CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE変数のサンプルコード
CMakeにおけるCMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE変数の解説
CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE
変数は、CMakeが生成するXcodeスキームの診断セクションで動的リンカーAPIの使用状況を表示するかどうかを設定します。
デフォルト値
FALSE
設定方法
set(CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE TRUE)
詳細
この変数は、XcodeスキームのDYLD_INSERT_LIBRARIES
環境変数に設定される値を制御します。
TRUE
に設定すると、DYLD_INSERT_LIBRARIES
環境変数に-Wl,-dyld_API_usage
フラグが追加されます。FALSE
に設定すると、DYLD_INSERT_LIBRARIES
環境変数にフラグは追加されません。
例
set(CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE TRUE)
add_executable(my_app main.c)
target_link_libraries(my_app "-Wl,-dyld_API_usage")
この例では、my_app
ターゲットがビルドされると、-Wl,-dyld_API_usage
フラグがDYLD_INSERT_LIBRARIES
環境変数に追加されます。
注意事項
- この変数は、Xcode 10以降でのみ使用できます。
- この変数は、
CMAKE_XCODE_GENERATE_SCHEME
ターゲットプロパティに設定する必要があります。
CMakeにおけるCMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE変数のサンプルコード
set(CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE TRUE)
add_library(my_lib static main.c)
add_executable(my_app app.c)
target_link_libraries(my_app my_lib)
この例では、my_app
ターゲットはmy_lib
静的ライブラリに依存します。CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE
変数をTRUE
に設定することにより、my_app
ターゲットがビルドされると、-Wl,-dyld_API_usage
フラグがDYLD_INSERT_LIBRARIES
環境変数に追加されます。
動的ライブラリへの依存関係を持つプロジェクト
set(CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE TRUE)
add_library(my_lib shared main.c)
add_executable(my_app app.c)
target_link_libraries(my_app my_lib)
この例では、my_app
ターゲットはmy_lib
動的ライブラリに依存します。CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE
変数をTRUE
に設定することにより、my_app
ターゲットがビルドされると、-Wl,-dyld_API_usage
フラグがDYLD_INSERT_LIBRARIES
環境変数に追加されます。
フレームワークへの依存関係を持つプロジェクト
set(CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE TRUE)
add_executable(my_app app.c)
target_link_libraries(my_app Cocoa.framework)
この例では、my_app
ターゲットはCocoa
フレームワークに依存します。CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE
変数をTRUE
に設定することにより、my_app
ターゲットがビルドされると、-Wl,-dyld_API_usage
フラグがDYLD_INSERT_LIBRARIES
環境変数に追加されます。
複数のライブラリへの依存関係を持つプロジェクト
set(CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE TRUE)
add_library(my_lib1 static main1.c)
add_library(my_lib2 shared main2.c)
add_executable(my_app app.c)
target_link_libraries(my_app my_lib1 my_lib2)
この例では、my_app
ターゲットはmy_lib1
静的ライブラリとmy_lib2
動的ライブラリに依存します。CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE
変数をTRUE
に設定することにより、my_app
ターゲットがビルドされると、-Wl,-dyld_API_usage
フラグがDYLD_INSERT_LIBRARIES
環境変数に追加されます。
CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE変数以外の方法
DYLD_INSERT_LIBRARIES環境変数を直接設定する
set(ENV{DYLD_INSERT_LIBRARIES} "-Wl,-dyld_API_usage")
add_executable(my_app app.c)
この例では、DYLD_INSERT_LIBRARIES
環境変数に-Wl,-dyld_API_usage
フラグを直接設定しています。
Xcodeプロジェクトファイルを手動で編集する
Xcodeプロジェクトファイルをテキストエディタで開き、以下の設定を追加します。
<key>DYLD_INSERT_LIBRARIES</key>
<string>-Wl,-dyld_API_usage</string>
この設定は、DYLD_INSERT_LIBRARIES
環境変数に-Wl,-dyld_API_usage
フラグを追加するのと同じ効果があります。
Xcodeのビルド設定を使用して、DYLD_INSERT_LIBRARIES
環境変数に-Wl,-dyld_API_usage
フラグを追加することができます。
- Xcodeを開き、プロジェクトを選択します。
- ビルド設定タブを選択します。
- 検索フィールドに
DYLD_INSERT_LIBRARIES
と入力します。 - DYLD_INSERT_LIBRARIES設定を見つけ、+ボタンをクリックします。
-Wl,-dyld_API_usage
と入力します。
第三者製のツールを使用する
xcrun
やotool
などの第三者製のツールを使用して、動的リンカーAPIの使用状況を表示することができます。
xcrun otool -l my_app
このコマンドは、my_app
ターゲットの動的リンカーAPIの使用状況を表示します。
どの方法を使用するべきかは、プロジェクトのニーズと開発者の好みによって異なります。
CMAKE_XCODE_SCHEME_DYNAMIC_LINKER_API_USAGE
変数は、最も簡単で移植性の高い方法です。DYLD_INSERT_LIBRARIES
環境変数を直接設定する方法は、最も柔軟性の高い方法です。- Xcodeプロジェクトファイルを手動で編集する方法は、最も低レベルの方法です。
- Xcodeのビルド設定を使用する方法は、GUIベースの方法です。
- 第三者製のツールを使用する方法は、最も強力な方法です。
CMakeにおける"get_target_property()"コマンド: ターゲットの情報を自在に操る
get_target_property()コマンドは、CMakeプロジェクトで定義されたターゲットからプロパティを取得するために使用されます。ターゲットプロパティは、ターゲットのビルド方法や動作を制御するために使用される情報です。構文引数VAR: ターゲットプロパティの値を格納する変数名
CMake の if() コマンド: デバッグとトラブルシューティング
構文条件式if() コマンドの引数には、条件式を指定します。条件式は、以下のいずれかの形式で記述できます。変数の比較: <variable> <operator> <value>コマンドの存在チェック: COMMAND <command-name>
CMake で変数を削除する3つの方法:unset() 以外にも使えるテクニック
<variable_name> は、削除したい変数の名前です。変数の名前は、文字、数字、下線(_)で構成され、先頭に数字以外のアクティブ文字が来る必要があります。変数の削除この例では、MY_VAR という変数を作成し、"Hello, world!" という値を設定します。その後、unset() コマンドを使用して MY_VAR を削除します。2番目の message() コマンドは、MY_VAR が削除されたことを確認するために使用されます。
CMake find_file() コマンドの代替方法:もっと柔軟なファイル検索
<variable>: 検索結果を格納する CMake 変数<file_names>: 検索するファイル名のリスト (スペース区切り)<path_list>: 検索するパス名のリスト (スペース区切り)<options>: 検索オプション (後述)
CMake: find_library()とtarget_link_directories()の連携
target_link_directories()コマンドは、CMakeプロジェクト内のターゲットに対して、リンカがライブラリを検索するディレクトリを指定するために使用されます。これは、ターゲットがリンクするライブラリが標準の検索パスに存在しない場合に特に重要です。
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