CMakeにおけるCTEST_GIT_INIT_SUBMODULES変数の詳細解説
CMakeにおけるCTEST_GIT_INIT_SUBMODULES変数の詳細解説
概要:
- デフォルト値:
FALSE
- データ型:
BOOL
- 使用例:
set(CTEST_GIT_INIT_SUBMODULES TRUE)
詳細:
- TRUE に設定すると、CTestはテストを実行する前にすべてのGitサブモジュールを初期化します。
- サブモジュールは、
git submodule update --init --recursive
コマンドを使用して初期化されます。 - サブモジュールの初期化に失敗すると、CTestはテストを実行せずに終了します。
- FALSE に設定すると、CTestはサブモジュールの初期化を試みません。
- サブモジュールがすでに存在し、最新の状態である場合は、この設定を使用できます。
注意事項:
- サブモジュールを使用する場合は、
CTEST_GIT_INIT_SUBMODULES
を TRUE に設定することをお勧めします。 - サブモジュールの初期化に時間がかかる場合があるため、テストの実行時間が長くなる可能性があります。
- サブモジュールが多数存在する場合は、
git submodule update --init --recursive
コマンドを実行する代わりに、git clone --recursive
コマンドを使用してプロジェクト全体を複製することを検討してください。
補足:
- CTestは、CMakeを使用して構築されたソフトウェアのテストスイートを自動的に実行するためのツールです。
- Gitサブモジュールは、別のGitリポジトリをプロジェクトに埋め込むための方法です。
この解説が、CMakeにおけるCTEST_GIT_INIT_SUBMODULES変数の理解に役立つことを願っています。
その他の質問や不明な点があれば、遠慮なく聞いてください。
CTestとCTEST_GIT_INIT_SUBMODULESを使用したサンプルコード
プロジェクト構成
├── CMakeLists.txt
└── submodule
├── CMakeLists.txt
└── src
└── main.cpp
CMakeLists.txt
cmake_minimum_required(VERSION 3.16)
project(MyProject)
add_subdirectory(submodule)
add_executable(my_app src/main.cpp)
target_link_libraries(my_app PRIVATE submodule)
enable_testing()
add_test(NAME MyTest
COMMAND my_app)
set(CTEST_GIT_INIT_SUBMODULES TRUE)
submodule/CMakeLists.txt
cmake_minimum_required(VERSION 3.16)
project(Submodule)
add_library(submodule SHARED src/main.cpp)
install(TARGETS submodule DESTINATION lib)
submodule/src/main.cpp
#include <iostream>
int main() {
std::cout << "Hello from Submodule!" << std::endl;
return 0;
}
実行
mkdir build
cd build
cmake ..
make
ctest
このコードを実行すると、次のようになります。
ctest
コマンドが実行されると、CTEST_GIT_INIT_SUBMODULES
変数が TRUE に設定されているため、submodule
サブモジュールが初期化されます。- サブモジュールの初期化が完了すると、
my_app
テストが実行されます。 - テストが成功すると、
ctest
コマンドは成功ステータスで終了します。
その他のサンプルコード:
- 複数のサブモジュールを使用するプロジェクト
- サブモジュールの特定のバージョンをテストするプロジェクト
これらのサンプルコードは、CMakeとCTEST_GIT_INIT_SUBMODULESを使用してサブモジュールを含むプロジェクトをテストする方法を理解するのに役立つことを願っています。
その他の質問や不明な点があれば、遠慮なく聞いてください。
CTestとサブモジュールをテストするその他の方法
サブモジュールをプロジェクトに直接複製する
├── CMakeLists.txt
└── src
├── main.cpp
└── submodule
├── CMakeLists.txt
└── src
└── main.cpp
CMakeLists.txt
cmake_minimum_required(VERSION 3.16)
project(MyProject)
add_subdirectory(src/submodule)
add_executable(my_app src/main.cpp)
target_link_libraries(my_app PRIVATE submodule)
enable_testing()
add_test(NAME MyTest
COMMAND my_app)
実行
mkdir build
cd build
cmake ..
make
ctest
この方法の利点:
- サブモジュールの初期化を明示的に行う必要がない
- サブモジュールのバージョン管理がプロジェクトと統合される
欠点:
- プロジェクトのソースツリーが大きくなる
- サブモジュールの更新がプロジェクト全体に影響を与える
サブモジュールを外部プロジェクトとして扱う
├── CMakeLists.txt
└── submodule
├── CMakeLists.txt
└── src
└── main.cpp
CMakeLists.txt
cmake_minimum_required(VERSION 3.16)
project(MyProject)
add_external_project(
NAME submodule
SOURCE_DIR submodule
BUILD_COMMAND make
INSTALL_COMMAND make install)
add_executable(my_app src/main.cpp)
target_link_libraries(my_app PRIVATE submodule)
enable_testing()
add_test(NAME MyTest
COMMAND my_app)
実行
mkdir build
cd build
cmake ..
make
ctest
この方法の利点:
- プロジェクトのソースツリーを小さく保つことができる
欠点:
- サブモジュールのビルドとインストールを明示的に行う必要がある
どの方法を使用するかは、プロジェクトの要件によって異なります。
その他の方法:
- サブモジュールをGitではなく別のバージョン管理システムを使用して管理する
- サブモジュールをサードパーティライブラリとして使用する
これらの方法は、プロジェクトの要件によっては適切な場合があります。
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