Qt Widgetsで迷わない!QWidget::adjustSize()のサンプルコード集
Qt WidgetsにおけるQWidget::adjustSize()の解説
QWidget::adjustSize()
は、Qt Widgetsフレームワークで提供される関数で、ウィジェットのサイズをその内容に自動的に調整します。これは、ウィジェットを適切なサイズに保ち、ユーザーインターフェースのレイアウトを簡潔にするのに役立ちます。
仕組み
QWidget::adjustSize()
は以下の手順でウィジェットのサイズを調整します。
- ウィジェットの子ウィジェットすべてを考慮し、それらをすべて含む最小の矩形を計算します。
- ウィジェット自身のサイズヒントを考慮します。サイズヒントは、ウィジェットが望ましいサイズを示すものです。
- 1と2で計算されたサイズを比較し、ウィジェットのサイズを決定します。
使用例
QWidget::adjustSize()
は、さまざまな状況で使用できます。以下は、その使用例です。
- ウィジェットを初めて作成したとき
- ウィジェットの内容が変更されたとき
- ウィジェットのレイアウトを変更したとき
コード例
// ウィジェットを作成
QWidget *widget = new QWidget();
// ウィジェットに子ウィジェットを追加
QVBoxLayout *layout = new QVBoxLayout();
layout->addWidget(new QPushButton("ボタン"));
layout->addWidget(new QLineEdit());
widget->setLayout(layout);
// ウィジェットのサイズを内容に自動的に調整
widget->adjustSize();
注意事項
QWidget::adjustSize()
は、ウィジェットのサイズヒントを考慮します。そのため、ウィジェットのサイズヒントを適切に設定することが重要です。QWidget::adjustSize()
は、ウィジェットの親ウィジェットのサイズにも影響を与えます。そのため、親ウィジェットのサイズポリシーを考慮する必要があります。
QWidget::adjustSize()
以外にも、ウィジェットのサイズを調整する方法はいくつかあります。詳細は、Qt Widgetsのドキュメントを参照してください。
補足
- 上記のコード例では、QVBoxLayoutを使用しています。QHBoxLayoutやQGridLayoutなど、他のレイアウトマネージャーを使用することもできます。
QWidget::adjustSize()
は、ウィジェットの最小サイズと最大サイズにも影響を与えます。詳細は、Qt Widgetsのドキュメントを参照してください。
QWidget::adjustSize() のサンプルコード
QWidget widget;
QVBoxLayout layout;
// ウィジェットに子ウィジェットを追加
layout.addWidget(new QPushButton("ボタン"));
layout.addWidget(new QLineEdit());
widget.setLayout(&layout);
// ウィジェットのサイズを内容に自動的に調整
widget.adjustSize();
widget.show();
サイズヒントの例
QWidget widget;
QVBoxLayout layout;
// ウィジェットに子ウィジェットを追加
QPushButton *button = new QPushButton("ボタン");
button->setSizePolicy(QSizePolicy::Minimum, QSizePolicy::Fixed);
button->setMinimumSize(QSize(100, 50));
layout.addWidget(button);
layout.addWidget(new QLineEdit());
widget.setLayout(&layout);
// ウィジェットのサイズを内容に自動的に調整
widget.adjustSize();
widget.show();
最小サイズと最大サイズの例
QWidget widget;
QVBoxLayout layout;
// ウィジェットに子ウィジェットを追加
layout.addWidget(new QPushButton("ボタン"));
layout.addWidget(new QLineEdit());
widget.setLayout(&layout);
// ウィジェットの最小サイズと最大サイズを設定
widget.setMinimumSize(QSize(200, 100));
widget.setMaximumSize(QSize(400, 200));
// ウィジェットのサイズを内容に自動的に調整
widget.adjustSize();
widget.show();
レイアウトマネージャーの例
QWidget widget;
QGridLayout layout;
// ウィジェットに子ウィジェットを追加
layout.addWidget(new QPushButton("ボタン"), 0, 0);
layout.addWidget(new QLineEdit(), 0, 1);
layout.addWidget(new QCheckBox("チェックボックス"), 1, 0);
widget.setLayout(&layout);
// ウィジェットのサイズを内容に自動的に調整
widget.adjustSize();
widget.show();
親ウィジェットの影響
QWidget parentWidget;
QVBoxLayout parentLayout;
// 親ウィジェットに子ウィジェットを追加
parentLayout.addWidget(new QWidget());
parentWidget.setLayout(&parentLayout);
// 子ウィジェットを作成
QWidget widget;
QVBoxLayout layout;
// 子ウィジェットに子ウィジェットを追加
layout.addWidget(new QPushButton("ボタン"));
layout.addWidget(new QLineEdit());
widget.setLayout(&layout);
// 子ウィジェットの親ウィジェットを設定
widget.setParent(&parentWidget);
// 子ウィジェットのサイズを内容に自動的に調整
widget.adjustSize();
parentWidget.show();
これらのサンプルコードは、QWidget::adjustSize()
のさまざまな使用方法を示しています。これらのコードを参考に、自分のアプリケーションに合った方法で QWidget::adjustSize()
を使用してください。
- 上記のサンプルコードは、Qt 5.15.2 で動作確認しています。
- コードの動作は、使用している Qt のバージョンによって異なる場合があります。
QWidget::adjustSize() 以外の方法
setMinimumSize() と setMaximumSize()
QWidget::setMinimumSize()
と QWidget::setMaximumSize()
を使用して、ウィジェットの最小サイズと最大サイズを設定することができます。
QWidget widget;
// ウィジェットの最小サイズと最大サイズを設定
widget.setMinimumSize(QSize(200, 100));
widget.setMaximumSize(QSize(400, 200));
// ウィジェットのサイズを設定
widget.resize(300, 150);
widget.show();
sizeHint()
QWidget::sizeHint()
を使用して、ウィジェットの推奨サイズを取得することができます。
QWidget widget;
// ウィジェットの推奨サイズを取得
QSize sizeHint = widget.sizeHint();
// ウィジェットのサイズを設定
widget.resize(sizeHint);
widget.show();
QLayout::addWidget()
の際に、Qt::AlignHCenter
や Qt::AlignVCenter
などのフラグを指定することで、ウィジェットをレイアウトの中央に配置することができます。
QWidget widget;
QVBoxLayout layout;
// ウィジェットをレイアウトの中央に配置
layout.addWidget(&widget, Qt::AlignHCenter | Qt::AlignVCenter);
widget.setLayout(&layout);
widget.show();
QGridLayout::addWidget()
の際に、行と列を指定することで、ウィジェットをレイアウトの特定の位置に配置することができます。
QWidget widget;
QGridLayout layout;
// ウィジェットをレイアウトの (1, 1) に配置
layout.addWidget(&widget, 1, 1);
widget.setLayout(&layout);
widget.show();
カスタムレイアウト
上記の方法で満足できない場合は、カスタムレイアウトを作成することができます。カスタムレイアウトでは、ウィジェットのサイズと位置を自由に設定することができます。
- 上記の方法は、Qt 5.15.2 で動作確認しています。
どの方法を使うべきかは、状況によって異なります。以下に、いくつかのヒントを紹介します。
- シンプルで簡単な方法:
QWidget::adjustSize()
を使用します。 - ウィジェットの最小サイズと最大サイズを制限したい:
setMinimumSize()
とsetMaximumSize()
を使用します。 - ウィジェットをレイアウトの中央に配置したい:
QLayout::addWidget()
の際にQt::AlignHCenter
やQt::AlignVCenter
などのフラグを指定します。 - ウィジェットをレイアウトの特定の位置に配置したい:
QGridLayout::addWidget()
を使用します。 - より柔軟なレイアウトが必要: カスタムレイアウトを作成します。
QWidget::adjustSize()
は、ウィジェットのサイズを内容に自動的に調整する便利な関数です。しかし、状況によっては他の方法の方が適切な場合もあります。上記のヒントを参考に、自分のアプリケーションに合った方法を選択してください。
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