CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES の詳細解説

2024-04-09

CMakeのVariables: CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES

概要

使用例

以下の例は、CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES を使用して、コンパイル時に CMAKE_CXX_FLAGS 変数を無視する方法を示しています。

set(CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES TRUE)

try_compile(
  SOURCE_DIR ${CMAKE_SOURCE_DIR}/src
  BINARY_DIR ${CMAKE_BINARY_DIR}/bin
  CMAKE_CXX_FLAGS "-Wall -Wextra"
)

if(CMAKE_TRY_COMPILE_RESULT)
  message(STATUS "Compile succeeded")
else()
  message(STATUS "Compile failed")
endif()

この例では、CMAKE_CXX_FLAGS 変数は -Wall -Wextra に設定されていますが、CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES 変数が TRUE に設定されているため、これらのフラグはコンパイル時に無視されます。

詳細

CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES 変数は、以下のプラットフォーム変数を無視します。

  • CMAKE_C_FLAGS
  • CMAKE_C_COMPILER

注意点

CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES 変数を設定すると、コンパイル時にプラットフォーム固有の機能が使用できなくなる可能性があります。



CMakeのVariables: CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES サンプルコード

異なるコンパイラでコードをコンパイルする

set(CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES TRUE)

try_compile(
  SOURCE_DIR ${CMAKE_SOURCE_DIR}/src
  BINARY_DIR ${CMAKE_BINARY_DIR}/bin
  CMAKE_C_COMPILER "clang"
)

if(CMAKE_TRY_COMPILE_RESULT)
  message(STATUS "Compile with clang succeeded")
else()
  message(STATUS "Compile with clang failed")
endif()

try_compile(
  SOURCE_DIR ${CMAKE_SOURCE_DIR}/src
  BINARY_DIR ${CMAKE_BINARY_DIR}/bin
  CMAKE_C_COMPILER "gcc"
)

if(CMAKE_TRY_COMPILE_RESULT)
  message(STATUS "Compile with gcc succeeded")
else()
  message(STATUS "Compile with gcc failed")
endif()

この例では、CMAKE_C_COMPILER 変数を "clang" と "gcc" に設定して、コードをコンパイルしています。CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES 変数が TRUE に設定されているため、コンパイラ固有のフラグは無視されます。

特定のコンパイラフラグを無視する

この例では、CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES 変数を設定して、特定のコンパイラフラグを無視する方法を示しています。

set(CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES TRUE)

try_compile(
  SOURCE_DIR ${CMAKE_SOURCE_DIR}/src
  BINARY_DIR ${CMAKE_BINARY_DIR}/bin
  CMAKE_CXX_FLAGS "-Wall -Wextra"
)

if(CMAKE_TRY_COMPILE_RESULT)
  message(STATUS "Compile succeeded")
else()
  message(STATUS "Compile failed")
endif()

この例では、CMAKE_CXX_FLAGS 変数は -Wall -Wextra に設定されていますが、CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES 変数が TRUE に設定されているため、これらのフラグはコンパイル時に無視されます。

異なるコンパイラでコードをコンパイルし、結果を比較する

この例では、CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES 変数を設定して、異なるコンパイラでコードをコンパイルし、結果を比較する方法を示しています。

set(CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES TRUE)

try_compile(
  SOURCE_DIR ${CMAKE_SOURCE_DIR}/src
  BINARY_DIR ${CMAKE_BINARY_DIR}/bin
  CMAKE_C_COMPILER "clang"
  CMAKE_CXX_COMPILER "clang"
  OUTPUT_VARIABLE CLANG_OUTPUT
)

try_compile(
  SOURCE_DIR ${CMAKE_SOURCE_DIR}/src
  BINARY_DIR ${CMAKE_BINARY_DIR}/bin
  CMAKE_C_COMPILER "gcc"
  CMAKE_CXX_COMPILER "gcc"
  OUTPUT_VARIABLE GCC_OUTPUT
)

if(CLANG_OUTPUT EQUAL GCC_OUTPUT)
  message(STATUS "Compile output is the same")
else()
  message(STATUS "Compile output is different")
endif()

この例では、CMAKE_C_COMPILER 変数と CMAKE_CXX_COMPILER 変数を "clang" と "gcc" に設定して、コードをコンパイルしています。CMAKE_TRY_COMPILE_NO_PLATFORM_VARIABLES 変数が TRUE に設定されているため、コンパイラ固有のフラグは無視されます。CLANG_OUTPUT 変数と GCC_OUTPUT 変数には、コンパイル結果が格納されます。これらの変数を比較することで、異なるコンパイラでコードをコンパイルした結果が同じかどうかを確認することができます。



CMakeで異なるコンパイラでコードをコンパイルする他の方法

CMAKE_C_COMPILER と CMAKE_CXX_COMPILER 変数を設定する

最も簡単な方法は、CMAKE_C_COMPILERCMAKE_CXX_COMPILER 変数を設定して、使用するコンパイラを指定する方法です。

set(CMAKE_C_COMPILER "clang")
set(CMAKE_CXX_COMPILER "clang")

add_executable(my_app src/main.c)

この例では、CMAKE_C_COMPILERCMAKE_CXX_COMPILER 変数を "clang" に設定することで、clang コンパイラを使用して my_app という名前の実行ファイルを作成します。

CMAKE_TOOLCHAIN_FILE を使用する

より複雑な設定の場合は、CMAKE_TOOLCHAIN_FILE を使用して、コンパイラの設定を指定することができます。

set(CMAKE_TOOLCHAIN_FILE "${CMAKE_SOURCE_DIR}/toolchain.cmake")

add_executable(my_app src/main.c)

この例では、CMAKE_TOOLCHAIN_FILE 変数を toolchain.cmake ファイルに設定することで、toolchain.cmake ファイルで指定されたコンパイラの設定を使用します。

CMAKE_MODULE_PATH を使用して、コンパイラ固有の CMake モジュールを指定することができます。

set(CMAKE_MODULE_PATH "${CMAKE_SOURCE_DIR}/cmake/modules")

add_executable(my_app src/main.c)

この例では、CMAKE_MODULE_PATH 変数を cmake/modules ディレクトリに設定することで、cmake/modules ディレクトリにあるコンパイラ固有の CMake モジュールを使用することができます。




CMakeにおける"get_target_property()"コマンド: ターゲットの情報を自在に操る

get_target_property()コマンドは、CMakeプロジェクトで定義されたターゲットからプロパティを取得するために使用されます。ターゲットプロパティは、ターゲットのビルド方法や動作を制御するために使用される情報です。構文引数VAR: ターゲットプロパティの値を格納する変数名



CMakeコマンド「ctest_submit()」でテスト結果をCDashサーバーに送信

ctest_submit()は、CMakeの「Commands」カテゴリに属するコマンドで、テスト結果をCDashなどのダッシュボードサーバーに送信するために使用されます。テスト実行後の結果を可視化、共有したい場合に役立ちます。基本構文オプション解説


CMake include() で効率的なビルドを実現

include() は CMake の重要なコマンドの一つで、他の CMake ファイルやモジュールを読み込むために使用されます。 これにより、コードを分割し、再利用性と保守性を向上させることができます。機能他の CMake ファイルを読み込んで、その中のコマンドを実行する


CMake find_file() コマンドの代替方法:もっと柔軟なファイル検索

<variable>: 検索結果を格納する CMake 変数<file_names>: 検索するファイル名のリスト (スペース区切り)<path_list>: 検索するパス名のリスト (スペース区切り)<options>: 検索オプション (後述)


CMake: find_library()とtarget_link_directories()の連携

target_link_directories()コマンドは、CMakeプロジェクト内のターゲットに対して、リンカがライブラリを検索するディレクトリを指定するために使用されます。これは、ターゲットがリンクするライブラリが標準の検索パスに存在しない場合に特に重要です。



CMakeでテスト実行中に特定の警告メッセージでテストを失敗させる方法

概要目的: 特定の警告メッセージが出力された場合に、テストを失敗させる使用場面: テスト実行中に特定の警告メッセージが出力されることが想定される場合設定方法: CMakeLists. txtファイルでset()コマンドを使用動作: テスト実行中に標準出力または標準エラー出力に指定された警告メッセージが出力された場合、テストが失敗する


CMakeポリシー「CMP0099」徹底解説!依存関係を持つターゲットのビルドを思い通りに制御

CMakeポリシー CMP0099 は、プロジェクト内のターゲットが依存関係を持つターゲットをどのように処理するかを制御します。具体的には、依存関係を持つターゲットがビルドされていない場合に、ビルドプロセスがどのように動作するかを決定します。


CMakeにおけるVS_WINRT_COMPONENTを使用したサンプルコード

"VS_WINRT_COMPONENT"は、CMakeでWindows向けRTコンポーネントをビルドする際に使用するプロパティです。このプロパティを設定することで、Visual Studioソリューションファイル (.sln) とプロジェクトファイル (.vcxproj) の生成に必要な情報を提供できます。


AUTOGEN_TARGET_DEPENDS以外の選択肢:CMakeで生成されたファイルに依存関係を設定する他の方法

概要ターゲット: AUTOGEN_TARGET_DEPENDS は、AUTOMOC または AUTOUIC プロパティが有効になっているターゲットにのみ影響します。依存関係: このプロパティは、生成されるファイルに必要なその他のファイルやターゲットを指定するために使用されます。


CMakeでiOSアプリ開発:IOS_INSTALL_COMBINEDとその他の方法を徹底比較

IOS_INSTALL_COMBINED は、CMake のターゲットプロパティであり、iOS デバイスとシミュレータ用のコードを組み合わせて、ユニバーサルバイナリと呼ばれる単一のライブラリを生成するかどうかを制御します。これは、複数のアーキテクチャをサポートする iOS アプリケーションを開発する場合に役立ちます。