Qt Widgets: QTableWidgetItem::setStatusTip() - テーブルウィジェットにステータスチップを表示する
Qt WidgetsにおけるQTableWidgetItem::setStatusTip()解説
ステータスチップ は、ツールチップと似ていますが、より詳細な情報を提供することができます。ツールチップは通常、アイテムに関する簡潔な説明を提供しますが、ステータスチップは、アイテムに関する詳細な情報や、アイテムとどのように対話できるかについての情報を提供することができます。
QTableWidgetItem::setStatusTip() の使い方は非常に簡単です。この関数は、const QString &statusTip
という単一の引数を受け取ります。この引数は、ステータスチップとして表示されるテキスト文字列です。
例えば、以下のコードは、テーブルウィジェット内の最初のアイテムのステータスチップを "This is the first item" に設定します。
QTableWidgetItem *item = new QTableWidgetItem("Item 1");
item->setStatusTip("This is the first item");
// テーブルウィジェットにアイテムを追加
tableWidget->setItem(0, 0, item);
QTableWidgetItem::setStatusTip() を使用するには、以下の点に注意する必要があります。
- ステータスチップは、テーブルウィジェットのマウス追跡が有効になっている場合にのみ表示されます。マウス追跡を有効にするには、
QTableWidget::setMouseTracking(true)
を呼び出す必要があります。 - ステータスチップは、Qt::StatusTipRole という役割を使用して設定されます。
- ステータスチップは、QString 型のテキスト文字列として設定する必要があります。
QTableWidgetItem::setStatusTip() のサンプルコード
QTableWidgetItem *item = new QTableWidgetItem("Item 1");
item->setStatusTip("This is the first item");
// テーブルウィジェットにアイテムを追加
tableWidget->setItem(0, 0, item);
HTML を使用したステータスチップ
QTableWidgetItem *item = new QTableWidgetItem("Item 1");
// HTML を使用してステータスチップを設定
item->setStatusTip("This is the <b>first</b> item");
// テーブルウィジェットにアイテムを追加
tableWidget->setItem(0, 0, item);
アイテムの状態に基づいてステータスチップを設定
QTableWidgetItem *item = new QTableWidgetItem("Item 1");
if (item->isSelected()) {
item->setStatusTip("Item is selected");
} else {
item->setStatusTip("Item is not selected");
}
// テーブルウィジェットにアイテムを追加
tableWidget->setItem(0, 0, item);
カスタムウィジェットを使用したステータスチップ
QTableWidgetItem *item = new QTableWidgetItem();
// カスタムウィジェットを作成
QWidget *widget = new QWidget();
QLabel *label = new QLabel("This is a custom widget");
widget->layout()->addWidget(label);
// アイテムにカスタムウィジェットを設定
item->setData(Qt::UserRole, widget);
// テーブルウィジェットにアイテムを追加
tableWidget->setItem(0, 0, item);
QTableWidgetItemDelegate を使用したステータスチップ
class MyDelegate : public QTableWidgetItemDelegate
{
public:
QWidget *createEditor(QWidget *parent, const QStyleOptionViewItem &option, const QModelIndex &index) const override
{
// ...
}
void paint(QPainter *painter, const QStyleOptionViewItem &option, const QModelIndex &index) const override
{
// ...
// ステータスチップを設定
if (option.state & QStyle::State_MouseOver) {
item->setStatusTip("This is the first item");
}
}
};
// デリゲートを設定
tableWidget->setItemDelegate(new MyDelegate());
上記のコードは、さまざまな方法で QTableWidgetItem::setStatusTip() を使用する方法を示しています。これらのサンプルコードを参考に、さまざまな状況でステータスチップを有効活用してください。
QTableWidgetItem::setStatusTip() 以外の方法
- ツールチップ: ツールチップは、アイテムにマウスがカーソルされた時に表示される簡潔な説明です。
QTableWidgetItem::setToolTip()
関数を使用して設定できます。 - アイテムデータ: アイテムデータは、アイテムに関連付けられた任意のデータです。
QTableWidgetItem::setData()
関数を使用して設定できます。 - カスタムウィジェット: カスタムウィジェットを使用して、アイテムに任意の情報を表示することができます。
QTableWidgetItem::setData()
関数を使用して、アイテムにカスタムウィジェットを設定できます。
これらの方法のどれを選択するかは、表示したい情報の種類と、どのように表示したいかによって異なります。
以下は、それぞれの方法の利点と欠点です。
ツールチップ
- 利点:
- 設定が簡単
- 軽量
- 欠点:
- 表示できる情報量が限られている
アイテムデータ
- 利点:
- 任意のデータを表示できる
- プログラムによって柔軟に処理できる
- 欠点:
- 設定が複雑
- ユーザーにとってわかりにくい
カスタムウィジェット
- 利点:
- 自由度の高い情報表示が可能
- ユーザーインターフェースをより直感的で使いやすいものにすることができる
- 欠点:
- パフォーマンスへの影響が大きい
- 簡潔な説明を表示したい場合は、ツールチップが最適です。
- 複雑な情報を表示したい場合は、アイテムデータまたはカスタムウィジェットを使用する必要があります。
以下は、それぞれの方法の具体的な使用例です。
ツールチップ
- アイテムの値を説明する
- アイテムの使用方法を説明する
アイテムデータ
- アイテムのID を保存する
- アイテムの状態を保存する
カスタムウィジェット
- アイテムの画像を表示する
- アイテムの詳細情報を表示する
これらの例を参考に、状況に合わせて最適な方法を選択してください。
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