【CMake の Module】CheckOBJCXXSourceRuns の使い方を徹底解説! Objective-C++ プログラムのコンパイル、リンク、実行を検証しよう

2024-04-17

CMake の Modules における CheckOBJCXXSourceRuns プログラミングの解説

CheckOBJCXXSourceRuns は、CMake の Modules における便利な機能で、Objective-C++ ソースコードがコンパイル、リンク、実行可能かどうかを検証します。この機能は、Objective-C++ プログラムの開発において、ソースコードの動作確認やデバッグに役立ちます。

使い方

CheckOBJCXXSourceRuns を使用する方法は、以下のコマンドで行います。

check_objcxx_source_runs(<code> <resultVar>)

このコマンドでは、2 つの引数を指定します。

  • <code>: 検証対象の Objective-C++ ソースコード
  • <resultVar>: 検証結果を格納する変数名

検証が成功すると、<resultVar> には 1 が設定されます。一方、検証が失敗すると、<resultVar> にはエラーメッセージが設定されます。

オプション

CheckOBJCXXSourceRuns は、以下のオプションを設定することで、動作をカスタマイズできます。

  • CMAKE_REQUIRED_FLAGS: コンパイル時に使用するフラグを指定します。
  • CMAKE_REQUIRED_DEFINITIONS: コンパイル時に使用するマクロを指定します。
  • CMAKE_REQUIRED_INCLUDES: コンパイル時に使用するヘッダーファイルを指定します。
  • CMAKE_REQUIRED_LINK_OPTIONS: リンク時に使用するオプションを指定します。
  • CMAKE_REQUIRED_LIBRARIES: リンク時に使用するライブラリを指定します。

以下の例では、source.cpp という名前の Objective-C++ ソースコードがコンパイル、リンク、実行可能かどうかを検証するコードを示します。

set(CMAKE_REQUIRED_FLAGS "-std=c++11")

check_objcxx_source_runs(source.cpp result)

if(result)
  message(STATUS "Objective-C++ source code runs successfully.")
else()
  message(STATUS "Objective-C++ source code failed to run.")
endif()

注意点

  • CheckOBJCXXSourceRuns は、CMake 3.16 以降でのみ使用できます。
  • 検証対象の Objective-C++ ソースコードには、main() 関数を含める必要があります。
  • 検証結果はキャッシュされるため、ソースコードを変更しても、再検証を実行するまではキャッシュされた結果が使用されます。キャッシュを無効化するには、<resultVar> をキャッシュから削除する必要があります。

CheckOBJCXXSourceRuns は、Objective-C++ プログラムの開発において、ソースコードの動作確認やデバッグに役立つ便利な機能です。この機能を活用することで、開発の効率化を図ることができます。



CMake の CheckOBJCXXSourceRuns を用いたサンプルコード集

以下のコードは、source.cpp という名前の Objective-C++ ソースコードがコンパイル、リンク、実行可能かどうかを検証する例です。

set(CMAKE_REQUIRED_FLAGS "-std=c++11")

check_objcxx_source_runs(source.cpp result)

if(result)
  message(STATUS "Objective-C++ source code runs successfully.")
else()
  message(STATUS "Objective-C++ source code failed to run.")
endif()

オプションの指定

以下のコードは、CheckOBJCXXSourceRuns のオプションを使用して、コンパイル、リンク、実行時の動作をカスタマイズする例です。

set(CMAKE_REQUIRED_FLAGS "-std=c++11")
set(CMAKE_REQUIRED_DEFINITIONS "-DDEBUG")
set(CMAKE_REQUIRED_INCLUDES "/usr/local/include")
set(CMAKE_REQUIRED_LINK_OPTIONS "-L/usr/local/lib")
set(CMAKE_REQUIRED_LIBRARIES "mylib")

check_objcxx_source_runs(source.cpp result)

if(result)
  message(STATUS "Objective-C++ source code runs successfully.")
else()
  message(STATUS "Objective-C++ source code failed to run.")
endif()

サブディレクトリにあるソースコードの検証

以下のコードは、サブディレクトリ subdir にある source.cpp という名前の Objective-C++ ソースコードを検証する例です。

set(CMAKE_REQUIRED_FLAGS "-std=c++11")

file(GLOB source_files "subdir/*.cpp")

foreach(source_file ${source_files})
  get_filename_component(source_file_name ${source_file} NAME)

  check_objcxx_source_runs(source_file ${source_file_name}_result)

  if(result)
    message(STATUS "Objective-C++ source code ${source_file_name} runs successfully.")
  else()
    message(STATUS "Objective-C++ source code ${source_file_name} failed to run.")
  endif()
endforeach()

テストスイートの実行

以下のコードは、Objective-C++ で記述されたテストスイートを実行する例です。

set(CMAKE_REQUIRED_FLAGS "-std=c++11")

add_test(mytest ${CMAKE_BINARY_DIR}/test.app)

check_objcxx_source_runs(test.cpp test_result)

if(test_result)
  add_test_command(mytest ${CMAKE_BINARY_DIR}/test.app)
endif()

外部ライブラリの使用

以下のコードは、外部ライブラリ mylib を使用して Objective-C++ プログラムを実行する例です。

set(CMAKE_REQUIRED_FLAGS "-std=c++11")
set(CMAKE_REQUIRED_LINK_OPTIONS "-L/usr/local/lib")
set(CMAKE_REQUIRED_LIBRARIES "mylib")

check_objcxx_source_runs(source.cpp result)

if(result)
  message(STATUS "Objective-C++ source code runs successfully.")
else()
  message(STATUS "Objective-C++ source code failed to run.")
endif()

これらのサンプルコードは、CheckOBJCXXSourceRuns を様々な状況で使用する方法を示しています。具体的なニーズに合わせて、これらのコードを参考に、独自の CMakeLists.txt ファイルを作成してください。

補足

上記以外にも、CheckOBJC



CheckOBJCXXSourceRuns 以外の方法

代替方法

以下に、CheckOBJCXXSourceRuns 以外の代替方法をいくつか紹介します。

手動でコンパイルと実行

最もシンプルな方法は、手動でコンパイルと実行を行うことです。以下のコマンドを実行することで、Objective-C++ ソースコードをコンパイルし、実行することができます。

g++ -std=c++11 source.cpp -o source.app
./source.app

この方法は、CheckOBJCXXSourceRuns を使用するよりも簡潔ですが、ソースコードを変更するたびにコマンドを再実行する必要があるという欠点があります。

CMake の add_executable コマンドを使用して、Objective-C++ プログラムのビルドと実行を行うことができます。以下の例では、source.cpp という名前の Objective-C++ ソースコードから source.app という名前の実行可能ファイルを作成します。

add_executable(source.app source.cpp)

この方法は、CheckOBJCXXSourceRuns を使用するよりも柔軟性が高く、依存関係の管理なども容易になります。

テストフレームワーク

Objective-C++ には、Google Test: https://github.com/google/googletest や Boost Test: [無効な URL を削除しました] などのテストフレームワークが用意されています。これらのフレームワークを使用することで、Objective-C++ プログラムの単体テストや結合テストを効率的に実行することができます。

CI/CD パイプラインを使用することで、Objective-C++ プログラムの自動化されたビルド、テスト、デプロイを行うことができます。これは、大規模なプロジェクトや継続的な開発を行う場合に特に有効です。

選択の指針

CheckOBJCXXSourceRuns を使用するかどうかは、以下の要素を考慮して決定する必要があります。

  • シンプルさ: 手動でコンパイルと実行を行う方法は最もシンプルですが、CheckOBJCXXSourceRuns を使用するよりも柔軟性に欠けます。
  • 柔軟性: CMake の add_executable コマンドやテストフレームワークを使用すると、CheckOBJCXXSourceRuns を使用するよりも柔軟性が高くなります。
  • 自動化: CI/CD パイプラインを使用すると、Objective-C++ プログラムの自動化されたビルド、テスト、デプロイを行うことができます。
  • チームワーク: チームで開発を行う場合は、CheckOBJCXXSourceRuns を使用するよりも CMake の add_executable コマンドやテストフレームワークを使用する方が、コードの共有や管理が容易になります。

CheckOBJCXXSourceRuns は、Objective-C++ プログラムの開発において便利な機能ですが、状況によっては他の方法の方が適切な場合もあります。上記で紹介した代替方法を参考に、それぞれのプロジェクトに適した方法を選択してください。




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