C++/CLI プログラミング入門 - CMake の "Properties: Targets" における "COMMON_LANGUAGE_RUNTIME"
CMake の "Properties: Targets" における "COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プログラミング解説
"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" は、CMake の "Properties: Targets" におけるターゲットプロパティの一つで、C++/CLI サポートを有効にする際に使用されます。C++/CLI は、C++ と .NET Framework の機能を組み合わせる言語仕様です。この解説では、"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" の設定方法と、設定による影響について詳しく説明します。
設定方法
"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" は、以下の方法で設定できます。
- CMakeLists.txt ファイル
set_target_properties(my_target PROPERTIES
COMMON_LANGUAGE_RUNTIME "true"
)
- CMake GUI
- ターゲットを選択
- "Properties" タブを開く
- "Configuration" で "Debug" または "Release" を選択
- "COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プロパティを見つけて "true" に設定
設定値と影響
"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プロパティには、以下の値を設定できます。
- 空("") (デフォルト): C++/CLI サポートは無効
- "true": C++/CLI サポートを有効化
- "false": C++/CLI サポートを無効化
設定の影響
"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プロパティを設定すると、以下の影響があります。
- C++/CLI コンパイラフラグの追加: C++/CLI サポートを有効にすると、C++/CLI コンパイラフラグが追加されます。
- リンカオプションの追加: C++/CLI サポートを有効にすると、.NET Framework との互換性のためにリンカオプションが追加されます。
- 生成されるファイル名の変更: C++/CLI サポートを有効にすると、生成されるファイル名の拡張子が ".exe" から ".dll" に変更されます。
C++/CLI サポートの注意事項
- C++/CLI は、Windows プラットフォームでのみサポートされます。
- C++/CLI を使用するには、.NET Framework がインストールされている必要があります。
- C++/CLI と標準 C++ の混在コードは、注意が必要です。
"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プロパティに関する質問や不明点は、お気軽にコメントしてください。
CMake の "Properties: Targets" における "COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プログラミングサンプルコード
#include <iostream>
using namespace System;
int main()
{
Console::WriteLine("Hello, world!");
return 0;
}
CMakeLists.txt:
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(my_project)
set_target_properties(my_project PROPERTIES
COMMON_LANGUAGE_RUNTIME "true"
)
add_executable(my_project main.cpp)
C++/CLI と標準 C++ の混在コード
#include <iostream>
using namespace System;
extern "C" int my_c_function();
int main()
{
Console::WriteLine("Hello, world!");
my_c_function();
return 0;
}
my_c.c:
int my_c_function()
{
std::cout << "Hello from C!" << std::endl;
return 0;
}
CMakeLists.txt:
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(my_project)
set_target_properties(my_project PROPERTIES
COMMON_LANGUAGE_RUNTIME "true"
)
add_executable(my_project main.cpp my_c.c)
.NET Framework ライブラリの使用
#include <iostream>
using namespace System;
using namespace System::Drawing;
int main()
{
Console::WriteLine("Hello, world!");
// Create a Bitmap object.
Bitmap^ bitmap = gcnew Bitmap(100, 100);
// Draw a red rectangle.
Graphics^ graphics = bitmap->CreateGraphics();
graphics->FillRectangle(Brushes::Red, 0, 0, 100, 100);
// Save the bitmap to a file.
bitmap->Save("my_bitmap.png");
return 0;
}
CMakeLists.txt:
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(my_project)
set_target_properties(my_project PROPERTIES
COMMON_LANGUAGE_RUNTIME "true"
)
add_executable(my_project main.cpp)
# Link with the System.Drawing library.
target_link_libraries(my_project System.Drawing)
詳細なサンプルコード
詳細は、以下のサンプルコードリポジトリを参照してください。
"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プロパティに関する質問や不明点は、お気軽にコメントしてください。
CMake で C++/CLI を使用するその他の方法
C++/CLI プロジェクトタイプを使用する
CMake は、C++/CLI プロジェクト用の特別なプロジェクトタイプを提供しています。このプロジェクトタイプを使用すると、C++/CLI サポートを有効にするための設定が自動的に行われます。
CMakeLists.txt:
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(my_project CXX)
set(CMAKE_CXX_STANDARD 17)
add_executable(my_project main.cpp)
target_link_libraries(my_project System.Drawing)
"add_custom_command" コマンドを使用して、C++/CLI コンパイラを直接呼び出すことができます。
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(my_project)
set(CMAKE_CXX_STANDARD 17)
add_executable(my_project main.cpp)
add_custom_command(
TARGET my_project
POST_BUILD
COMMAND cl /nologo /LD /Fe$
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