

  // ショートカットとコピー関数を接続
  QObject::connect(copyShortcut, &QShortcut::activated, &lineEdit, &QLineEdit::copy);

  // ウィンドウを表示
  lineEdit.show();

  return app.exec();
}

QClipboard を使用してクリップボードの内容を取得する例

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // QLineEditオブジェクトを作成
  QLineEdit lineEdit;

  // テキストを設定
  lineEdit.setText("This is a sample text.");

  // テキストをコピー
  lineEdit.copy();

  // QClipboardオブジェクトを作成
  QApplication::clipboard();

  // クリップボードの内容を取得
  QString text = clipboard->text();

  // テキストを表示
  qDebug() << text;

  // ウィンドウを表示
  lineEdit.show();

  return app.exec();
}

これらのサンプルコードは、QLineEdit::copy()関数の使い方を理解するのに役立ちます。

QLineEdit::copy() 以外の方法

QTextEdit::copy()

QTextEdit クラスは、より高度なテキスト編集機能を提供します。QTextEdit::copy() 関数は、QLineEdit::copy() と同様に機能しますが、選択範囲のみをコピーしたり、リッチテキスト形式でコピーしたりすることができます。

QTextCursor::copy()

QTextCursor クラスは、テキストカーソルを表します。QTextCursor::copy() 関数は、カーソルが現在位置しているテキストをコピーします。

QDrag::exec()

QDrag クラスは、ドラッグアンドドロップ操作を処理します。QDrag::exec() 関数は、ドラッグされたテキストをシステムのクリップボードにコピーします。

QClipboard::setText()

QClipboard クラスは、システムのクリップボードへのアクセスを提供します。QClipboard::setText() 関数は、指定されたテキストをクリップボードに設定します。

それぞれの方法の比較

• シンプルなテキストコピーの場合は、QLineEdit::copy() が最適です。
• 複雑なフォーマットをコピーする場合は、QTextEdit::copy() または QClipboard::setText() を使用します。
• ドラッグアンドドロップ操作と組み合わせる場合は、QDrag::exec() を使用します。
• 柔軟性が必要な場合は、QTextCursor::copy() を使用します。

// QTextEdit::copy() の例

QTextEdit textEdit;
textEdit.setText("This is a sample text.");
textEdit.copy();

// QTextCursor::copy() の例

QTextCursor cursor(textEdit);
cursor.select(QTextCursor::WordUnderCursor);
cursor.copy();

// QDrag::exec() の例

QDrag drag(textEdit);
drag.setText("This is a sample text.");
drag.exec();

// QClipboard::setText() の例

QApplication::clipboard()->setText("This is a sample text.");

これらのサンプルコードは、それぞれの方法の使い方を理解するのに役立ちます。

その他の方法

上記以外にも、独自のコードを書いてテキストをコピーすることもできます。