Qt WidgetsにおけるQMdiArea::setupViewport()の徹底解説

Qt WidgetsにおけるQMdiArea::setupViewport()の解説

QMdiArea::setupViewport()は、QMdiAreaクラスの重要なメンバー関数の一つです。この関数は、QMdiAreaの表示領域(viewport)をどのように設定するかを定義するために使用されます。

setupViewport()は以下の役割を果たします。

• スクロールバーの表示設定: QMdiArea内にスクロールバーを表示するかどうかを決定します。
• ウィジェットの配置: QMdiArea内に配置されるウィジェットの初期配置を指定します。
• ウィジェットの重ね合わせ: QMdiArea内に配置されるウィジェットの重ね合わせ順序を指定します。

setupViewport()は以下の引数を受け取ります。

• viewport: QMdiAreaの表示領域を表すQWidgetオブジェクトへのポインタ。
• orientation: ウィジェットの初期配置を指定するQt::Orientation型の値。
• margin: ウィジェットの周りの余白をピクセル単位で指定する値。
• spacing: ウィジェット間のスペースをピクセル単位で指定する値。

setupViewport()の例:

void MyMdiArea::setupViewport(QWidget *viewport) {
  // スクロールバーを表示しないように設定
  viewport->setAutoFillBackground(false);

  // ウィジェットを水平方向に並べるように設定
  viewport->setOrientation(Qt::Horizontal);

  // ウィジェット周りの余白を10ピクセルに設定
  viewport->setMargin(10);

  // ウィジェット間のスペースを5ピクセルに設定
  viewport->setSpacing(5);
}

QMdiArea::setupViewport()は、QMdiAreaの表示領域をどのように設定するかを定義するために使用されます。この関数を理解することで、QMdiAreaをより柔軟にカスタマイズすることができます。

Qt WidgetsにおけるQMdiArea::setupViewport()のサンプルコード

スクロールバーを表示しない

void MyMdiArea::setupViewport(QWidget *viewport) {
  // スクロールバーを表示しないように設定
  viewport->setAutoFillBackground(false);

  // ウィジェットを水平方向に並べるように設定
  viewport->setOrientation(Qt::Horizontal);

  // ウィジェット周りの余白を10ピクセルに設定
  viewport->setMargin(10);

  // ウィジェット間のスペースを5ピクセルに設定
  viewport->setSpacing(5);
}

ウィジェットを中央に配置する

void MyMdiArea::setupViewport(QWidget *viewport) {
  // スクロールバーを表示しないように設定
  viewport->setAutoFillBackground(false);

  // ウィジェットを中央に配置するように設定
  viewport->setAlignment(Qt::AlignCenter);

  // ウィジェット周りの余白を10ピクセルに設定
  viewport->setMargin(10);

  // ウィジェット間のスペースを5ピクセルに設定
  viewport->setSpacing(5);
}

ウィジェットをタイル状に配置する

void MyMdiArea::setupViewport(QWidget *viewport) {
  // スクロールバーを表示しないように設定
  viewport->setAutoFillBackground(false);

  // ウィジェットをタイル状に配置するように設定
  viewport->setTilingMode(QMdiArea::Tiled);

  // ウィジェット周りの余白を10ピクセルに設定
  viewport->setMargin(10);

  // ウィジェット間のスペースを5ピクセルに設定
  viewport->setSpacing(5);
}

カスタムウィジェットを配置する

class MyWidget : public QWidget {
 public:
  MyWidget() {
    // ウィジェットの初期化
  }

  // ...
};

void MyMdiArea::setupViewport(QWidget *viewport) {
  // スクロールバーを表示しないように設定
  viewport->setAutoFillBackground(false);

  // カスタムウィジェットを作成
  MyWidget *widget = new MyWidget();

  // ウィジェットを`QMdiArea`に追加
  addSubWindow(widget);

  // ウィジェットを中央に配置
  widget->showMaximized();
}

QMdiArea::setupViewport()の代替方法

QTabBarを使用する

QTabBarクラスを使用して、QMdiArea内にタブバーを作成することができます。タブバーを使用すると、ユーザーはタブをクリックして簡単にウィジェットを切り替えることができます。

QMdiArea *mdiArea = new QMdiArea();
QTabBar *tabBar = new QTabBar();

mdiArea->setTabBar(tabBar);

// ウィジェットを作成して`QMdiArea`に追加
QWidget *widget1 = new QWidget();
mdiArea->addSubWindow(widget1);

QWidget *widget2 = new QWidget();
mdiArea->addSubWindow(widget2);

// タブバーにタブを追加
tabBar->addTab(widget1->windowTitle());
tabBar->addTab(widget2->windowTitle());

QStackedLayoutクラスを使用して、QMdiArea内にスタックされたウィジェットを作成することができます。スタックされたウィジェットは、一度に1つだけ表示されます。

QMdiArea *mdiArea = new QMdiArea();
QStackedLayout *stackedLayout = new QStackedLayout();

mdiArea->setWidget(stackedLayout);

// ウィジェットを作成してスタックに追加
QWidget *widget1 = new QWidget();
stackedLayout->addWidget(widget1);

QWidget *widget2 = new QWidget();
stackedLayout->addWidget(widget2);

// 最初のウィジェットを表示
stackedLayout->setCurrentIndex(0);

カスタムレイアウトを使用する

上記の方法に加えて、QMdiArea内にカスタムレイアウトを作成することもできます。カスタムレイアウトを使用すると、QMdiArea内にウィジェットを自由に配置することができます。

class MyLayout : public QLayout {
 public:
  MyLayout() {
    // レイアウトの初期化
  }

  // ...
};

QMdiArea *mdiArea = new QMdiArea();
MyLayout *myLayout = new MyLayout();

mdiArea->setWidget(myLayout);

// ウィジェットを作成してレイアウトに追加
QWidget *widget1 = new QWidget();
myLayout->addWidget(widget1);

QWidget *widget2 = new QWidget();
myLayout->addWidget(widget2);

// ...

これらの方法は、QMdiArea::setupViewport()よりも柔軟な方法でQMdiAreaをカスタマイズすることができます。ニーズに合った方法を選択してください。

QMdiArea::setupViewport()は、QMdiAreaの表示領域をカスタマイズするための便利な方法です。しかし、QTabBar、QStackedLayout、またはカスタムレイアウトを使用するなど、他の方法もあります。ニーズに合った方法を選択してください。