Qt GUI アプリケーション開発: テキスト処理をマスターするための QTextBlock::contains() 関数

Qt GUI の QTextBlock::contains() 関数

QTextBlock::contains() 関数は、テキストブロック内の特定の位置がブロック内に存在するかどうかを判断するために使用されます。これは、テキスト編集やレイアウト処理など、さまざまな Qt GUI アプリケーションで役立ちます。

QTextBlock は、Qt GUI フレームワークにおけるテキスト処理の基本的な単位です。テキストドキュメント内の各行は、1 つの QTextBlock オブジェクトとして表現されます。

contains() 関数は、以下の 2 つの引数を受け取ります。

• position: テキストブロック内の位置を表す整数値。
• formatIndex: テキストフォーマットのインデックス。省略可能で、デフォルト値は -1 です。

この関数は、以下の条件を満たす場合に true を返します。

• position が 0 から block().length() までの範囲内にある。
• formatIndex が -1 または、position におけるテキストフォーマットのインデックスと一致する。

QTextDocument document;
QTextBlock block = document.firstBlock();

// ブロック内の最初の文字の位置を確認
bool containsFirstChar = block.contains(0);

// 特定のフォーマットを持つ文字列の位置を確認
QTextCharFormat format;
format.setFontWeight(QFont::Bold);
int position = block.find(format);
bool containsFormattedText = block.contains(position, format.index());

補足

• QTextBlock::contains() 関数は、テキストブロック内の空行も考慮します。
• テキストフォーマットが異なる場合でも、同じ位置にある文字は contains() 関数によって異なるものとして扱われます。

応用例

• テキストカーソルが特定の行内にあるかどうかを確認する
• 特定のフォーマットを持つ文字列を検索する
• 行を選択して編集する

分からない点や質問があれば、気軽に聞いてください。

Qt GUI の QTextBlock::contains() 関数を使用したサンプルコード

テキストカーソルが特定の行内にあるかどうかを確認する

QTextEdit *textEdit = ...;
QTextCursor cursor = textEdit->textCursor();

// カーソル位置が現在の行の先頭にあるかどうかを確認
bool isAtStartOfLine = cursor.block().contains(cursor.positionInBlock()) && cursor.position() == 0;

// カーソル位置が現在の行の末尾にあるかどうかを確認
bool isAtEndOfLine = cursor.block().contains(cursor.positionInBlock()) && cursor.position() == cursor.block().length() - 1;

特定のフォーマットを持つ文字列を検索する

QTextDocument document;
QTextBlock block = document.firstBlock();

// 太字の文字列を検索
QTextCharFormat format;
format.setFontWeight(QFont::Bold);
int position = block.find(format);

if (position != -1) {
  // 太字の文字列が見つかった
  // ...
}

行を選択して編集する

QTextEdit *textEdit = ...;
QTextCursor cursor = textEdit->textCursor();

// 現在の行を選択
cursor.select(QTextCursor::BlockUnderCursor);

// 選択範囲を太字にする
QTextCharFormat format;
format.setFontWeight(QFont::Bold);
cursor.setCharFormat(format);

その他

• 行番号を取得する: block().blockNumber()
• 行のテキストを取得する: block().text()
• 行のフォーマットを取得する: block().format()

分からない点や質問があれば、お気軽に聞いてください。

QTextBlock::contains() 関数の代替方法

QTextCursor::atBlockEnd() 関数を使用する

QTextCursor cursor = ...;

// カーソル位置が現在の行の末尾にあるかどうかを確認
bool isAtEndOfLine = cursor.atBlockEnd();

QTextCursor::positionInBlock() 関数と QTextBlock::length() 関数を使用する

QTextCursor cursor = ...;

// カーソル位置が現在の行の範囲内にあるかどうかを確認
bool isWithinLine = cursor.positionInBlock() >= 0 && cursor.positionInBlock() < cursor.block().length();

QTextBlock::iterator() 関数を使用する

QTextBlock block = ...;

// 現在の行内のすべての文字を反復処理
for (QTextBlock::iterator it = block.begin(); it != block.end(); ++it) {
  // ...
}

自身の関数を作成する

上記のいずれの方法もニーズに合わない場合は、独自の関数を作成することができます。

最適な方法は、特定の要件によって異なります。以下は、いくつかの一般的なガイドラインです。

• シンプルな方法が必要な場合は、QTextCursor::atBlockEnd() 関数または QTextCursor::positionInBlock() 関数と QTextBlock::length() 関数を使用するのが良いでしょう。
• より多くの制御が必要な場合は、QTextBlock::iterator() 関数を使用するか、独自の関数を作成することができます。

分からない点や質問があれば、お気軽に聞いてください。