PyTorch Storage とは?Tensor との関係を分かりやすく解説

2024-04-03

PyTorch Storage と torch.TypedStorage.long()

torch.TypedStorage.long()は、torch.Storage オブジェクトを作成する関数です。この関数は、以下の引数を受け取ります。

  • size: 作成されるストレージのバイト数
  • dtype: ストレージ内のデータ型

torch.TypedStorage.long() 関数は、long 型のデータを持つ torch.Storage オブジェクトを作成します。long 型は、64ビット整数です。

# 10個の要素を持つ、long型のストレージを作成
storage = torch.TypedStorage.long(10)

# ストレージに値を設定
storage[0] = 1
storage[1] = 2

# ストレージの内容を出力
print(storage)

# 出力:
# [ 1  2]

torch.TypedStorage.long() 関数は、以下の様な場合に使用できます。

  • 大量のデータを効率的に格納したい場合
  • 特定のデータ型を持つテンソルを作成したい場合

注意事項

torch.TypedStorage は、PyTorch 1.9で非推奨になりました。将来的には削除される予定なので、代わりに torch.untyped_storage を使用することを推奨します。

torch.untyped_storage は、データ型が指定されていないストレージを作成します。作成後に torch.set_storage_dtype() 関数を使用して、データ型を設定することができます。

# 10個の要素を持つ、データ型が指定されていないストレージを作成
storage = torch.untyped_storage(10)

# ストレージのデータ型をlong型に設定
torch.set_storage_dtype(storage, torch.long)

# ストレージに値を設定
storage[0] = 1
storage[1] = 2

# ストレージの内容を出力
print(storage)

# 出力:
# [ 1  2]

torch.TypedStorage.long() 関数は、long 型のデータを持つ torch.Storage オブジェクトを作成します。この関数は、大量のデータを効率的に格納したい場合や、特定のデータ型を持つテンソルを作成したい場合に使用できます。

ただし、torch.TypedStorage は非推奨になっているので、代わりに torch.untyped_storage を使用することを推奨します。



PyTorch Storage のサンプルコード

ストレージの作成

# 10個の要素を持つ、long型のストレージを作成
storage = torch.TypedStorage.long(10)

# 10個の要素を持つ、float型のストレージを作成
storage = torch.TypedStorage.float(10)

# 10個の要素を持つ、データ型が指定されていないストレージを作成
storage = torch.untyped_storage(10)

ストレージへのデータの読み書き

# ストレージに値を設定
storage[0] = 1
storage[1] = 2

# ストレージの内容を出力
print(storage)

# 出力:
# [ 1  2]

# ストレージから値を取得
value = storage[0]

# ストレージのスライスを取得
slice = storage[1:5]

ストレージの操作

# ストレージのサイズを取得
size = storage.size()

# ストレージのデータ型を取得
dtype = storage.dtype()

# ストレージを別のストレージにコピー
storage_copy = storage.clone()

# ストレージをCPUメモリからGPUメモリに転送
storage = storage.to("cuda")

# ストレージをGPUメモリからCPUメモリに転送
storage = storage.to("cpu")

テンソルからのストレージの作成

# テンソルからストレージを作成
storage = tensor.storage()

ストレージからのテンソルの作成

# ストレージからテンソルを作成
tensor = torch.tensor(storage)

その他

  • torch.untyped_storage を使用すると、データ型を後で設定することができます。これは、データ型がまだわからない場合や、異なるデータ型を持つ複数のテンソルを格納する場合に役立ちます。

サンプルコードの応用例

  • テンソルのデータを直接操作したい場合

ストレージは、テンソルのデータを効率的に格納したり、テンソルのデータを直接操作したりする場合に役立ちます。



PyTorch Storage の代替方法

torch.Tensor は、テンソルデータとメタデータ (形状、データ型、デバイスなど) を格納する高レベルのオブジェクトです。torch.Tensor は、多くの場合、Storage よりも使いやすく、効率的です。

# 10個の要素を持つ、long型のテンソルを作成
tensor = torch.LongTensor(10)

# テンソルに値を設定
tensor[0] = 1
tensor[1] = 2

# テンソルの内容を出力
print(tensor)

# 出力:
# tensor([1, 2])

NumPy は、Python 用の科学計算ライブラリです。NumPy 配列は、テンソルデータとメタデータ (形状、データ型など) を格納するオブジェクトです。

# 10個の要素を持つ、long型のNumPy配列を作成
import numpy as np

array = np.array([1, 2], dtype=np.long)

# 配列に値を設定
array[0] = 1
array[1] = 2

# 配列の内容を出力
print(array)

# 出力:
# [1 2]

その他のライブラリ

TensorFlow や JAX などの他の機械学習ライブラリは、独自のテンソルオブジェクトを提供しています。これらのオブジェクトは、PyTorch Storage の代替として使用できます。

最適な方法は、具体的なユースケースによって異なります。

  • 使いやすさと効率性を重視する場合は、torch.Tensor を使用するのがおすすめです。
  • NumPy との互換性を重視する場合は、NumPy 配列を使用するのがおすすめです。
  • 特定の機械学習ライブラリを使用する場合は、そのライブラリのテンソルオブジェクトを使用するのがおすすめです。

PyTorch Storage は、テンソルのデータを格納する低レベルのコンテナです。多くの場合、torch.Tensor や NumPy 配列などの高レベルのオブジェクトの方が使いやすく、効率的です。

具体的なユースケースに応じて、最適な方法を選択してください。




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