Qt GUI でテキストレイアウトを制御する：QTextCharFormat、QTextDocument、QGraphicsTextItem

Qt GUI で QTextLayout::setTextOption() を使う：詳細解説

QTextLayout::setTextOption() は、Qt GUI でテキストレイアウトを制御する強力な関数です。この関数を使うと、テキストの配置、行間隔、タブストップ、文字間隔など、さまざまなレイアウトオプションを設定できます。

チュートリアル

このチュートリアルでは、QTextLayout::setTextOption() の使い方を段階的に説明します。

ステップ 1：QTextLayout オブジェクトを作成する

まず、QTextLayout オブジェクトを作成する必要があります。これは、テキストをレンダリングするキャンバスのようなものです。

QTextLayout textLayout;

ステップ 2：テキストを設定する

次に、レンダリングするテキストを設定する必要があります。

textLayout.setText("これはサンプルテキストです。");

ステップ 3：QTextOption オブジェクトを作成する

QTextOption オブジェクトは、テキストレイアウトオプションを格納します。

QTextOption textOption;

ステップ 4：レイアウトオプションを設定する

QTextOption オブジェクトには、さまざまなレイアウトオプションを設定できます。以下は、いくつかの例です。

• テキストの配置

textOption.setAlignment(Qt::AlignCenter);

• 行間隔

textOption.setLineSpacing(1.5);

• タブストップ

textOption.setTabStop(40);

• 文字間隔

textOption.setWordSpacing(2);

最後に、QTextLayout::setTextOption() を使って、QTextLayout オブジェクトに QTextOption オブジェクトを適用します。

textLayout.setTextOption(textOption);

ステップ 6：テキストをレンダリングする

最後に、QPainter オブジェクトを使ってテキストをレンダリングします。

QPainter painter;
painter.begin(this);
painter.drawText(QPointF(10, 10), textLayout);
painter.end();

追加情報

• QTextLayout::setTextOption() は、テキストレイアウトを細かく制御する必要がある場合に便利です。
• QTextOption オブジェクトには、他にもたくさんのレイアウトオプションがあります。詳細は Qt ドキュメントを参照してください。

応用例

• テキストエディタ
• ワープロソフト
• グラフィックデザインツール

このチュートリアルが、Qt GUI で QTextLayout::setTextOption() を使うための参考になれば幸いです。

補足

• 上記のコードは、Qt 5.15 をベースにしています。
• コード例は、説明を簡潔にするために一部省略されています。

Qt GUI で QTextLayout::setTextOption() を使う：サンプルコード

このセクションでは、QTextLayout::setTextOption() の使い方を示すいくつかのサンプルコードを紹介します。

サンプルコード 1：テキストの配置

QTextLayout textLayout;
textLayout.setText("これはサンプルテキストです。");

QTextOption textOption;
textOption.setAlignment(Qt::AlignCenter);

textLayout.setTextOption(textOption);

QPainter painter;
painter.begin(this);
painter.drawText(QPointF(10, 10), textLayout);
painter.end();

このコードは、テキストをウィンドウの中央に配置します。

サンプルコード 2：行間隔

QTextLayout textLayout;
textLayout.setText("これはサンプルテキストです。\nこれは次の行です。");

QTextOption textOption;
textOption.setLineSpacing(1.5);

textLayout.setTextOption(textOption);

QPainter painter;
painter.begin(this);
painter.drawText(QPointF(10, 10), textLayout);
painter.end();

このコードは、テキスト行間のスペースを 1.5 倍に設定します。

サンプルコード 3：タブストップ

QTextLayout textLayout;
textLayout.setText("これはサンプル\tテキストです。");

QTextOption textOption;
textOption.setTabStop(40);

textLayout.setTextOption(textOption);

QPainter painter;
painter.begin(this);
painter.drawText(QPointF(10, 10), textLayout);
painter.end();

このコードは、タブストップを 40 ピクセルに設定します。

サンプルコード 4：文字間隔

QTextLayout textLayout;
textLayout.setText("これはサンプルテキストです。");

QTextOption textOption;
textOption.setWordSpacing(2);

textLayout.setTextOption(textOption);

QPainter painter;
painter.begin(this);
painter.drawText(QPointF(10, 10), textLayout);
painter.end();

このコードは、文字間のスペースを 2 ピクセルに設定します。

このチュートリアルが、Qt GUI で QTextLayout::setTextOption() を使うための参考になれば幸いです。

QTextLayout::setTextOption() 以外の方法

Qt GUI でテキストレイアウトを制御するには、QTextLayout::setTextOption() 以外にもいくつかの方法があります。

方法

• QTextCharFormat

QTextCharFormat オブジェクトを使って、個々の文字の書式を設定できます。例えば、フォント、色、太字、斜体などを設定できます。

• QTextDocument

QTextDocument オブジェクトを使って、複雑なテキストレイアウトを作成できます。例えば、段落、ページ番号、ヘッダー、フッターなどを設定できます。

• QGraphicsTextItem

QGraphicsTextItem オブジェクトを使って、Qt Graphics View フレームワークでテキストを表示できます。

各方法の詳細

QTextCharFormat オブジェクトを使って、個々の文字の書式を設定できます。例えば、フォント、色、太字、斜体などを設定できます。

QTextCharFormat charFormat;
charFormat.setFont(QFont("Arial", 12));
charFormat.setColor(Qt::red);
charFormat.setFontWeight(QFont::Bold);

QTextLayout textLayout;
textLayout.setText("これはサンプルテキストです。");
textLayout.setCharFormat(charFormat);

QPainter painter;
painter.begin(this);
painter.drawText(QPointF(10, 10), textLayout);
painter.end();

QTextDocument オブジェクトを使って、複雑なテキストレイアウトを作成できます。例えば、段落、ページ番号、ヘッダー、フッターなどを設定できます。

QTextDocument document;
document.setHtml("<h1>これはサンプル見出しです。</h1><p>これはサンプルテキストです。</p>");

QTextLayout textLayout;
textLayout.setText(document.toPlainText());

QPainter painter;
painter.begin(this);
painter.drawText(QPointF(10, 10), textLayout);
painter.end();

QGraphicsTextItem オブジェクトを使って、Qt Graphics View フレームワークでテキストを表示できます。

QGraphicsTextItem textItem;
textItem.setText("これはサンプルテキストです。");
textItem.setFont(QFont("Arial", 12));
textItem.setPos(10, 10);

QGraphicsScene scene;
scene.addItem(&textItem);

QGraphicsView view;
view.setScene(&scene);
view.show();

追加情報

• QTextLayout::setTextOption() は、テキストレイアウトを簡単に制御する方法ですが、細かい制御には向いていません。
• 細かい制御が必要な場合は、QTextCharFormat、QTextDocument、QGraphicsTextItem などの他の方法を使う必要があります。

この情報が、Qt GUI でテキストレイアウトを制御するのに役立つことを願っています。