Qt GUI でテキストフレームの親フレームを取得する: QTextFrame::parentFrame() 関数徹底解説

2024-04-12

Qt GUI の QTextFrame::parentFrame() 関数解説

QTextFrame::parentFrame() 関数は、テキストフレームの親フレームを取得します。テキストフレームは、テキストドキュメント内のテキストブロックをグループ化するオブジェクトです。

使い方

QTextFrame *frame = ...; // 対象となるテキストフレーム
QTextFrame *parentFrame = frame->parentFrame();

if (parentFrame) {
  // 親フレームが存在する場合の処理
} else {
  // 親フレームが存在しない場合の処理
}

引数

  • frame: 親フレームを取得したいテキストフレーム

戻り値

  • 親フレームが存在する場合: 親フレームへのポインタ
  • 親フレームが存在しない場合: nullptr

QTextDocument document;
QTextFrame *rootFrame = document.rootFrame();

// ルートフレームの親フレームは存在しない
QTextFrame *parentFrame = rootFrame->parentFrame();
if (parentFrame == nullptr) {
  qDebug() << "The root frame has no parent frame.";
}

// 子フレームを作成
QTextFrame *childFrame = new QTextFrame(rootFrame);

// 子フレームの親フレームはルートフレーム
parentFrame = childFrame->parentFrame();
if (parentFrame == rootFrame) {
  qDebug() << "The child frame's parent frame is the root frame.";
}

補足

  • テキストフレームは、入れ子構造になっている場合があります。
  • ルートフレームは、親フレームを持たない唯一のフレームです。
  • QTextFrame::firstChild()QTextFrame::nextSibling() などの関数を使って、フレームの子フレームや兄弟フレームを取得することもできます。
  • この回答は、情報提供のみを目的としています。
  • この回答の内容は、予告なく変更される場合があります。
  • この回答によって生じた損害について、いかなる責任も負いません。


Qt GUI の QTextFrame::parentFrame() 関数を使ったサンプルコード

テキストフレーム階層を再帰的に表示

void printFrameTree(QTextFrame *frame, int indent = 0) {
  for (int i = 0; i < indent; ++i) {
    qDebug() << " ";
  }
  qDebug() << frame->frameFormat().toPlainText();

  for (QTextFrame *childFrame = frame->firstChild(); childFrame; childFrame = childFrame->nextSibling()) {
    printFrameTree(childFrame, indent + 1);
  }
}

int main() {
  QTextDocument document;
  QTextFrame *rootFrame = document.rootFrame();

  // ルートフレームから子フレームを再帰的に表示
  printFrameTree(rootFrame);

  return 0;
}

親フレームに基づいてテキストフレームを編集

void changeFrameColor(QTextFrame *frame, const QColor &color) {
  if (frame) {
    QTextCharFormat format = frame->frameFormat();
    format.setBackground(color);
    frame->setFrameFormat(format);
  }
}

int main() {
  QTextDocument document;
  QTextFrame *rootFrame = document.rootFrame();

  // 最初のフレームを青色に設定
  changeFrameColor(rootFrame->firstChild(), Qt::blue);

  // 2番目のフレームを緑色に設定
  changeFrameColor(rootFrame->firstChild()->nextSibling(), Qt::green);

  return 0;
}

フレーム内のテキストを取得

QString getTextFromFrame(QTextFrame *frame) {
  QString text;
  QTextCursor cursor(frame);
  cursor.beginEditBlock();
  while (!cursor.atEnd()) {
    text += cursor.selectedText();
    cursor.movePosition(QTextCursor::NextCharacter);
  }
  cursor.endEditBlock();
  return text;
}

int main() {
  QTextDocument document;
  QTextFrame *rootFrame = document.rootFrame();

  // ルートフレーム内のテキストを取得
  QString text = getTextFromFrame(rootFrame);
  qDebug() << text;

  return 0;
}


QTextFrame::parentFrame() 関数の代替方法

QTextCursor::currentFrame() を使用する

QTextCursor cursor = ...; // 対象となるテキストカーソル
QTextFrame *frame = cursor.currentFrame();

if (frame) {
  // フレームが存在する場合の処理
} else {
  // フレームが存在しない場合の処理
}

QTextDocument::findFrame() を使用する

QTextDocument document;
QTextFrame *frame = document.findFrame(position);

if (frame) {
  // フレームが存在する場合の処理
} else {
  // フレームが存在しない場合の処理
}

QTextFrame::iterator を使用する

QTextFrame *frame = ...; // 対象となるテキストフレーム
for (QTextFrame::iterator it = frame->begin(); it != frame->end(); ++it) {
  QTextFrame *childFrame = *it;

  // 子フレームに対する処理
}

これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。

方法の比較

方法利点欠点
QTextCursor::currentFrame()簡単に使えるカーソルが存在するフレームしか取得できない
QTextDocument::findFrame()任意の位置のフレームを取得できる複雑なコードになる
QTextFrame::iteratorすべてのフレームを効率的に処理できるコードが複雑になる

具体的な状況に応じて、適切な方法を選択する必要があります。




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