Qt GUI でテキストフレームの親フレームを取得する: QTextFrame::parentFrame() 関数徹底解説
Qt GUI の QTextFrame::parentFrame() 関数解説
QTextFrame::parentFrame()
関数は、テキストフレームの親フレームを取得します。テキストフレームは、テキストドキュメント内のテキストブロックをグループ化するオブジェクトです。
使い方
QTextFrame *frame = ...; // 対象となるテキストフレーム
QTextFrame *parentFrame = frame->parentFrame();
if (parentFrame) {
// 親フレームが存在する場合の処理
} else {
// 親フレームが存在しない場合の処理
}
引数
frame
: 親フレームを取得したいテキストフレーム
戻り値
- 親フレームが存在する場合: 親フレームへのポインタ
- 親フレームが存在しない場合: nullptr
例
QTextDocument document;
QTextFrame *rootFrame = document.rootFrame();
// ルートフレームの親フレームは存在しない
QTextFrame *parentFrame = rootFrame->parentFrame();
if (parentFrame == nullptr) {
qDebug() << "The root frame has no parent frame.";
}
// 子フレームを作成
QTextFrame *childFrame = new QTextFrame(rootFrame);
// 子フレームの親フレームはルートフレーム
parentFrame = childFrame->parentFrame();
if (parentFrame == rootFrame) {
qDebug() << "The child frame's parent frame is the root frame.";
}
補足
- テキストフレームは、入れ子構造になっている場合があります。
- ルートフレームは、親フレームを持たない唯一のフレームです。
QTextFrame::firstChild()
やQTextFrame::nextSibling()
などの関数を使って、フレームの子フレームや兄弟フレームを取得することもできます。
- この回答は、情報提供のみを目的としています。
- この回答の内容は、予告なく変更される場合があります。
- この回答によって生じた損害について、いかなる責任も負いません。
Qt GUI の QTextFrame::parentFrame() 関数を使ったサンプルコード
テキストフレーム階層を再帰的に表示
void printFrameTree(QTextFrame *frame, int indent = 0) {
for (int i = 0; i < indent; ++i) {
qDebug() << " ";
}
qDebug() << frame->frameFormat().toPlainText();
for (QTextFrame *childFrame = frame->firstChild(); childFrame; childFrame = childFrame->nextSibling()) {
printFrameTree(childFrame, indent + 1);
}
}
int main() {
QTextDocument document;
QTextFrame *rootFrame = document.rootFrame();
// ルートフレームから子フレームを再帰的に表示
printFrameTree(rootFrame);
return 0;
}
親フレームに基づいてテキストフレームを編集
void changeFrameColor(QTextFrame *frame, const QColor &color) {
if (frame) {
QTextCharFormat format = frame->frameFormat();
format.setBackground(color);
frame->setFrameFormat(format);
}
}
int main() {
QTextDocument document;
QTextFrame *rootFrame = document.rootFrame();
// 最初のフレームを青色に設定
changeFrameColor(rootFrame->firstChild(), Qt::blue);
// 2番目のフレームを緑色に設定
changeFrameColor(rootFrame->firstChild()->nextSibling(), Qt::green);
return 0;
}
フレーム内のテキストを取得
QString getTextFromFrame(QTextFrame *frame) {
QString text;
QTextCursor cursor(frame);
cursor.beginEditBlock();
while (!cursor.atEnd()) {
text += cursor.selectedText();
cursor.movePosition(QTextCursor::NextCharacter);
}
cursor.endEditBlock();
return text;
}
int main() {
QTextDocument document;
QTextFrame *rootFrame = document.rootFrame();
// ルートフレーム内のテキストを取得
QString text = getTextFromFrame(rootFrame);
qDebug() << text;
return 0;
}
QTextFrame::parentFrame() 関数の代替方法
QTextCursor::currentFrame() を使用する
QTextCursor cursor = ...; // 対象となるテキストカーソル
QTextFrame *frame = cursor.currentFrame();
if (frame) {
// フレームが存在する場合の処理
} else {
// フレームが存在しない場合の処理
}
QTextDocument::findFrame() を使用する
QTextDocument document;
QTextFrame *frame = document.findFrame(position);
if (frame) {
// フレームが存在する場合の処理
} else {
// フレームが存在しない場合の処理
}
QTextFrame::iterator を使用する
QTextFrame *frame = ...; // 対象となるテキストフレーム
for (QTextFrame::iterator it = frame->begin(); it != frame->end(); ++it) {
QTextFrame *childFrame = *it;
// 子フレームに対する処理
}
これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。
方法の比較
方法 | 利点 | 欠点 |
---|---|---|
QTextCursor::currentFrame() | 簡単に使える | カーソルが存在するフレームしか取得できない |
QTextDocument::findFrame() | 任意の位置のフレームを取得できる | 複雑なコードになる |
QTextFrame::iterator | すべてのフレームを効率的に処理できる | コードが複雑になる |
具体的な状況に応じて、適切な方法を選択する必要があります。
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