QTableView::rowCountChanged()シグナルとは?

2024-04-12

Qt WidgetsにおけるQTableView::rowCountChanged()シグナルの詳細解説

QTableView::rowCountChanged()シグナルは、テーブルビュー内の行数が変更された時に発生します。このシグナルは、モデルデータの変更、行の追加・削除、ソートなど、さまざまな状況で発生します。

シグナルの仕組み

QTableView::rowCountChanged()シグナルは、以下の2つの引数を持ちます。

  • int previousRowCount: 変更前の行数
  • int currentRowCount: 変更後の行数

これらの引数を使用して、行数の変更前後を比較することができます。

シグナルの接続

QTableView::rowCountChanged()シグナルは、QObject::connect()関数を使用して、スロットと呼ばれる関数を接続することができます。スロットは、シグナルが発行された時に呼び出される関数です。

シグナルの使用例

QTableView::rowCountChanged()シグナルは、さまざまな目的に使用することができます。以下に、いくつかの例を示します。

  • テーブルビューの更新: 行数の変更に合わせて、テーブルビューを更新することができます。
  • ステータスバーの更新: 行数の変更に合わせて、ステータスバーに表示する行数を更新することができます。
  • ログ記録: 行数の変更をログファイルに記録することができます。

コード例

以下のコードは、QTableView::rowCountChanged()シグナルに接続し、スロット内でテーブルビューを更新する例です。

#include <QtWidgets>

class MyTableView : public QTableView {
  Q_OBJECT
public:
  MyTableView(QWidget *parent = nullptr) : QTableView(parent) {
    // rowCountChanged()シグナルにスロットを接続
    connect(this, &QTableView::rowCountChanged, this, &MyTableView::onRowCountChanged);
  }

private slots:
  void onRowCountChanged(int previousRowCount, int currentRowCount) {
    // テーブルビューを更新
    // ...
  }
};

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // モデルデータを作成
  QStandardItemModel model;
  for (int i = 0; i < 10; ++i) {
    model.appendRow(new QStandardItem(QString("Row %1").arg(i)));
  }

  // テーブルビューを作成
  MyTableView tableView;
  tableView.setModel(&model);

  // テーブルビューを表示
  tableView.show();

  return app.exec();
}

補足

  • QTableView::rowCountChanged()シグナルは、モデルデータの変更だけでなく、ソートやフィルタリングによっても発行されます。
  • シグナルハンドラ内で、変更前の行数と変更後の行数を比較することで、行数の増減を判断することができます。
  • シグナルハンドラ内で、テーブルビューの更新以外の処理を行うことも可能です。


Qt WidgetsにおけるQTableView::rowCountChanged()シグナルのサンプルコード集

void MyTableView::onRowCountChanged(int previousRowCount, int currentRowCount) {
  if (currentRowCount > previousRowCount) {
    // 行が追加された
    // ...
  } else if (currentRowCount < previousRowCount) {
    // 行が削除された
    // ...
  }
}

テーブルビューを更新する

void MyTableView::onRowCountChanged(int previousRowCount, int currentRowCount) {
  // テーブルビューの更新
  for (int i = previousRowCount; i < currentRowCount; ++i) {
    // 新しい行を追加
    // ...
  }

  for (int i = currentRowCount; i < previousRowCount; ++i) {
    // 行を削除
    // ...
  }
}

ステータスバーを更新する

void MyTableView::onRowCountChanged(int previousRowCount, int currentRowCount) {
  // ステータスバーの更新
  statusBar()->showMessage(QString("行数: %1").arg(currentRowCount));
}

ログ記録

void MyTableView::onRowCountChanged(int previousRowCount, int currentRowCount) {
  // ログ記録
  qDebug() << "行数が " << previousRowCount << " から " << currentRowCount << " に変更されました。";
}

ソート・フィルタリングに対応する

void MyTableView::onRowCountChanged(int previousRowCount, int currentRowCount) {
  // ソート・フィルタリングによる変更の場合
  if (m_isSorting || m_isFiltering) {
    // ソート・フィルタリング後の行数を表示
    statusBar()->showMessage(QString("行数: %1 (フィルタリング後)").arg(currentRowCount));
  } else {
    // 通常の行数の変更
    // ...
  }
}

その他

  • 上記以外にも、さまざまな目的に使用することができます。
  • 具体的な処理は、アプリケーションの要件に応じて実装する必要があります。


Qt WidgetsにおけるQTableView::rowCountChanged()シグナルの代替方法

QAbstractItemModel::rowsInserted()シグナルは、モデルに新しい行が挿入された時に発生します。このシグナルを使用することで、行数の増加を検知することができます。

QAbstractItemModel::rowsRemoved()シグナルは、モデルから行が削除された時に発生します。このシグナルを使用することで、行数の減少を検知することができます。

QModelIndex::isValid()関数を使用して、モデルインデックスが有効かどうかを確認することができます。行が削除されると、その行のインデックスは無効になります。

QAbstractItemView::model()関数を使用して、テーブルビューに設定されているモデルを取得することができます。モデルを取得したら、QAbstractItemModel::rowCount()関数を使用して、行数を取得することができます。

QTimerを使用することで、定期的に行数をチェックすることができます。

それぞれの方法のメリットとデメリット

方法メリットデメリット
QTableView::rowCountChanged()シグナル簡単に使用できるソート・フィルタリングによる変更を検知できない
QAbstractItemModel::rowsInserted()シグナルソート・フィルタリングによる変更も検知できる複数のモデルを使用している場合、どのモデルの変更かを特定する必要がある
QAbstractItemModel::rowsRemoved()シグナルソート・フィルタリングによる変更も検知できる複数のモデルを使用している場合、どのモデルの変更かを特定する必要がある
QModelIndex::isValid()非常に軽量すべての状況で使えるわけではない
QAbstractItemView::model()関数すべての状況で使用できる他の方法よりも複雑
QTimerすべての状況で使用できる他の方法よりも複雑

どの方法を選択するべきかは、アプリケーションの要件によって異なります。以下のような点を考慮する必要があります。

  • 行数の変更をどのように検知したいか
  • ソート・フィルタリングによる変更を検知する必要があるか
  • 複数のモデルを使用しているか
  • 処理速度



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