QFontMetricsF::inFontUcs4() を使ってテキストレンダリングを高速化する

Qt GUI の QFontMetricsF::inFontUcs4() 関数解説

この関数の概要:

• クラス: QFontMetricsF
• 機能: 指定された Unicode コードポイントが現在のフォントに含まれているかどうかを判断する
• 引数:
• 戻り値:

例:

QFont font("Arial", 12);
QFontMetricsF metrics(font);

// U+2161 は含まれている
bool isIncluded = metrics.inFontUcs4(0x2161); // true

// U+1F600 は含まれていない
isIncluded = metrics.inFontUcs4(0x1F600); // false

この関数の利点:

• 特定の文字が現在のフォントで表示できるかどうかを簡単に確認できます。
• 国際化されたテキストを扱う際に役立ちます。
• テキストレンダリングのパフォーマンスを向上させるために使用できます。

補足:

• QFontMetricsF::inFont() 関数は、文字列全体が現在のフォントに含まれているかどうかを判断するために使用できます。
• QFont::contains() 関数は、フォントが特定の文字セットをサポートしているかどうかを判断するために使用できます。

追加情報

• Qt GUI は、C++ で書かれたクロスプラットフォームの GUI フレームワークです。
• QFontMetricsF クラスは、フォントに関する情報を提供します。
• Unicode コードポイントは、文字を表すために使用される数値です。

この解説が、Qt GUI の QFontMetricsF::inFontUcs4() 関数について理解を深めるのに役立つことを願っています。

QFontMetricsF::inFontUcs4() 関数のサンプルコード

文字列全体がフォントに含まれているかどうかを確認する

QFont font("Arial", 12);
QFontMetricsF metrics(font);

QString str = "Hello, world!";

// 文字列全体がフォントに含まれているかどうかを確認
bool isIncluded = metrics.inFont(str);

if (isIncluded) {
  // 文字列はフォントに含まれている
} else {
  // 文字列はフォントに含まれていない
}

特定の文字がフォントに含まれているかどうかを確認する

QFont font("Arial", 12);
QFontMetricsF metrics(font);

// U+2161 は含まれている
bool isIncluded = metrics.inFontUcs4(0x2161); // true

// U+1F600 は含まれていない
isIncluded = metrics.inFontUcs4(0x1F600); // false

if (isIncluded) {
  // 文字はフォントに含まれている
} else {
  // 文字はフォントに含まれていない
}

特定の文字セットがフォントに含まれているかどうかを確認する

QFont font("Arial", 12);

// 日本語の文字セットが含まれているかどうかを確認
bool isIncluded = font.contains(QChar:: Восточнославянские_кириллические_буквы);

if (isIncluded) {
  // フォントは日本語の文字セットをサポートしている
} else {
  // フォントは日本語の文字セットをサポートしていない
}

テキストレンダリングのパフォーマンスを向上させる

QFont font("Arial", 12);
QFontMetricsF metrics(font);

// テキストレンダリングのパフォーマンスを向上させるために、
// 使用する文字のみを含むフォントを作成
QFont optimizedFont(font);
optimizedFont.setKerning(false);
optimizedFont.setHinting(QFont::NoHinting);

// テキストを描画
QPainter painter;
painter.setFont(optimizedFont);
painter.drawText(10, 10, "Hello, world!");

• QFontMetricsF::inFontUcs4() 関数は、Qt 5.15 以降で使用できます。

QFontMetricsF::inFontUcs4() 以外の方法

QFont::contains() 関数を使用する

QFont font("Arial", 12);

// U+2161 は含まれている
bool isIncluded = font.contains(QChar(0x2161)); // true

// U+1F600 は含まれていない
isIncluded = font.contains(QChar(0x1F600)); // false

QChar::isPrintable() 関数を使用する

QChar ch(0x2161);

// U+2161 は印刷可能
bool isPrintable = ch.isPrintable(); // true

ch = QChar(0x1F600);

// U+1F600 は印刷可能ではない
isPrintable = ch.isPrintable(); // false

QTextEncoder::canEncode() 関数を使用する

QTextEncoder encoder("UTF-8");

// U+2161 は UTF-8 でエンコード可能
bool canEncode = encoder.canEncode(QChar(0x2161)); // true

// U+1F600 は UTF-8 でエンコード可能ではない
canEncode = encoder.canEncode(QChar(0x1F600)); // false

これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。

• QFont::contains() 関数は、最もシンプルで効率的な方法ですが、フォントが特定の文字セットをサポートしているかどうかを確認できない場合があります。
• QChar::isPrintable() 関数は、文字が印刷可能かどうかを判断する簡単な方法ですが、すべての文字が印刷可能とは限らないことに注意する必要があります。
• QTextEncoder::canEncode() 関数は、最も汎用性の高い方法ですが、他の方法よりも処理速度が遅くなる可能性があります。